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とりあえず日々思ったことなんかをつらつらと。

 

楽園追放2.0 楽園残響 ―Godspeed You―

楽園追放2.0 楽園残響 ―Godspeed You―

大樹連司:著
ニトロプラス/東映アニメーション:原作
齋藤将嗣:イラスト
ハヤカワ文庫JA


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楽園追放の続編。
もともとはニトロプラスのブランドから出ている単行本で刊行されていました。
これが、一般書店の流通に乗らないつまり同人展開だった本でして、僕は存在を知りませんでした。
それが、加筆修正されたうえで、楽園追放のノベライズが出ているハヤカワから文庫化されて刊行されたものです。
帯には大ヒット劇場アニメ「楽園追放」の公式続編小説と書いてありますが、映画の続編というよりも、ノベライズ小説の続編と考えた方がよいと思いました。

この、アニメの続編というよりノベライズの続編と感じたのは、楽園(ディーヴァ)での生活にメモリの獲得が必要ということがメインのテーマに据えられているからです。
アニメとノベライズは同じ話を扱っているわけですが、細かい舞台設定などの説明深度に差があります。その為、アニメでは楽園での生活でメモリを獲得していくのが重要というくだりが少なく、冒頭らへんで、ヤンキーとアンジェラが会話する中でちらっと触れられただけとなっていました。それに対して、ノベライズではその辺が結構事細かに描写されていたので、この作品はノベライズの方の続編だと感じました。

表紙ではアンジェラとアンジェラ’が背中合わせになって描かれています。
ここから、僕はアンジェラに楽園側から抹殺指令がでて、アンジェラ’がその任に当たるという展開を予想して読み始めました。
あ、アンジェラ’というのは、楽園に残っていたアンジェラのバックアップから再生された人物です。
蓋を開けてみたら、アンジェラは最後の方まで出てこないですし、話のメインになるのは楽園の下級市民の若者3人という形で、アンジェラ’は彼らを監視するという流れになっていて、主に若者の葛藤と、彼らから見た楽園の実態を描いていくという感じになていました。
楽園が若者たちにとってどういう場所なのかということを描きながら、それから脱する道としてフロンティアセッターのジェネシスアーク号へ乗船する選択肢を選ぶという話になっています。
それをアンジェラ’が監視することになるのですが、こちらはこちらで別の視点があって重要な要素となっていました。つまり、フロンティアセッターに出会わなかったアンジェラがどういった行動をとるのかというのを描いていました。地球に行きディンゴやフロンティアセッターと出会ったアンジェラはああいった行動に出る結果になりましたが、そうじゃなかったアンジェラは、楽園の運営、よどみを見てどう思うのかというのを描いていました。

結果的にアンジェラ’や、若者3人の内のひとりブラウンが犠牲となりますが、新たな人類の因子が宇宙へ旅立っていくというストーリーで、その旅立ちへの葛藤がなかなか面白かったです。若者ならではの葛藤やなんかが描かれているのですが、普段、電脳だけで生きている人が、生身の身体で長時間いるとどうなるのかとか描かれていて楽しい一幕もありました。生身の身体は生理的欲求に勝てないのよって感じで描かれてましたね。

また、スピンオフ小説である楽園追放 mission.0に出てきた人物も登場していて、楽園追放の今までの話がここに繋がっていくんだと感じました。
あとがきでは「ぼくのかんがえた らくえんついほうのつづき」なんて表現で作者さんは恐縮しているようでしたが、僕は読み終わって良い感じのフィナーレだと思いました。楽園追放の集大成がここにある。楽園を追放された人類が本当の楽園を目指す話になっていると感じました。
悲しさもあったけれど、未来に向けて、良い物語だったと感じました。未来へ向かうってなんか希望が持てる感じですよね。

 

Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ5

Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ5

桜井光:著
TYPE-MOON:原作
中原:イラスト
角川書店


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最終巻です。
1991年の聖杯戦争を断片的に描くことでつづって来たこの話も、最後を迎えます。
Fate/Prototypeとしては、すでに短編のダイジェストアニメがあり、それでは1999年の聖杯戦争が描かれているので、ある程度、この話がどのようになって終わるのかは周知されている状態です。そのうえで、どれだけ魅力的にこの物語を締めくくれるかがこの作品の価値を決めるのかなぁと考えながら読みました。
この巻は断章的ではなく、一連の流れとして書かれている印象を受けました。それまでも必要なことだけをピックアップして書いているだけで、あまり断章的な印象は強くありませんでしたけれど、より連続した流れを描いている印象を受けました。
前の巻までで、敵対勢力がすべて消え、マスターは死亡ないし脱落。サーヴァントは消滅するか愛歌の配下にあるかのどちらかという状態。
その状態にあって、勝利を約束されたセイバーの心の内を描いていくことになっています。

