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86―エイティシックス―Ep.5 ―死よ、驕るなかれ―

86―エイティシックス―Ep.5 ―死よ、驕るなかれ―

安里アサト:著
しらび:イラスト
I-Ⅳ:メカニックデザイン
電撃文庫


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5巻目です。
前巻のラストでシンが聞いたレギオン開発者の言葉。その言葉を発したと思われる斥候型が発見されたという北方の王国であるロア=グレキア連合王国へ、第86独立機動打撃群が技術協力と兵員派遣というお題目で移動するところから話が始まります。
そこで目にするレギオンとはまた違った人造の生命体。技術的にはレギオンと変わらないんじゃないかと思われてしまう人工生命。
それは、死者の脳を複製し、新たな人格を植え込んで兵器のパーツ=機動兵器のパイロットとして扱うというものだったというのが今回のお話です。

今までは共和国と連邦しか国は描かれてこなかった(ほかの国もまだ生き残っていることは明言されてたし、共同戦線を張ったりもしたけれど、国の情報は名前くらいしか出てこなかった)のですが、今回はその国へ行って戦うということで、ロア=グレキア連合王国がどんな国なのかというのが、共和国や連邦と比較して描かれました。
共和国や連邦はまがいなりにも共和制の国です。対して連合王国は専制君主制。その違いからくるお国事情の違いや考え方の違いを比較しながら読んでいったという感じですかね。でも連合王国は専制君主制とはいえ、独裁的な印象はなく、良き王に統治された国という印象を持ちました。
ただ、今回で開示された各国の君主の系統は異能を持っていてシンやフレデリカのそれは連邦のもとになったギアーデ帝国の君主の系譜であることを示しているということで、王政をひいているロア=グレキアでは、君主の系譜には色濃く異能の力が出るというのが開示されました。他国では共和制に移行したりしていて血が薄まってしまい、異能の力も散逸してしまっているようでうすが、ロア=グレキアでは違うとのこと。その異能は知識。極端に頭の良い人間が生まれるということ。ギアーデ帝国の場合は感応でシンやフレデリカの力はこれに当たります。
その王子であるヴィーカが持って生まれた異能でもって作ったのが、シリンと呼ばれる人工生命体。これがとんでもない代物で、死亡した人の脳を複製しプロセッサーとして利用するというものです。
発想としてはレギオンが羊飼いや黒羊が、死人の脳をそのままプロセッサーとして使っているところと何が違うのかということになります。
実際に、シンにはコピー元になった人物の死の間際の声が聞こえるという代物です。

このシリンとレギオンを比べ、レギオンとエイティシックスを比べ、同じく戦いの中でしか生きられない、戦いを忌避して生きることができたのに戦場に戻ることを選んだエイティシックスの面々、とりわけシン自身とレギオンはどこが違うのか、シリンとどこが違うのかというのが今回の肝となります。
今回は攻城戦となるのですが、奪われた城塞を取り戻す戦い=城塞内に取り残された人達を救うための絶望的な戦いの中でシリンが取る行動が「まだ」生きているエイティシックスには絶対に取りえない行動で、その生きていることと死んでしまっていることの違いをすごく認識させることになりました。
それでも犠牲になったシリンに対して、罪悪感を捨てきることはとてもじゃなくできなくて苦悩するという感じになっています。

それをシン自身がすごく今回感じる、思い起こすことになるのですが、それでもレーナはシンがやったことをシリンがやったことを見ていたにもかかわらず、シンの傍に居ようとしてくれる。何故という疑問が浮かびます。何故、レーナが世界を見限らずにいられるのか、それの疑問に行き当たる。
レーナの事をあまりに知らない自分にシンが気が付いたというところで、今回は幕でした。

激しい戦闘と絶望的な攻城戦。精神に揺さぶりをかけてくるシリンの存在とかあって盛沢山な話でしたけれど。書きたかったことは本当に最後の数ページに集約されてましたね。
シンとレーナがこれからを進んでいくにあたり、シンがレーナの事に今まで無関心すぎたレーナの事を知らな過ぎたことに気が付いたという感じですね。主人公がやっとヒロインに関心をもったよ!(笑)
今まではいい感じに思えても、あくまでレーナ側からのアプローチでの話でしたからね。シンがレーナに関心を持ったというのはかなりな前進ではないでしょうかね。

さて。
今回はゼレーネと思しき個体の確保まではいきませんでした。
ロア=グレキア編はまだ続くみたいですし、これからどうなるんでしょうね。
早く先が読みたいです。
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日記は思考が結構、鬱っぽいので鬱日記になること多し。
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