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とりあえず日々思ったことなんかをつらつらと。

 

クロクロクロック結

クロクロクロック結

入間人間:著
深崎暮人:イラスト
電撃文庫


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3巻目。
最終巻となります。6冊予定だったのが3冊で終了したのかは本作のあとがきとかでは言及されず、最終巻になりますと1文だけのあとがきでした。
作者のサイト上で理由について言及があり、力量不足が原因だったとのこと。モチベーションが下がったりしたのかな?なんとも残念ではありますが、きちんとお話を終息させてるあたり読者としてはありがたいです。

1日当たり1冊の計算で物語が進んでますのでこの巻では事が起こり始めてから3日目の出来事が描かれています。
そしてラストは4日目の朝という感じになってました。
話の中心がカナちゃんに集まり始めた感じがあって意外でした。彼女、自発的に動いていないのに。(笑)
登場人物がそれぞれの思惑を持って、行動した結果、ほぼすべての登場人物が緑川さんの家に集まってしまうという異常事態。そのカギになったのがカナちゃん、前の巻からキーとして動いていた裕貴。あとは緑川さんのところで弟子をしていた新城という感じでしょうか。新庄雅を殺害しようとして拳銃を売った男と裕貴の組みが緑川さん宅をめざし、裕貴に対して復讐しようと黒田と小泉明日香がそれを追い結果的に緑川さん宅へ。カナちゃんは拉致監禁から唐突に表れた祖父に助けられて、緑川さんに保護を求め緑川さん宅へ到着、木曽川と美鈴は丸い犬に導かれてカナちゃんを追うことで緑川さん宅へ、花咲太郎と二条さんはカナちゃんを探しに結果的にたどり着いたのが緑川さん宅。
本当にほぼすべての人物が緑川さん宅に一度に集まるという事態。しかも中には人殺しやその元締め?らしき人物も交じってるし、互いに追い追われる立場である裕貴や明日香なんてのも交じってる。
そら騒々しくて、緑川さんも閉口するってもんですよね。

ひとところに集まったことで、あるものは逃亡し、あるものは用事が済み去りという形で再度ばらけていく。その糸が一度寄り集まっていく過程と、そしてバラバラにほどけていくような感覚はとても面白かったです。
結果的にそれぞれの平穏に帰って行った感じ。
6人の登場人物の中で立場がものすごく変わったのはカナちゃんと裕貴。
やっぱり裕貴が発砲して人がひとり亡くなったというのは大きくて、それに伴う事態はどうしようもなく重く関係者にのしかかっていったというかんじでした。
裕貴は職業殺人者としてしか生きる道を失ってしまい、これから黒田(や木曽川)のように生きれるかというところでしょうか。彼には贖罪して更生する道を進んでほしかったけれど、それも彼の選択なのでしょうね。そしてパトロンを失ったカナちゃんは大学をやめ、何を思ったか緑川さんのところへ押しかけ弟子をやることに。
すげぇ行動力。動けなかった人間が追い詰まって動くとこうなるのかと思いました。こちらは平穏にやっていってほしいなぁと思いました。

6丁の拳銃が導く6人の運命というふれこみの作品でしたけれど。
実際に人を動かした拳銃は裕貴の持っていたものだけだったように思えます。
実際に3冊の作中で6丁+1丁(モデルガンが代わりに売られたため売人の手元に残った1丁)が登場しますが、新城雅が持っていたものと、カナちゃんを誘拐した女性が持っていたものがこの売人が売ったもので同型のモデルだったのかは言及されてないです。
雅が持っていたものは、なんか違いそうな気がするんですがだとすると1丁出てないことになるからなぁ…。職業的に雅やカナちゃんを誘拐した女性が本物かどうか気づかないということはなさそうなので、モデルガンだったのは美鈴の持っていたものがそうだったのかな?実際に発砲されてない中で、持ち主が気づかなそうなのがそれしかないので。
という感じであんまり、拳銃が振り回したという感じのストーリーではなかったなぁ。
まぁ、裕貴の運命を変えたという面では確かに話の引き金を引いたのは拳銃でしたけれど。

あと読後に調べて知ったのですが、ほぼすべての登場人物が他作に関係がある人物らしいです。僕は作者の作品を「電波女と青春男」と「トカゲの王」しか読んでないので気づかなかったのですが、相関図みたいのがネットにあって線がいっぱい引いてありました。
この作品で登場した人物で他作に全く関係がないのって緑川さん、裕貴と明日香、美鈴くらいなのかな?殺し屋関係はほぼ他作に出てるようでし、二条さんとかギャッピーなんかは「電波女と青春男」に出てたかもしくは言及のある人物。カナちゃんもおじいさんが別作品の登場人物と、それぞれなんかしらの関係を持った人物のようでした。
作品ごとの登場人物をひとまとめにして、各作品が同一世界の話なんだよってのを書きたかったんだろうなぁと推測しています。
ただ、他の作品の登場人物であるが故に、本作内であまり自由度が高くなかったのかなと思いました。

ちょっと3巻の展開に詰め込みすぎなところを感じましたけれど。
群像劇の1つとしてはなかなか面白かった。
もっとダイナミックにいろんな人が絡み合ったらもっと良かったんだけどな。
あ、あと丸い犬が人語を完璧に理解するどころか文字を書き始めたのには笑いました。「電波女と青春男」にあったちょっと不思議を感じられてよかった。
丸い犬かわいいですな。
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日記は思考が結構、鬱っぽいので鬱日記になること多し。
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