愛歌のやりように疑問を抱いてしまい、また、聖杯をくれると断言した上で、最後の儀式のためにといって聖杯のもとへ案内しない愛歌に対して、セイバーがだんだんと疑念を抱いていくという流れ。
聖杯を起動するにはサーヴァント「7騎」をくべる必要があるのは冬木の聖杯戦争と一緒の設定。つまりサーヴァントはその願いを聖杯に託すことはできないんですよね。システム的に。
中途半端に起動した願望機としての冬木の聖杯でギルガメッシュは受肉を果たしたりしてましたけれど、このPrototypeの聖杯はそんな偽りの願望機としての役割も持っておらず、むしろ悪の存在を生み出すものとして機能します。
愛歌はそれをセイバーにあてがうことで、ブリテンの救済を願うセイバーに、歴史の修正によって結局は救えないブリテンの代わりに東京を救わせることで彼の願望をかなえようとします。
でも、その為にはセイバーをくべることはできないので代償が必要。そのためにキャスターとアサシンを使って、無辜の人々を犠牲にするという方法に出る愛歌という流れが展開されます。
愛歌の愛は重いし、怖いんだよね。愛さえあれば何をしても許される理論で動いてるし、キャスターやアサシンを聖杯にくべることもなんとも思ってない。自分に忠誠を誓ってくれている相手にすらそれですからね。

そんな流れの中、セイバーは綾香と出会い、救うべきものは何なのか。ブリテンの人と東京の人と差があるのかという考えに至ります。
それは、それまで戦ってきたアーチャー達が導いてくれた道だったというのがなんとも感動的でした。
特に、前の巻でアーチャーは東京を守るために犠牲になって消滅してますからね。
そして行動に出るセイバー。
東京を救うために、綾香という無辜の民を救うために。愛歌との袂を分かって戦う姿を見せてくれます。
「約束された勝利の剣」の使用方法がFate/stay nightとは違っていて、円卓の騎士の承認が必要とか格好良かった。

全5冊で描かれた、Fate/Prototypeの前日譚。
1991年の東京での聖杯戦争の話はこれで終了しました。
セイバーが救いを得るのはFate/stay nightと同じ流れで、あぁ、これを原点としてFate/stay nightは作られていったんだなぁとか感慨深いものを感じました。
そして、1999年の聖杯戦争、Fate/Prototypeもぜひ、全編を制作してほしいなぁと感じました。だってこの話が素晴らしいラストを迎えているのに「To be continued」なんですもん。愛歌がどうなっていくのか、再び綾香の前に、今度はブリテンの救済を願う王ではなく、1人の騎士として立ったセイバーはどう戦っていくのかぜひ見たくなる。
小説でもアニメでもゲームでもいいから、Fate/Prototypeを見せてくれと思いました。
そう思わせたら、前日譚であるこの作品は成功だよね。
とても楽しめました。
セイバーがとても格好良かった。王道だけどね。

 

屈折する星屑

屈折する星屑

江波光則:著
雨水龍:イラスト
ハヤカワ文庫JA


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江波さんの新作。
ハヤカワ文庫からはもう一作、「我もまたアルカディアにあり」という作品が出ていますが、それと同様、SFテイストの作品となっています。が、ストーリーのガジェットとしてスペースコロニーや宇宙船、ホバーバイクなどが出てきますが、内容的にはガガガ文庫で刊行された江波作品に似たテイストとなっていて、「我もまたアルカディアにあり」とはまた違ってSFじゃなくても話は成り立つなぁと思いました。

主人公ヘイウッドは屈折した青年。青春時にありがちな刹那的な思考で生きている人物です。オートジャイロを切ったホバーバイクを乗り回し、コロニー内の人工太陽にタッチするというイカロスダイブと言われる危険行為を繰り返しているような青年です。
最初はヘイウッドが恋人のキャットと、イカロスダイブで息まいている姿を描くところから始まります。ライバルであるヴィスコンティを負かしていい気になり、危険な行為から生き残ったという酩酊感に酔うという、そんな暮らしをしている青年でした。
この雰囲気は廃棄コロニーである物語の舞台となっているコロニー全体に広がっていて、若者たちは大体同じような感じの人物だったりします。
また、大人たちも何も言わない。かつて自分たちがそうだったから、そして今も適当に過ごしていても生活できてしまうコロニーのシステムにどっぷりと浸かっているから。ただ1人だけヘイウッドが会話し、ヘイウッドに「考えろ」と諭すのはジャンク屋の親父であるアンクルアーサーだけという状況でこの物語は始まっていきます。
このアンクルアーサーの「考えろ」というのが後々にかなり重い台詞というか、ヘイウッドの人生を変えていく切っ掛けになっていきます。

