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零崎人識の人間関係 戯言遣いとの関係

零崎人識の人間関係 戯言遣いとの関係

西尾維新:著
竹:イラスト
講談社文庫(西尾維新文庫)


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人間シリーズ7冊目。
ラストですね。零崎人識の人間関係は4冊で、どこから読んでもよい話となっていましたが、僕は本作を一番最後に読むことにしました。
栞などで書かれている順番に読んでいったことになります。
これが最後で正しかったかはちょっと疑問です。
前に読んだ3冊は確かにその順番でよかったんですけれど、本作はちょっと毛色がこれまでの人間シリーズとは違う感じになっていて、他の作品はタイトルにある人物が中心に描かれていきます。
例えば零崎人識の人間関係では主人公として描かれるのはあくまで零崎人識であったのですが、この作品だけはちょっと違っていて、主人公には違いないんですけれど、登場するのは各章に少しずつという感じ。
さらに、戯言遣いこといーちゃんはほとんど出てきません。
しかも、直接、人識と会って会話しているシーンは皆無なんです。
特殊な一冊となっているので、果たしてこれを最後に読むのが正解だったのかはよくわからないです。

本作は戯言シリーズの2作目であるクビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識の裏側で何が起きていたかというのを描いています。
視点はクビシメロマンチストと共通する各登場人物。
人識が起こしていた連続殺人事件の目撃者であり、生存者から見た人識というのを描いています。
このときの人識が何を考えていたのかというのは本心はよくわからないです。目的としては人の心がどこにあるか知りたかったという理由で殺人鬼らしく人を殺して解して並べて揃えて晒しながら、連続殺人を犯していたという時期の話です。
たまたま、何人かの人物に現場を目撃されていて、ただその相手を殺すことはしないで、撤退することで、人の心に少しずつわだかまりや恐怖心や違和感やそういったものを残していくという話です。
その間に、戯言遣いとは全くといっていいほど接触しないです。表側=クビシメロマンチストではいーちゃんと話すシーンというか友達になるシーンがあるのですが、こちらにはまったくありません。
あえて、いーちゃんとは接触させないことで、棲んでる世界というか属している部分が違うというのを強調したのかなということを考えました。
いーちゃんも特殊な人物で確かに暴力の世界にも政治力の世界にも財力の世界にも関係ない人物なので、人識とは一線を画する人物なんですけれど、もともと戯言シリーズでは表と裏と評されていた人物です。
人識といーちゃん。この二人は表裏。
なのに、作品タイトルとは裏腹に全く関係を持たない二人。一応、カラオケボックスで待ち合わせているというような言及はあるんですけれど、ほとんど、無関係に思えます。
実際、最後に戯言遣いとの関係―無関係とされて終わるのですけれど。
これは、たぶん、いーちゃんとの関係はこれからだよという感じなのを意図していたのではないかと思います。
今は断続的な関係でしかないけれど、これから、戯言シリーズで描かれた通りに表裏の関係になっていくよという展開だったのではないかなという感想を抱きました。
ちょっと、難しい感じでしたね。

人間シリーズで人識のいろいろな面を見ることができますが、どちらかというと殺人鬼という面はあまりない人物として描かれていましたし、実際に好きで殺人をしている人物ではないという感じに描かれていました。
この作品では自分の興味の為に人を無差別に殺していく人物として描かれていて、違和感がありました。
この作品ではまだ、伊織には出会っておらず、双識とかもまだ存命である時期だと思うのですが、この時期の人識は殺人鬼であろうとしていたんじゃないかなという印象をこれまで読んできた人間シリーズの彼のイメージとこの巻の彼のイメージのギャップから感じました。
実際にこの後、哀川潤に殺人を禁止されても飄々として過ごしていけるだけの人物な訳ですし、そちらが本当の人識であるんだろうと思います。
自由に生きているように見えてる人識でも、零崎という縛りによってこういうこともしてた時代があったんだよというのを思い出させるという感じだったかなと思いました。
人間シリーズで受ける人識のイメージと戯言シリーズで受ける人識のイメージには少し乖離があるので。
たぶん、人間シリーズの方の彼の方が本当の彼。戯言シリーズの頃の彼は彼が歩んできた道のほんの一部しか描いてないということなのでしょう。

人識を中心として何人かの零崎に焦点を当てた人間シリーズもこの巻で終わり。
最後の本作は人識のイメージの落差すごく迷いましたけれど。
全体を通して面白かったです。
物語シリーズとかとは別の面白さですけれど。全体的に殺伐とした面があるのは否めないので。
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日記は思考が結構、鬱っぽいので鬱日記になること多し。
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