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ロード・エルメロイⅡ世の事件簿3「case.双貌塔イゼルマ(下)」

ロード・エルメロイⅡ世の事件簿3「case.双貌塔イゼルマ(下)」

三田誠:著
坂本みねぢ:イラスト
TYPE-MOON BOOKS


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ロード・エルメロイⅡ世の事件簿3巻目。
イゼルマの双貌塔で起こった殺人事件にまつわるお話の後編になります。上巻の語り部はライネスで下巻もライネスが語り部を務めるのかな?と思っていたらグレイが語り部役でした。
このように語り部が巻毎に入れ替わるという作品はわりと少ないのではないかなぁ。物語シリーズのように長期にわたって刊行されている作品では、マンネリ感を払拭するために語り部が変わるというのはよくあることだけれども、3巻目で3人目の語り部というのは結構、稀有な例じゃないかな?と思いました。初めから群像劇を展開している作品では1冊の中で視点が各キャラクターを行きかうことはあるけれど、そうじゃない作品でというのは珍しいと思いました。
また、上巻と下巻に分かれたこのような場合に視点になる人物を変えるリスクってのを恐れずにやってくるというのは本当に珍しいなと思いました。しかも謎解き回になる今回に魔術にうといグレイを語り部にするっていうのは意外でした。てっきりライネスが引き続き語り部役として行動するのかなと思っていたので。

ライネスの語りとグレイの語りでものすごく異なる部分があります。
それはキャラクターの魔術への理解の差や時計塔での立場の違いからくる地の文の違い。ライネスが語り部だった時には、時計塔での各派閥がどういう立ち位置に居るのかとか、各魔術師が魔術を使ったときにその魔術に関する考察めいたものが入りました。それが上巻。今回の下巻ではグレイが語り部になるので、彼女がよく知っているフラットやスヴィンの戦闘行動、戦闘魔術については語られるのですが他の魔術については、基本、ロード・エルメロイⅡ世の解説台詞任せでちょっとぼやけた感じになります。
また、時計塔の派閥やなんかについても、語るのはグレイではなくて、ロード・エルメロイⅡ世が台詞においてという形になっていきます。
今回、新しいキャラクターとしてアトラム・ガリアスタという人物が出てきて、バリュエレータと戦うことになるのですが、この人物についてはグレイはほぼ語りませんでしたね。ただ敵と認識して戦っただけで。
Fateファンにはファンサービスに当たるキャラクターなので、もうちょっと掘り下げてほしかったけれど、グレイを語り部にした理由というのもあるのでしょうから仕方ないというところです。
これ1冊で出てたらまた話が変わったんだろうなぁ…。ライネスが最後まで語り部でいるでしょうし。

アトラム・ガリアスタはイゼルマが入手した呪物を目的に乗り込んでくる、というか攻め込んでくるという話になっていますが、この呪物が第五次聖杯大戦の行方にも関係していたというのはなかなか面白い話の作りでした。
アトラム・ガリアスタはFate/stay night[Unlimited Blade Works]のアニメで初登場した人物で、もともとは1行くらいで済まされてた人物。第五次聖杯戦争でのキャスターの召喚主で元もマスターとなる人物です。Fate/stay night時代にはキャスターに早々に殺された中年魔術師ということになっていましたが、その後、正式に第五次聖杯戦争に参加した魔術師として、設定が起こされた人物になります。若くて野心に満ち溢れた人物となります。魔術師然としていなくて、どちらかと言えばお金の方が重要みたいな行動をとる人物ですけれど、それでもそれなりに魔術師であることが今回の事件を通して語られていて面白かったです。Fate/stay night[Unlimited Blade Works]でも出番は一瞬だったので。(笑)

エルメロイ教室vsアトラム・ガリアスタ一派、エルメロイ教室vs蒼崎橙子という戦闘を挟んで、今回の謎を解いていくロード・エルメロイⅡ世。
そして、謎を解くことで戦闘を無意味なものにしてしまい、停戦に持ち込むという流れでした。
結果的に犯人は意外な人物というか、考えようによっては出ている登場人物の中ではそういう流れしかないかなぁという感じでした。今回もワイダニットから謎解きをしていくのは徹底していましたね。魔術師に対してフーダニットとハウダニットは意味がないということで、そこから始めるのですが…。今回は誰が、どうやってまで解き明かしちゃってました。
結果的に再度発生したエルメロイ教室vs蒼崎橙子の戦いを潜り抜けて、各人の想いや語られた言葉によってグレイが少し前を向くというラスト。
グレイが少しずつ救われていくのは、素敵なことかなと思いました。あと、橙子さんが「空の境界」での経験を経てあの使い魔の収納場所を変えてるというのはなかなかにTYPE-MOONファンとしては美味しいところでしたね。

アトラムが入手しようとしていた菩提樹の葉=ジークフリードの召喚のための聖遺物はFate/Apocryphaを意識してなんでしょうかね?
結果的に入手はかなわずにメディアを呼ぶことになるんですが…。第五次の時計塔枠はバゼットさんとアトラムで決まりだからお前が入る余地はないと言われたのに対して、それはそれで構わない、時計塔枠じゃなくてもいいと語るロード・エルメロイⅡ世が恰好良かったです。そして、「聖杯戦争を、なめない方がいい」という言葉。
Zeroでの第四次聖杯戦争の行方を知っているだけに、重い台詞だよなぁと思いました。アトラムは終始、なめてましたが。結果を知ってるだけに言わんこっちゃない状態でしたね。

3巻以降もミステリ仕立てが続くのかな。
グレイがどう成長していくかが物語の鍵っぽいので、今後に期待して見ていきたいですね。
ところで、エルメロイ教室にルヴィアが来て、フラットが防御に徹するから破壊行動がまのがれているという表現がありましたが…。この後、凛がくるんだよな?エルメロイ教室…。(笑)
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