そんな状況で始まるこの物語。
隕石にへばりついた状態で1艇の軍用宇宙艇が落着することで、ヘイウッドの人生が急転していきます。
隕石の落着事故に巻き込まれたことで恋人であったキャットを失い、空へ上がる気力を失い、地上で狂犬のように生きるようになったり。ライバルであったヴィスコンティが空で後輩に負けたことから、マシンの修理を依頼されて空へ上がることを取り戻したり、隕石に乗ってやってきた脱走軍人で亡命者であるジャクリーンとのかかわり合いを得て、徐々にヘイウッドの中で何かが変わっていく。
読んでいると何かを失いながら過去にしがみつき生きていこうとするヘイウッドの立ち位置というのが悲しく感じます。
ヘイウッド自身もそれには薄々気づいていて、大人=自分の親やジャクリーンを見ながら、何かを考え、何が必要なのかというのを少しずつ、少しずつ蓄積させていきます。
ただ、彼自身はまだ酩酊感の中に居たいと考えていて、でもそれは許されなくて、というのがすごく悲しく思えました。

ジャクリーンとの対決を経て、決定的に子供でいることを、若者の刹那的な思考でいることを禁じられ、それまで考えていた自分の中にあった大人になることを受け入れざるを得なかった、このコロニーがどんな場所であったかを知ってしまった、考えて答えに行きついてしまった中で、どう生きるかの選択を強要される。
そんな物語となっていました。
最後に彼は馬鹿をもう一度だけやることに決めたようでした。そして、腐った世界を破壊することも選び実行した。
馬鹿をやるのはそれに気づき実行したご褒美であったのかもしれません。
子供だった、1人でやってるつもりで、周りに支えられていた。
じゃぁ最後に本当に1人で馬鹿をやろうじゃないか、そんな終わり方。
この後、ヘイウッドがどうなったかは読者の想像に任せるという形で終わっています。

たぶん、ヘイウッドはまっすぐな大人になったんじゃないかな?
汚さを大人の持つ汚さを拒絶して、馬鹿をやった最後の思い出を抱いて、まっすぐでクリーンな大人への階段を上ったんではないか?
僕はそう感じました。
ジャクリーンに諭された結果ではあったけれど、それは結果であって、ヘイウッドはたぶん1人でもたぶんそこへたどり着いた。
いろんな事件が起こったせいで時期は早まったけれど、1人の若者は青春を卒業していったのだと思います。
その過程は苦しく悲しいものであっただろうけれど。いつか彼が世界を楽しめる日がまた来ればいいなと思いました。

読後感がすごく難解に思えて、自分の中で咀嚼するのにちょっと時間がかかった作品でした。江波作品は読みやすくてわかりやすいけれど、ハヤカワで出てるのは甘く見ちゃいけないかもしれないですね。
なんか、ちゃんと読者層を選んで作品を出すレーベルを選んでる気がしました。
これからは気を付けていよう。

 

ヘヴィーオブジェクト 北欧禁猟区シンデレラストーリー

ヘヴィーオブジェクト
北欧禁猟区シンデレラストーリー


鎌池和也:著
凪良:イラスト
電撃文庫


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13巻目です。
前の12巻がいつもの3章構成を廃して7章で構成された短編の連続といった作品となっていましたが、この巻も15章と小分けにされていて、音楽CDのトラック表記を模した形になっています。
これはこの巻の主人公がいつものバカ二人じゃなくてマリーディで、マリーディの好きなロックバンドのCDを模した感じになってるんだとおもいます。
そう、この巻はマリーディが主人公になっています。へヴィーオブジェクトの1巻以降はどこから読み始めても良いという例のルールに従って、この巻を読む人もいるのかしらね?
たぶんいないとは思いますが、死の祭典を読まないでいきなりこの巻を読み始めると困惑すると思います。マリーディについてほとんど説明がないので。
最初から順に読んでる人には死の祭典での活躍や、他にもちらほら顔や名前が出てきているのでなじみのキャラではあるのですけれどね。
ですが、クールビューティ―な性格と12歳という年齢のミスマッチから人気は高いキャラクターなんだろうなと思いますね。
読んでいて、クウェンサー&ヘイヴィア組より読みやすい、動いているキャラクターに感情移入のしやすさを感じました。

