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とりあえず日々思ったことなんかをつらつらと。

 

ロードス島戦記 誓約の宝冠1

ロードス島戦記 誓約の宝冠1

水野良:著
左:イラスト
角川スニーカー文庫


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まさか出るとは思ってなかったロードス島戦記の新シリーズ。
その第1巻です。
なんでも作者も水野さんが執筆業30周年らしく、ということはロードス島も30周年ということでたぶん周囲の圧力に屈して書くことになったのではと推測しています。
幾らストーリーの案があったとしても、それを発表するかどうかは作者の気分にもよるでしょうし、ロードス島にはTRPGの背景世界であるという一面もあるため、あまり小説だけで展開をしてしまうとTRPGでプレーヤーが活躍する自由度が下がるという事になりかねません。たしかにロードス島コンパニオンやソードワールドは古いシステムになり、ロードス島を含むフォーセリア世界を使ってプレイしている人はもう少ないかもしれませんけれど、やっぱり、TRPGの背景世界にはプレーヤーの自由度を残しておいて欲しいなぁとこの作品が刊行予定に乗ったときに思いました。
まぁ、フォーセリア世界はリウイシリーズで結末としてされていた分が書かれてしまったらしい(リウイシリーズは未読)ので、TRPGの背景世界としては死んだ世界なのかもしれないですけれど…。
それにしても、水野さん自身、代表作「ロードス島戦記」ってのから抜け出したいみたいなことを言っていたと思うのにロードス島を書くってのは意外でした。

物語は邪神戦争から100年後。100年の平和な時間を過ごした後のロードス島が舞台になっています。
100年平和だった理由は、邪神戦争のあと、大賢者ウォートから各国の王にある宝物が贈られたため。それが誓約の宝冠で、これを戴冠した王様(一度戴冠すれば効果は王を退位するまで続く)の国同士では攻め込むことができず、どこかが攻められたら防衛に協力しないといけないというもの。領土不可侵条約と安全保障条約が一緒になったような宝冠です。
それを、ロードスの六王がかぶり、その後100年、それが代々維持されてきたというのが話の前提条件。
で、この宝冠、携帯電話の契約みたいに継続するかしないかを選べる時期ってのがあるのね。それは前の王様が退位して次の王様が即位するタイミング。
そのタイミングで新しい王様が誓約の宝冠をかぶればOKなんですけれど、今回、フレイムの王様が代替わりするときに、誓約の宝冠を拒否って、ロードス統一へ乗り出すという話になっています。
もともと邪神戦争の終結時にもフレイムは強大な国になってましたが、大地が潤ったことでさらに強化されていて、話の段階では他の国を足した軍事力を上回る軍事力を持っているという状態。それに対して主人公ライルの国であるマーモがどう動いてくかというのが話の大筋になってます。

主人公はマーモ王家の末弟ライル。
ライルを含めて、マーモは人材が実に豊富。
これ邪神戦争の時の影響も残ってるんだろうけれど、まず、エルフ族は邪神戦争経験者が生きてる。事実リーフが今も生きてマーモに残っていて協力している。
また、マーモ王国を作り上げるために英雄たちが残した足跡が至るところに残ってて、かつての英雄の影響をそこら中で感じることのできる国になってます。スレインとかレイリアとかニースとか、そしてパーンやディードリットね。
他の国が残す英雄譚が一人二人なのに対して、これがアドバンテージになってる感じ。
なんとなくだけれども、英雄達の行動をまねていれば外れはないです的なところを感じました。特にロードスの騎士パーンはもう死んでいるわけですが、その伝説を生き生きと伝えてるのがマーモ王族って感じなんですよね。ライル自身がパーンにあこがれる若者ですし。
ライルは今回の事件に対して、永遠の乙女と呼ばれるディードリットの力を借りようと行動を起こしていくキャラになってます。
また、マーモって闇の力が強くて子供が死にやすいという設定があるので、王族が多産。ライルも7人兄弟。今回の事件によっていろいろな選択肢は取れると思うのですが、それらを兄弟たちがそれぞれ考えて、マーモ生き残りのために動いていくという感じになります。

主人公ライルはその行動指針がロードスの騎士の伝承なので、結果的に戦争をそもそも止める派として動きます。そして、たどり着いたのがロードスの騎士を名乗ること。
それによって、ディードリットの心を動かし、人の心を動かし、対フレイム戦に備えつつあるという流れになっています。
ロードスの騎士をパーン以外の人が名乗ったら割と反感を食らうんじゃないかなぁと思ったんですけれど、当のディードリットからは感謝される(パーンの伝承を受け継いでくれる人がいてこそ、パーンの伝承が死なないで済むという理由)し、他の人々も割と怒ったり呆れたりせずに、そうかパーンの伝説を伝承するのね?的に動いてくれるんですけれど、ちょっと拍子抜け。反発する人とかいそうじゃない?それこそ、パーン、伝承で美化されてるわけだしさ…。
でも、すんなり受け入れる人が多かったですね。これは好意的に解釈すればパーンの伝説を受け継いでくれる人を望んでたってことなんですかねぇ。

それにしてもマーモの人材の豊富さのせいで、話がいくつかのパートに分かれて進行するのでライルの影が結構薄いです。
あと、妙に性的な描写を入れたがるのは新・ロードス島戦記のころからの癖でしょうかね?別段そういうの入れなくてもいいと思うんですけれど。
とりあえず、マーモが主人公格で今回の敵はフレイム。
今までとは逆のパターンですね。今までは何かと問題が起こるマーモに対して、パーンの要請を受けたカシューが助力してフレイムが動くって感じでしたから。
今のところ、フレイムの王となったディアスにはあまりいい感じを受けませんし、マーモの人材は割と皆、魅力的に描かれていますのでそのままディアス王の野望をくじくところまでが今回の話になっていくのかなぁと予想。
ディアス王のパヤートはそんなに好戦的な人じゃないっぽいし、この人がキーになっていきそうな感じ。

そうそう。
ロードス島の邪神戦争の100年後ってクリスタニアに向けて、統一戦争に負けた国の民が1000人脱出する時期なんだよね。それに合わせてフレイムがということになってるわけだけれど、これ、クリスタニアにつながるように終わるのかな?
というのも気になるところではあります。
クリスタニアの小説も今じゃ入手困難なんだよね。これに合わせて再販されないかなぁ。新装版とかでさ。水野さんの30周年だし。
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