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とりあえず日々思ったことなんかをつらつらと。

 

楽園追放2.0 楽園残響 ―Godspeed You―

楽園追放2.0 楽園残響 ―Godspeed You―

大樹連司:著
ニトロプラス/東映アニメーション:原作
齋藤将嗣:イラスト
ハヤカワ文庫JA


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楽園追放の続編。
もともとはニトロプラスのブランドから出ている単行本で刊行されていました。
これが、一般書店の流通に乗らないつまり同人展開だった本でして、僕は存在を知りませんでした。
それが、加筆修正されたうえで、楽園追放のノベライズが出ているハヤカワから文庫化されて刊行されたものです。
帯には大ヒット劇場アニメ「楽園追放」の公式続編小説と書いてありますが、映画の続編というよりも、ノベライズ小説の続編と考えた方がよいと思いました。

この、アニメの続編というよりノベライズの続編と感じたのは、楽園(ディーヴァ)での生活にメモリの獲得が必要ということがメインのテーマに据えられているからです。
アニメとノベライズは同じ話を扱っているわけですが、細かい舞台設定などの説明深度に差があります。その為、アニメでは楽園での生活でメモリを獲得していくのが重要というくだりが少なく、冒頭らへんで、ヤンキーとアンジェラが会話する中でちらっと触れられただけとなっていました。それに対して、ノベライズではその辺が結構事細かに描写されていたので、この作品はノベライズの方の続編だと感じました。

表紙ではアンジェラとアンジェラ’が背中合わせになって描かれています。
ここから、僕はアンジェラに楽園側から抹殺指令がでて、アンジェラ’がその任に当たるという展開を予想して読み始めました。
あ、アンジェラ’というのは、楽園に残っていたアンジェラのバックアップから再生された人物です。
蓋を開けてみたら、アンジェラは最後の方まで出てこないですし、話のメインになるのは楽園の下級市民の若者3人という形で、アンジェラ’は彼らを監視するという流れになっていて、主に若者の葛藤と、彼らから見た楽園の実態を描いていくという感じになていました。
楽園が若者たちにとってどういう場所なのかということを描きながら、それから脱する道としてフロンティアセッターのジェネシスアーク号へ乗船する選択肢を選ぶという話になっています。
それをアンジェラ’が監視することになるのですが、こちらはこちらで別の視点があって重要な要素となっていました。つまり、フロンティアセッターに出会わなかったアンジェラがどういった行動をとるのかというのを描いていました。地球に行きディンゴやフロンティアセッターと出会ったアンジェラはああいった行動に出る結果になりましたが、そうじゃなかったアンジェラは、楽園の運営、よどみを見てどう思うのかというのを描いていました。

結果的にアンジェラ’や、若者3人の内のひとりブラウンが犠牲となりますが、新たな人類の因子が宇宙へ旅立っていくというストーリーで、その旅立ちへの葛藤がなかなか面白かったです。若者ならではの葛藤やなんかが描かれているのですが、普段、電脳だけで生きている人が、生身の身体で長時間いるとどうなるのかとか描かれていて楽しい一幕もありました。生身の身体は生理的欲求に勝てないのよって感じで描かれてましたね。

また、スピンオフ小説である楽園追放 mission.0に出てきた人物も登場していて、楽園追放の今までの話がここに繋がっていくんだと感じました。
あとがきでは「ぼくのかんがえた らくえんついほうのつづき」なんて表現で作者さんは恐縮しているようでしたが、僕は読み終わって良い感じのフィナーレだと思いました。楽園追放の集大成がここにある。楽園を追放された人類が本当の楽園を目指す話になっていると感じました。
悲しさもあったけれど、未来に向けて、良い物語だったと感じました。未来へ向かうってなんか希望が持てる感じですよね。
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日記は思考が結構、鬱っぽいので鬱日記になること多し。
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