死の祭典では特殊な環境が舞台となっていましたが、今回はマリーディが普段戦っている北欧禁猟区が舞台となっています。
また、マリーディは航空戦力のパイロットですが、そうそうにベイルアウトして地上に降りて、活躍はほとんど地上での活躍になります。
全体的に今まで北欧禁猟区っていろいろ出てましたが、具体的にどんなところなのか描写はされずに来ました。ここらで、北欧禁猟区ってこんなところだよという紹介をするかのように、マリーディはあっちへ行ったりこっちへ行ったりと大忙しの活躍を見せていました。
おかげで、北欧禁猟区がどんな場所なのかよくわかったです。
結局、人はどこでも戦っているし、どこでも陰謀を張り巡らしている。割を食うのは一般の兵士や一般人だというところですね。

マリーディは厳しい人だけれど、結局は弱者の味方の良い人なんですよね。普段は兵士ですので、敵対者には容赦はないですけれど、事情が絡めばいろいろな気を回すことができる有能なキャラクター。そして今回、それに色を付けるのがお荷物になるナンシー。
ナンシーは大人なキャラクターですが、精神的にはマリーディのが上で上下関係が逆転しているのが面白かったです。
登場の仕方の不自然さとかあって、ナンシーが結果的に敵役になるのかなと途中ハラハラする感じがありましたが、今回は(へヴィーオブジェクトでは良い役が一転、敵役になったりする展開も多い)そんな不安も実現することなく、おおよそ理想の展開で終わっていきました。
細かく章分けされているので目まぐるしく展開が移り変わっていきますが、ナンシーの存在が結構、息抜きになって面白かったです。

エリートが出てこない話ですけれど、エリートがどうやって作られているのか、エリートの人材をどうやって確保しているのかにかかわる話となっていました。
やっぱり人道的にはよろしくなかった。
前回の話もエリートの悲劇にまつわる話だったのですが、今回の話はさらにハードな一面があって悲しくなった。
最後はスカッとしましたけれどね。
たまにはクウェンサーやヘイヴィアが出てこない巻というのも良いですね。

 

Fate/strange Fake④

Fate/strange Fake④

成田良悟:著
森井しずき:イラスト
電撃文庫


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4巻目です。
あとがきで「5巻で終わると言ったな、あれは嘘だ」と作者の成田さんが書かれていますが、奈須さんや三田さんが突っ込みを入れてる通りというか、そんなことはすっかり忘れてました。
というよりも、Fate/Zeroで扱った第四次聖杯戦争のサーヴァント7柱の戦いのほぼ倍のサーヴァントが出てくるこの話が、文庫版のFate/Zeroより少ない巻数で終わるなんて誰も信じやしないと思うんですよね。
偽りの聖杯戦争で呼び出されたサーヴァントとされる6柱が出てきた段階、ぎりぎり許して、7柱目としてセイバーが出てきたあたりまでだったら、それくらいのボリュームで終わることもあるのかな?と思えなくもなかったですが、結果的に「7日限定の聖杯戦争」として13柱のサーヴァントが戦う話となった本作で、いくら何柱かのサーヴァントがあっという間に消し去られようと、5巻で終われるとは思えませんよね。
まぁ、倍くらいかかるんじゃねーの?という目で見ています。10巻くらいまでで片がつけばいいね?といったところでしょうか。

Fateといえば、源流のstay nightから派生して、いろいろな作品が出ていますが、本作はいろんな作品から設定をかいつまんで繋げている印象があります。
いろいろな作品が出てる中でも、世界設定を同一とするstay nightやZero、ロード・エルメロイⅡ世の事件簿などから登場人物を引っ張ってきていて、この話があの冬木の聖杯戦争と同一世界の物語であって、他のスピンオフとはちょっと違うのかなと思わせる設定が盛沢山です。特に今回は、ロード・エルメロイⅡ世の事件簿の登場人物である、ロード・エルメロイⅡ世に出番があり、また、話の一番盛り上がるところでクローズアップされるのが彼の弟子であるフラットであることから、その辺の設定とのつながりを強く意識しました。
実際のところ、この話って冬木の聖杯戦争の世界と同じ世界の話なんですかね?
PrototypeやGrandOrderなんかは、冬木の聖杯戦争の世界とはちょっと違う別世界の話とされているけれど、この話は色濃く冬木の聖杯戦争との関係が描写されています。
気になるのは明らかに冬木の話とは別世界の話となるPrototypeのアヤカが出てることなんですよね…。彼女がPrototypeで関係したサーヴァントの話をし始めたら、おのずとこのstrange Fakeも別世界の話ということになるのでしょうけれど。
今のところは、アヤカ自身も本人か怪しい状態ですし、僕個人の願望としては、この物語はstay nightにつながる話であってほしいなと思いっています。

