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とりあえず日々思ったことなんかをつらつらと。

 

されど罪人は竜と踊る9 Be on the Next Victim

されど罪人は竜と踊る9 Be on the Next Victim

浅井ラボ:著
宮城:イラスト
ガガガ文庫

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9巻です。刊行日を見てみると2010年の7月刊行になってます。6年前です。
びっくり。最新巻が17巻とかですので、妥当な感じかもしれませんけれど、ずいぶんと積んだままになってました。
ただ、僕が8巻を読んだのは2014年ですから、それからすれば2年しか経ってません。ってもう2年?という感じです。
それだけ、この「されど罪人は竜と踊る」のストーリーは脳裏に刻み込まれるかのようにはっきりと記憶されているので、ものすごく印象深い物語なのだと思います。
読んでいるときは普通のダークファンタジーって感じではあるのですけれど。

さて、この9巻ですが、壮絶な快楽殺人者とそれを追う老咒式士の戦いから始まります。新たな不穏の幕開けを感じさせますが、この戦いの終わりとともに老咒式士と携帯で会話するのが今回の「敵」となるアンヘリオ。こちらも強烈な快楽殺人者であって、殺人に美学を求めるタイプのようでした。
咒式士として、飛びぬけて強力な上に、エミレオの書という異貌のものどもを封じ込めている本を7冊も持っていて、状況に合わせて使い分けするという、これまでの敵が冗談だったようにも思えるような強力な敵です。
そのアンヘリオがエリダナで暗躍し始めてというのが今回のメインのストーリーになります。

主人公である不運なガユスの視点からすると、この巻では3つのパートに分かれています。ひとつはジヴーニャと別れた後の心の傷を負ったまま過ごす日常としてのパート。ひとつは事件を追っていたらたどり着いてしまい巻き込まれた形でのアンヘリオというザッハドの使途と呼ばれる者たちとの戦い。そして、師であるジオルグの敵と目されるパンハイマの力を見て敵愾心を抱き、どのように戦っていくかと考え始めているというパートになります。
これらの3つの状態が複雑に絡み合って、今回の事件は流れていくことになります。

ガユスは今回すごく苦しんでいました。
ジヴーニャとの不幸な別れがあったばかりであり、アナピヤを救えなかった心の痛みが癒えておらず、それがまさに血が流れるような痛みをもって彼をさいなんでいる。
そんな状況下で、必死に自分を立て直そうともがいている。それがこの巻の彼の姿。
ただ、折れそうになる心を支えてくれる女性が新たに登場したので、少しは救いはあったのかもしれません。ただそのチェレシアの前でもジヴを忘れられないでいるのが、チェレシア自身にばれてしまっている関係。まだ、慰められているだけの関係ではあるんですけれど。
その辺が、見ていてとてもつらかったです。男の虚勢といえばそれまでなのかもしれないですけれど、1人では立ち直れないところまで、ガユスは行ってしまっている。
それがすごく悲しいです。
前の事件とかもガユスに原因があるわけではないのに。ガユスは結果的にかかわったけれど、決して原因ではなかった。
不幸を招き寄せてしまっただけで、ジヴーニャと幸せに暮らしていく選択肢も彼にはあったのが、すごく悲しいなと思いながら読んでいました。
ちょいちょい、ジヴーニャ側の描写もされていて、彼女も苦しんでいて、お互いに苦しみあっているのが、すごく悲しかった。あんなに愛し合っていたのにと思わずにはいられませんでした。

アンヘリオとは、ガユス、ギギナのコンビだけで戦いを挑んでいくことになるのではなく、今回はジオルグの事務所がバラバラになった原因とされ、ジオルグ殺害の犯人と目されるパンハイマが大々的に登場して、結果的に共闘することになります。
ガユスとギギナは、ジオルグの敵であるパンハイマと敵対したいところですが、アンヘリオが強力すぎて、共闘せざるを得ないという状況。
複雑な心情が2人の中にあって、状況的にアンヘリオを優先しないといけないというのが口惜しいといった感じでした。
ジレンマが戦闘狂のギギナすらを縛っていて、憤りを静めながら戦う姿が心苦しくもありました。ただ、アンヘリオに対する恐怖や使命感、パンハイマに対する憤りや怒りなどはガユスをすこし悲恋の苦しみから逃げる場所を作っていたのかとも思い、複雑な心情を感じました。戦いの中にしか逃げ場所を見つけられないというのは、咒式士の性とはいえ、悲しいなと感じました。

アンヘリオとの決着がつかないままでしたが、アンヘリオ以外のザッハドの使途もエリダナに集まってきて、それとも戦っていくはめに。
どうやらアンヘリオ以外の使途はパンハイマやガユス、ギギナのコンビで太刀打ちができるようで、死闘が続けざまに起こっていました。後半は戦闘が続いた感じで、読んでいてすごくスピード感があった感じ。いろいろな事件が立て続けに発生しているからでしょうかね。
どうも、ザッハドの使途たちはエリダナで祭りをしようとしていて、どうもガユスがキーになっているような匂わせ方をしていました。それが何かは次巻以降に持ち越しです。

今回は決着はつかずに、何やらザッハドの使途が動き始めたというところで幕。アンヘリオという強力な使途と戦わなくてはいけないのに、それに匹敵する使途が集まってきそうだということ。
なかなかに絶望的な状況です。

次の巻とかすぐ読める状態なので、近いうちに手を付ける予定ですが、アンヘリオが強力すぎて、あと不幸なガユスがさらに不幸になる予兆としてチェレシアがなんか危うい目にあいそうな予感がしてドキドキしています。
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日記は思考が結構、鬱っぽいので鬱日記になること多し。
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