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とりあえず日々思ったことなんかをつらつらと。

 

ヘヴィーオブジェクト バニラ味の化学式

ヘヴィーオブジェクト バニラ味の化学式

鎌池和也:著
凪良:イラスト
電撃文庫


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11巻目です。
今回はあとがきで言及されているとおり、へヴィーオブジェクトのお約束である、1巻以降は何巻から読んでも平気ですという前提が多少崩れています。
具体的には以前の巻で出てきた、ヘイヴィアの婚約者であるバンダービルト家の御令嬢さんとか、ウィンチェル家の武装メイドさんが再登場しています。一応、以前出てきたときと状態の変化があるわけではなく、この巻と前後して読んでもつながるようにはなっているようですが、この巻の事件を経て前の巻の話というのは違和感があるので、やはり、前に登場した時より、この巻が後の事件であるというのが自然でしょう。
ぶっちゃけたところ、この前提通り、巻数を順不同で読んでる人もいないでしょうから、普通に1巻から11巻のこの巻まで時系列で並んでるとみて読んでる人のが多いんじゃないかな?
作者、わりと無駄な努力してる?となんとなく思わなくもない作品になってます。
無理が来たのでこの巻みたいに、以前の話より明確に後だよという話が出てきたのかもしれません。

今回のストーリーは『正統王国』の明確な敵である『情報同盟』や『資本企業』と戦うのではなく、『正統王国』内での内紛を描く物語となっています。
これによって、今まで希薄だった『正統王国』内の政治形態に少し突っ込んだ感じになったのかな?
王家が国を治めており、貴族がその周りを支えている。そして貴族以上の地位と平民以下の地位には絶対的な壁があると言ったことですが、その辺が少しクローズアップされた形になりました。今までは軍隊がメインで描かれていたので、貴族といえども上官には逆らえないという図がまかり通っていましたし、貴族の例がヘイヴィアなので、全然貴族っぽくない。
そこに、ヘイヴィアの妹で貴族然としたアズライフィアを出すことで、貴族という立場が平民に対してどういった立場なのかを示すといった意図があったのだと思います。
その意図が成功していたかどうかは、別としてですが。
というわけで、今回の話は『正統王国』内での決闘話となります。

最初は麻薬戦争を他国に対して仕掛けるとか、かなり嫌な感じのする出だしで、それに加担した督戦部隊があっさりと殺害されたりとハードな一面を出していたのですが…。
麻薬戦争を仕掛けたりした理由がだんだん判明していくにしたがって、貴族のメンツってそんなに重要なもなのか?と疑問に思うようになり…、最後はブラコン妹怖ぇ!っていう感想に変わりました。
この感想に落ち着くところが、ラノベらしさという感じではありますが、最初のどす黒い感じの陰謀めいた行動と、その黒幕がアズライフィアであるという意外性、そしてアズライフィアがただただ悪人として描かれるのではなく、愛すべきキャラクターとして描かれるのは割と、ラノベでは重要なことかなとか思ったりしました。
ただ、アズライフィア自身はその罪を背負うことにはなりましたが、それはそれで仕方ない結果ですし、ある意味、軽すぎる処罰で済んでいるのですけれど、あんまりきつい処罰ってのは読者も望まないでしょうし、良い落としどころだったのではないでしょうか?
普通に考えたら極刑ものの戦争犯罪ですけれど。

しかし、素敵ですね。
家同士の過去、怨恨を乗り越えて結ばれているバンダービルト家の御令嬢とヘイヴィア。しかも、御令嬢の危機にはきちんと現れるヘイヴィアの姿が恰好良かったです。
いつもはクウェンサーにいいところを持ってかれっぱなしの彼ですが、今回は彼が主役といっていいでしょう。
ま、敵性オブジェクトである「デストラクションフェス」を止めたのはいつも通りクウェンサーのお手柄ではありましたが。
つか、クウェンサーはアズライフィアに気があるような行動とってましたけれど、お姫様との仲がなかなか進まないなぁというか、お姫様の好意に気が付いてないのかな?
いつか刺されるぞと思いながら読んでました。

麻薬戦争、最高に嫌な戦争だと思います。
フローレイティアさんがそういって締めくくられていますが、本当にそう思う。
国を内部から壊すって本当に嫌な感じでした。
実際の歴史にもアヘン戦争やベトナム戦争のように麻薬が裏で動いていた戦争ってありますけれど、嫌な歴史として名を残していますものね。
現実世界で、これ以上、麻薬を使った戦争犯罪が起きなければと思いました。
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