さて、長々と物語の本流ではないところへの感想を書いていますが、本編の感想としてはすごく困る感じです。
なんというかですね登場人物、陣営が多すぎてですね頭の中で整理しながら読むのでかなり苦労します。
「7日限定の聖杯戦争」の二日目の様子を描いているのですが、基本的に各陣営が何をしているかを書いていって、最後の最後に椿と偽りのライダー(ペイルライダー)をめぐる戦いを描くという流れ。
フラットが意識のない椿を救うために、警察署長(偽りのキャスター陣営)と手を組んでことをなそうというところに、ジェスターやアルケイデスが絡んでてんやわんやになってるところに、各陣営が集まってきてさらにてんやわんやになってます。読者としては椿にはなにも非はないので、救われて欲しいのですけれど、その為にはペイルライダーは排除しないとダメだろうなぁとか思ってます。
結果をぼかしたまま、朝になった描写があるのですが、これどうなったのよとすごく続きが気になる。だって半分近くの陣営がそこで何かをしているんです。何かが起こって何かが始まるのは確か。
おそらくこれが「7日限定の聖杯戦争」の激戦の始まりだと思うんですよね。
期待感が盛り上がったところで終わっているので…早く続きを続きを!ということになる。うまい引き方だ…。
ずるい。

しかしアルケイデスの宝具、四次のバーサーカーみたいな能力ですね。明らかに、ギルガメッシュ対策な感じではあります。
今のところ、純粋な力ではギルガメッシュ、エルキドゥ、アルケイデスが3強といったかんじでしょうかね。
サーヴァントではないですが、イシュタルという存在が出てきてますので、この人物を含めて4強なのかな。
でも主人公ってアヤカ達セイバー陣営だよね?という疑問が。今のままだと、獅子心王に勝ち目ってあんまり無いように思えるんですよ…。
先が全く読めないstrange Fake。ともかく早く続きが読みたい!

 

ケイオスドラゴン 赤竜戦役 3

ケイオスドラゴン 赤竜戦役 3

三田誠:著
混沌計画:原作
しまどりる:イラスト


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アニメ、ケイオスドラゴンのノベライズ3巻目です。最終巻となります。
ハイガでの祝ノリの登場から、混成調査隊の崩壊、シュカへの移動と最終決戦を描いていくとい形になります。
描き方が相変わらず的を得た形で、その時に各登場人物が何を考えているかとか、その時にこの人物にどういった変化があったかとかがきちんと明確に描かれています。
もちろん主人公である忌ブキと混成調査隊の仲間たちではない、祝ノリの心情などはほとんど描かれず、主人公たちの視点から見た様子を描くというのとどまっていますが、必要な情報は伝わってくる。
この巻でいえば、祝ノリの異常性や白叡の人の好さとかがきちんと描かれています。登場が一瞬でシメオンの描写がほとんどなかったのは残念かな?

忌ブキが祝ノリの秘密、赤の竜とのつながれものになっている、祝ノリが死んで生き返るたびに赤の竜に負担がかかり、そのせいで赤の竜が狂ったという事実がこの巻で語られていくのですが、その点にかなりの分量を割いて描かれていたように思います。
何か、おかしい、忌ブキの能力と同質の契約であれば、対価は必要であろうし、では祝ノリはどのような対価を払っているのかというのが謎としてあったのですが、明確になっていった感じです。
同じシーンがアニメでもあったはずなのですが、ほとんど記憶に残ってないです。
祝ノリの異常性を描かれたことに目が行ってしまい、重要な点であるその部分が記憶に残ってないというのはアニメでは情報が視聴者に情報がちゃんと伝わってなかったのではないかな?と再度思いました。
これは婁が七殺天凌の命を無視してスアローにつっかって行くシーンでも同様で、なんでそこまで婁がスアローに固執するのかがアニメでは明確になっていませんでした。
ですが、このノベライズでは、スアローがものを大切にしない(というかできない)代わりに、物への執着はせずに新たなものを生み出していく、それが人というものではないかと考えているとしっかりと描いたうえで、逆に婁は七殺天凌に固執し停滞していることを描いている。婁から見ればスアローの言が、自分を否定していて自分自身のアイデンティティである七殺天凌を否定しているので、必ず打ち取らないといけない相手であると認識していく過程が描かれていて、納得いくものとなっています。
また、本筋から離れてしまうこの二人の戦いに多くの分量を割かずに忌ブキが祝ノリと対決し、エィハを犠牲に赤の竜を救い、またエィハが生き残る術を勝ち取っていくという流れを重視して描いています。
アニメではこの辺のウェイトが逆転していたのでなんだこれ?になりましたけれど、きちんとニル・カムイの王として最初の民を救う行動をとっていく忌ブキの姿が描かれていました。

