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とりあえず日々思ったことなんかをつらつらと。

 

キノの旅ⅩⅨ -the Beautiful World-

キノの旅ⅩⅨ -the Beautiful World-

時雨沢恵一:著
黒星紅白:イラスト
電撃文庫


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19巻です。
17巻、18巻と少し厚めの巻が続きましたが、今回は普段の厚さに戻った感じです。
やっぱり10月の刊行でした。それを次の年の7月に読んでる僕。
まぁ、積んである本はいっぱいあるので、自分のペースで読んでいければと思っています。キノの旅に関しての目標は次の巻が出る前までに、最新巻を読むことです。(笑)

さて、今回のキノの旅は口絵イラストや企画ものを含めて12編の収録です。
プロローグ、エピローグはそれでひとつと数えてです。今回はあとがきが企画小説になっていて、数年後のシズ一行みたいなノリで描かれていました。夢オチでしたけれど。
ティーが稼ぐようになって、ひも化してニートやってるシズとか面白かったですが、まぁ、実際にはそんな状況にはなりそうにもないですね。あくまで夢オチものとして面白かったです。

今回、すごく印象に残ったのは天才の国と秀才の国という対になったエピソードです。赤ん坊に対してどういうスタンスで接するかという話になっていて、天才の国の方は理想的な思想、秀才の国の方は人権を赤ん坊の人権を無視したシビアな見方をする思想を描いていました。ただ、これ、一見すると秀才の国の方が悪くて、天才の国の方が理想的に思えるのですが、よくよく考えるとそうでもないというところが、すごくうまい対比になっています。
これ、今の日本をはじめとする先進国の流れを再度考えてみようという感じなのかなと思いました。
今では、生まれる前に遺伝子検査ができるようになって、生み分けとかできる世の中になってきました。それは、未来を明るくするという意味では素晴らしいことだと思うんです。不幸になりそうな可能性を先に選別しておく。でも、見方をちょっと変えると、秀才の国で言われている製品の規格外品をはじくという思想と同じではないかと考えさせられました。
逆に言えば、天才の国の思想は理想ではあるけれど、生まれた子供を選別しない、生まれてくる子供をそのまま受け入れるということは、遺伝子検査とかしないで生まれてくる子を受け入れるしかない、昔の状態を是とするのかということにもなります。
見方を変えるとそれが良いのか悪いのか、シビアに考えてなくてはいけないのはどちらなのかというのが、対比になっていてすごく考えさせられました。

毎回、キノの旅はすごくシビアに物事を考えさせられるエピソードがぶっこまれてくる。普通に読み進めば、ただ単に風刺の効いたエピソード群でしかないのかもしれないけれど、きちんと考えて読むとこういう、重い問題をテーマとしてるエピソードもある。
読み応えのある1冊でした。
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