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とりあえず日々思ったことなんかをつらつらと。

 

ヴァイオレット・エヴァーガーデン(上)

ヴァイオレット・エヴァーガーデン(上)

暁佳奈:著
高瀬亜貴子:イラスト
KAエスマ文庫


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アニメ、ヴァイオレット・エヴァーガーデンの原作小説です。
第5回京都アニメーション大賞の大賞受賞作。
アニメの方を視聴済みですので、話の内容は知っている状態ですが、どうやらちょっと展開とか違うらしいということを情報として仕入れて読み始めました。
これは上巻なのでまだあとに下巻があります。
小説の新人賞を受賞した作品で上下分冊で販売されているってなかなかないことなんじゃないでしょうかね。
普通は1冊で刊行できるページ数の作品で応募されるわけで。
何故分冊されてるのかは上巻を読んだ限りではあとがきとかにも書いてありませんでしたし、理由はわからずです。

そういえばこれ。
アニメを見てから原作を読もうとは思っていたのですけれど、積み本が多い僕の事ですのでなかなか手を出せないでいました。書店で見かけても購入という風にならなかったんです。
でも、あの京アニ事件が起きて少しでも京アニの足しになるならと、書店で見かけたときに購入しました。その時までに本編上下巻と外伝の計3冊が出てたんですけれど、皆考えることはおんなじでKAエスマ文庫が軒並み書店の棚から消えました。
そんな状況下で奇跡的に入荷したのを購入したので気が付かなかったんですけれど、これを読み始めた時に最新刊エバー・アフターの刊行が発表されていて、取扱書店様みたいなことが書いてあったのね。京アニのサイトに。
それで知りました。KAエスマ文庫って全国どこでも買えるわけではなくて、特定書店さんだけの取り扱いなのね。Amazonでも取り扱ってません。(Amazonでの取り扱いはマケプレでプレミア価格とかついてる場合もあるので京アニショップで直販した方がいいです。京アニショップはこちら
僕はたまたま取り扱い書店に行くことが多いので、普通に買える本だと思ってたんですけれど…たしかに会社の近くの本屋さんには入荷してませんし、あー、特定書店だけの取り扱いなんだーって思いました。
よく買えたな僕…。あの状況下で。
そんな経緯で購入した上巻です。エバー・アフターが出るということで読み始めました。

直前にBlu-rayのおまけの短編を読んでますが、この本編も短編の集合体という形式です。アニメのヴァイオレット・エヴァーガーデンではヴァイオレットが自動手記人形として仕事を始めるところから始まって、人の心を学んでいくという流れが構築されていました。途中で過去が語られてギルベルトとの関係や自動手記人形としてホッジンズに預けられるようになった経緯なんかも描かれましたが基本的に時系列がならんで描かれたように思えるのがアニメの方の作り方でした。
それと比べると面食らう感じ。
短編ではあるものの、時系列順に並んでそうではありますが、最初の話の時点ですでにヴァイオレットが自動手記人形として名声を得た後の話から始まります。
上巻の最初の話は小説家と自動手記人形というサブタイトルがついてるのですが、アニメでもあった劇作家のオスカーの仕事の手伝いをする話です。それから、亡くなった母から何十年も手紙が届くようになる話、天文学者の文献写本の話、死の間際の兵士から家族と恋人への手紙を代筆する話と続いていきます。
これらの話、アニメだと後半戦に入ってからのエピソードなんですよ。割と。
話の中でヴァイオレットが恋文の代筆には定評がありますと自慢するシーンがあるんですけれど、これはシャルロッテ・ドロッセル王女の話がベースになってるんですよね。その話がまだないのにいきなりヴァイオレットが恋文の代筆に定評があるとか言い出すので面食らう感じでした。

上巻にはそのほか、境遇がヴァイオレットと似ている戦争犯罪者の話とギルベルトとの出会いと別れのシーンを描いた部分が収録されていました。
戦争犯罪者の話は要は戦勝国であるライデンシャフトリヒの人間であるヴァイオレットと敗戦国である国の人間で戦犯として刑務所に収監された人物との対比になっていました。これは読んでいて心が締め付けられるような印象を抱きました。また、ギルベルトとの話は基本の流れはアニメで語られてた通りなんですけれど、ディートフリートがヴァイオレットを拾ったところから描かれており、ヴァイオレットのより凄惨な過去というか生まれに言及しています。さらにギルベルトに引き渡された後の描写も戦争描写が結構長く続き、軍の内部でヴァイオレットがどういう扱いを受けたのかとか、人とどう接してきたのかとか描かれれてるんですけれど、感情がわからないヴァイオレットの容赦のなさが際立って描かれています。ちょっと引く。
ギルベルトとの別れのシーンもアニメでは爆撃を受けてヴァイオレット負傷、ギルベルト生死不明という形だったと記憶しているんですが、原作ではもっと生々しい戦闘の上、ギルベルトの負傷もそうなんだけれど、ヴァイオレットの腕がちぎれる描写とかいろいろね凄惨な描写が続きます。
だいぶマイルドだよアニメ版。
上巻は負傷したギルベルトを救い出そうとして奮闘しているけれど、自分も両腕ちぎれちゃって気絶したというところで終了しています。

一貫して主人公はヴァイオレットなんですが、各短編の主人公はその話の人物となります。視点はそっちがもってるのね。
感情面とかは各話のゲストキャラの分が書かれるので、ヴァイオレットの描写はあくまで人が見てどう思ったかという風に描写されるフォーマットが貫かれてました。
ヴァイオレットがどう思ったかというのはセリフとしてしか描かれてない。
旨いなぁと思いました。
ヴァイオレットの神秘性みたいなところがうまくそれで表現されていたと思います。
アニメ版と同じ話を読んでる部分が多いのですけれど、かなり受ける印象は違う感じがしました。
原作の方がヴァイオレットが遠い人物に思えますね。その場にいる人物というよりは手が届かない人物に思える。感情とかはあるんだけれど、アニメでみるより希薄に感じるんです。でも、そのヴァイオレットが他人に与える影響の大きさと、他人とかかわることで得ていくものの大きさがアニメ版より大きく感じられました。

さて、続けて下巻と読み進める予定ですけれど。
上巻がアニメの後半部分に寄ってたので、上巻はアニメの前半部分に寄って描かれるのかな?
期待して読みたいと思います。
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日記は思考が結構、鬱っぽいので鬱日記になること多し。
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