本格的なファンタジーとしてきちんと面白かった。
アニメは全然楽しめなかったのにノベライズではすごく楽しめた。
基本的に同じ話を描いているのに、表現の仕方が少し違うだけで、それを面白く感じたりつまらなく感じたりすることってあるんだなぁって思いました。
ケイオスドラゴンの企画はなし崩しにダメになってしまったけれど、このノベライズに準じた表現をアニメがしてくれてれば、もう少しもったんじゃないかなぁ。
ただ、爆発的なヒットとはいかない題材ではあるので、企画自体が結構無謀だったかもしれないですね。
スマホゲームには僕も手を出してませんでしたし。
スマホゲームやボードゲームのストーリーも三田さんの執筆で本にしてくれないかなぁ。

 

ケイオスドラゴン 赤竜戦役 2

ケイオスドラゴン 赤竜戦役 2

三田誠:著
混沌計画:原作
しまどりる:イラスト


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アニメ、ケイオスドラゴンのノベライズ2巻目です。
3冊構成の真ん中ということで、序盤とクライマックスのつなぎのような話をやっていた部分となります。
内容的にはハイガで禍グラバと邂逅した後、混成調査隊がどのように動くかという会議があって、結論として赤の竜が狂った場所とされるオガニ火山へ調査に赴くという流れ。
そこで出会った竜が狂った証拠、根拠を目にした上で、ハイライトとして巨人との戦い。そして、忌ブキの妹である祝ノリが登場してくるところまでとなっています。

重点が置かれているのは忌ブキと周りの人の人間関係。それと、スアローの過去と婁の考え方の在り方というところでしょうか。
忌ブキは赤の竜に与えられた力が「友達」という犠牲を強いることから、他人から距離をとろうとしていますが、元来の性格から、徐々にいろんな人物を「友達」と認識していく過程が描かれています。この巻ではその片鱗が見受けられるのが、敵であった楽紹やエィハといった人物。スアローや婁にはまだ警戒心というか、距離感があるように見受けられます。決定的に「友達」として認識できてないのが、忌ブキを王としてあがめる革命軍の人たちなのが皮肉なところです。敵であった楽紹ですら、その本心や人柄に触れて「友達」と認識されるというのに、忌ブキのためにと言いながら、忌ブキの犠牲になろうとする革命軍の人物(この巻では緋エン)が「友達」として認識されてないのは皮肉なことだなぁと思いました。
これは原作であるレッドドラゴンでもそうだったんですけれど、忌ブキって混成調査隊の面々や自分の内心を打ち明けてくれる人には親近感を持つけれど、国のためっていう目的があけすけに見える革命軍には心を開かないんですよね。
レッドドラゴンでは忌ブキにこういう特殊能力はなかったので、アニメ化にあたっての変更点となるのですが、忌ブキの考え方、人との距離感をうまく物語に組み込んだなぁと思いますね。

忌ブキを中心とした人間関係が文章で書かれることで、すごくわかりやすいです。
婁がもう、明らかに七殺天凌のことしか考えてないとか、スアローが過去の自分と忌ブキを重ねてみてるとか、アニメだとシーンは挿入されても、何と結びついているのかわかりにくかった箇所が明確になるので、すごくすっと話が入ってくる印象。
そして、何よりも面白いって感じるんですよね。婁の行動だけちょっと唐突に感じるところもあるにはあるのですけれど(楽紹殺害とか結果的に理由は分かるんだけれど、そもそもなぜそこに行ったのかとかが唐突に感じないでもないです)、アニメ版の説明不足はものすごいものだったので、これくらい説明してくれると話に没入できてよかったのです。

