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とりあえず日々思ったことなんかをつらつらと。

 

タブー・タトゥー

1クール12話で放送。原作は同名のコミックで現在11巻まで刊行されています。
アニメ化されたのはそのうち、8巻の途中まで。一度この8巻で主人公が敵であるセリニスタンの王女にひとまずの勝利を得るのですがそこまでのアニメ化となっています。
僕は原作既読で視聴しました。

さてですね。
このアニメの感想としては、また予算を無駄につかってよくないものを作ったなぁという感じです。アニメ制作会社としては、限られた予算やスポンサー側から許されたクール数などに応じて、可能な限りいいものを作ろうとしたのだと思います。アニメ会社とか制作が悪かったとは言いませんが、この作品をやるには尺が全然足りないです。この作品をやるならば、2クールで同じところまでというのが、原作を読んでいる僕が感じた本来必要だったと思う尺の長さです。
それが半分の話数で制作されてしまった。制作会社であるJ.C.STAFFはかなり脚本で迷ったでしょうね。必要なことを描き切れないというのが分かっていたでしょうから。でも、アニメ制作には予算というものがあって、それを超えてはいけないという面があります。それに縛られたアニメを見たというのが、僕の正直な感想です。

2クール必要だと思うものを1クールに押し込めた。結果どうなったかというと、必要な説明が欠落し、重要できっちり描かなければならないシーンが簡素化され、アニメ独自のしがらみに縛られた絵作りを強要され、こんな雰囲気のコミックがあるんですけれど、買いませんか?と問いかけるような作品になってしまっています。
つまり…原作コミックのPV。
ラノベ原作ではこういう作品が多いですけれど、コミックでもまた同じなんだなぁって思いました。
作品の雰囲気はなんとかギリギリ、伝わるかなぁって感じです。

正直ですね。アニメの制限コードに引っかかって、原作の持つ迫力のある絵ってのが欠落しちゃっているんですよ。
原作では登場人物が傷を負った場合、かなり生々しく描写されるんですけれど、それがない。1コマ1コマに掛かっている情熱的なもの情報の多さみたいなものが、アニメで動かすために簡素化されてしまって、迫力がない。それがすごく残念です。
最終話でヒロインのひとりであるイジーが王女に蹴りをかますシーンがあるのですけれど、原作を見ると迫力の差が歴然としています。
動いているアニメで見せるために犠牲になった迫力感というやつの見本みたいな感じ。
他にもいろいろそんなシーンが結構ありました。
この作品、アニメ化向いてないって思いましたね。全体的に。

また、台詞の削られ方が惨いです。
最終話間際の戦いは、セリニスタン王国、アメリカ軍、日本の3つどもえの戦いなんです。日本は主人公を含め数人で乗り込んでいる上、構成メンバーの半分がもと米軍人なので、アメリカ側と協力体制を取ったりしますけれど、それぞれの思惑があって、バックにいる人物たちにはそれぞれ、違った目的と目標点がある。原作ではそれがセリフとなって説明されていって、重厚な世界観を作り出していたのですが、それらは軒並みカットされていて、主人公である正義が勝利を勝ち取るという話に終始した感じになっています。
ただ漫然とアニメを見ているとアメリカ軍vsセリニスタン王国の図柄で終始しているよう見えちゃう。正義やイジーがアメリカ軍とは別に日本のバックアップで動いているのですが、台詞による説明が少ないから忘れがち。ついついアメリカのバックアップで動いているように思えちゃうんですよね。
主人公である正義の行動に視点を集めて、正義が勝つというのを描く意味では日本がどうとか、アメリカがどうとかは別にどうでもいいのでしょうけれど、その正義にも思うところはいろいろあって、出会った人、失った人への想いでいろいろ葛藤した結果、たどり着いた場所であるのですが、それすら描けてなかった印象があります。
どうにも尺がないので長台詞が許されなかったためか、勝ちにこだわっている、トーコの復讐が目的みたいに映りがちです。一応は、それだけじゃなくて誰かを救いたいんだということを明言して終わりますけれど、そこに至った過程っていうのが描かれなかった。
すごく残念だと思います。
そこが、この作品の面白いところだと思うのに。
正義が迷って迷って、葛藤して、復讐心から守りたいという心へ心情を変化させていく過程ってのがあるんですよ。本当はですね。
それがごっそりない。
いや、製作は画面から読み取ってと必死になっていたのかもしれないですけれど、残念ながら僕はそこまで読み取れるアニメじゃなかったなぁと思いました。

最終話のラストでは今後のダイジェストがくっついて、2期目があることが予感させられます。
原作コミックもそろそろクライマックスっぽいですし、いいタイミングかもしれません。8巻までを描くよりは残りの巻数を1クールで描くのは少し余裕があるでしょうしね。
でも、この原作でだったら、2クールで2回、計4クールで描いてほしかったなぁ。
脚色がうまいところなら、もしかしたらこれを1クールで見せきることもできるのかもしれないけれど(同じ作者がコミカライズしているFate/Zeroがアニメ25話、コミックがほぼ同じ分量なので)、むやみやたらに短ければいいってもんじゃないと思うしなぁ。
重厚な話はそれなりの重さと長さをもってやってもらいたいっていうのは僕の希望でしかないのかなぁ。
最近は短いアニメが乱発されていて、原作がそれに安易に使われてしまってかわいそうだと思うんですよ。
伝えたい事や伝えなきゃいけないことって作品ごとにあってさ、それを削るならアニメ化なんて望まないよ。
そんな風に思った作品でした。

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