さて、あと一冊。
アニメは歯切れが悪く終わった感じがあったけれど、エィハ以外の人の行く末とかきちんと描いてくれるかなぁ。

 

ケイオスドラゴン 赤竜戦役 1

ケイオスドラゴン 赤竜戦役 1

三田誠:著
混沌計画:原作
しまどりる:イラスト


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2015年の第三クールに放送されたアニメのノベライズです。
アニメをみての感想はこちら
アニメの感想を読んでみると、かなり辛辣な評価を下しているのですが、そんな作品のノベライズをなぜ購入してまで読んだかというと、もともとの原作にあたるRPF レッドドラゴンが面白くて、それをベースにアニメ化したのになぜにこんな出来だったのかと思ったからです。
ノベライズの作者はレッドドラゴンでマスターをやっていた三田さんですし、どこまで、あの面白くなかったアニメを、面白い作品としてノベライズでまとめられているかというのが気になったからです。
かなり後ろ向きな興味の持ち方だとは思いますが、それだけこのケイオスドラゴンには期待してたんですよ。純粋なファンタジー作品のアニメ化って珍しいので。
それがこけてしまったので、悲しかったという感じです。

なお、このノベライズが出たころのケイオスドラゴン関係の企画は、アニメを最初のエピソードとして、スマホゲームおよびボードゲームが発表されて互いにリンクしているという企画でした。
1年半ほどたった現在、スマホゲームはサービスを終了、ボードゲームは音沙汰無しの体たらくとなってしまっています。
正直、「つかみ」を担当したアニメが面白くなかったですからね。
そら、こけるわと思わないでもないです。残念ですが。

さて、気を取り直して、本書ですが。
出来が良いです。ストーリーとしては混成調査隊がハイガの街にたどり着いて、禍グラバが登場したところまでとなっています。
そこまでに起こった出来事というと、忌ブキが孤児院にいて戦火に巻き込まれる、ニル・カムイの革命軍が蜂起して戦闘になる、忌ブキが契り子になる、孤児院の仲間を犠牲にして黄爛の軍を退ける、スアローから混成調査隊のことを聞く、婁が合流する、混成調査隊が旅に出る、ハイガで黄爛とドナティアのにらみ合いを見る、ハイガに忍び込む、禍グラバに出会うという感じの流れになっています。
単純に書くとこんな感じですが、アニメだとこれをそのままアニメ化した感じだったんです。僕は今、あらすじを舞台背景の説明をなしに書きましたがアニメ化はまさにそんな感じでした。
今回のこの本書では、これらの舞台背景の説明がきちんとされて、登場人物の心情が適度に掘り下げられて、忌ブキ以外の主要登場人物がその時、どんなことを考えていたかが垣間見えるようになっています。
アニメだと一言で終わってしまう感情表現が数行説明されるだけで、何とも変わるものだと思いました。
また、アニメでは終始、忌ブキが中心にいて彼の心情の描写は多かったですが、重要な登場人物であるスアローや婁の心情表現が少なかった。
彼らの背景が明確になることで、話にこれだけ魅力がでるんだなぁと感心しました。
やっぱり面白いんだよ。この話。ちゃんと語られれば。
エィハの心情の掘り下げがまだ少ないのがちょっと気になるところですけれど、彼女がこれから忌ブキにとって大切な人物になっていく過程をこれから描いていくんだろうなぁっていう期待感がもてます。

アニメがこけた理由は尺だなぁって思いました。
レッドドラゴンの話をぎゅっと要素を取り出して再構築するにしても、語るべきところってのはある程度いっぱいあって、それがアニメ12話では描き切れなかった。話を追うだけで精一杯であるボリュームだった。
それがこのノベライズでは3冊使って表現できるのだから、期待ができますね。
もう一回、あの世界の物語を楽しませてもらおうと思います。

 

やっぱり、へぇな会社 やる気と能力を引き出す意外な方法42

やっぱり、へぇな会社
やる気と能力を引き出す意外な方法42


朝日新聞「へぇな会社」取材班+よしたに:著
朝日新聞出版


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世の中にある一風変わった会社を紹介する本の2冊目です。
基本的には一風変わった社風を持った会社の成功事例を紹介してる本文と、よしたにさんのちゃかし漫画によって構成されている本です。
前は39社を紹介していて今回は42社を紹介しています。

読んでいて面白い。
こういった考えで成功する事例があるのかと思ったり、単純にこういう制度いいなぁと思ったりしながら、読むことができます。
ひとつひとつの記事は短いので読みやすく、するっと読んでいけます。
ただ、1冊目に比べて驚きは少なくなりましたね。
慣れたというのもあるのでしょうし、極端な会社から紹介していったこともあって、今回はすこし普通の人でも考えつくアイディアな感じの会社が多く紹介されていたという印象があったからかもしれません。

前は会社が成功するためには、儲けるためにはというのに特化して書かれていた気がしますが、今回は人材をどう生かしていくか、どう経営することで顧客とどうつながっていくのかをテーマに取材された会社かな?という印象を持ちました。
この本、2015年の6月に出ている本です。前の巻は2014年の刊行でした。毎週連載ですから、2016年に3冊目が出てもよさそうなのに、この続きは出てませんね。
厳選してるのかな?
新聞に掲載されることで反響が大きすぎて、本にまとめる時には掲載を辞退する会社とかもあるらしいので、そのせいで、本にするだけの数がそろってないのかな?
何にせよ、次が出たら、次も読もうと思います。
この本に載った会社へ転職する気はありませんが、自分の所属する会社と見比べるというのも自分の糧になるとは思うので。

普段、ラノベをメインとした小説ばかりですから、新鮮ですね。
こういうビジネス書籍を読むのは。

 

ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインⅥ ―ワン・サマー・デイ―

ソードアート・オンライン オルタナティブ
ガンゲイル・オンラインⅥ
―ワン・サマー・デイ―


時雨沢恵一:著
黒星紅白:イラスト
川原礫:原案・監修
電撃文庫


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やたらとタイトルの長い作品6巻目。順調に巻を重ねていっています。
さすがに、タイトルを長くし続けるのは無理だったのか、今回は前回ほどは長くはありません。
また、上下巻構成が2回続きましたが、今回はこの1冊で完結するお話となっています。
とはいえ、この巻だけ読めるかという訳にはさすがに6巻ですからね。
そういう訳にはいかず、きちんと前の巻は読んでいる必要があります。そう考えるとへヴィーオブジェクトはかなり頑張ってるんだなぁって思いました。

さて、一貫してスクワッド・ジャムというGGO内のプチ大会を舞台に展開してきた本作ですが、今回はスクワッド・ジャムではなく…。
スクワッド・ジャムの上位入賞者に声掛けされたテストプレイというお題目になっています。
新型のNPCが守る陣地を攻略するというテストプレイという内容で、上位入賞者だけに声掛けされていますから、序盤から今まで名前が出てたようなチームばかりが出てくることになります。
レンは前回と同じくLPFMで参加。目的はボスたちと決着をつけることです。
テストプレイの攻略が二の次になっているのがレンらしいと言えばレンらしい状況です。

序盤こそ全日本マシンガンラバーズと戦ったりしますが、結果的に新型NPCへの興味という理由と時間的制約からテストプレイを攻略するという形になります。
そしてぶち当たる恐ろしく連携がとれていて高度な技術を持ったNPCのチームの防壁。
この時点で、僕はある可能性に気が付いて、実際それがこの話の肝だったのですが、分かりやすいと言えばわかりやすかったかもしれません。
本編であるソードアート・オンラインでもVRMMOの医療目的での利用ってのがちらほらネタにされていましたが、GGOも例にもれずというところでしょうか。
レン達と戦うこととなったNPCが実はという話ですが、彼らはそれで救われていった。
それがなかなかいい話だったと思います。
レン達もゲームと思って楽しめたのでしょうし、一挙両得だったかな。
ただ、NPCの首領であったジェイコブの意識にレンが戦いを楽しむ悪魔のような小娘という印象で残ったのはちょっと笑える感じでした。
レンとしてはゲームだからという意識があってのセリフだったのですが、現実と境目がなかったらレンがジェイコブに放った台詞は怖い台詞だなぁと思います。

しかし、やっぱりGGOってゲームなんだなぁと思いました。
GGOでいかに強さを発揮してもいかにピトフーイが悪魔のような能力を誇っていても、それはゲーム内での話。
実際になったら、実際にリアルに近い戦場での戦いになったら。
というのが、この巻で見られたような気がしました。
それに対して、レンが早さに特化しているとは言え、いかに強いかというのを垣間見たようにも思えました。
結果的にボスたちとの決着はまたつかず、レンとピトフーイの直接対決もありませんでしたから、まだ続くことでしょう。
ただ、ここで終わっても良い感じの話でした。今回は。

続くかなー?続くだろうなぁ。

 

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