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とりあえず日々思ったことなんかをつらつらと。

 

憂鬱なヴィランズ5

憂鬱なヴィランズ5

カミツキレイニー:著
キムラダイスケ:イラスト
ガガガ文庫


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最終巻となります。
前回までで一通り、主人公側の目的であるワーストエンド・シリーズの回収の対抗勢力になる「先生」と「エディター」の存在が明らかになり、また、元々ワーストエンド・シリーズを作成した「POM」も動いているという状況がそろった状態になり、一気に終幕へ駆け込んでいく形になります。
四つ巴状態になるのかと思っていたのですが、そこはミスリードというか、驚愕の展開があって…。
結果的には三つ巴の状態で話が展開していきました。
そして、迎える結末という形になっています。

この巻では「エディター」がクローズアップされていて、前巻で村瀬一郎君がクローズアップされたように「エディター」の思い、心情がメインで描かれていきます。
「エディター」が何を考え、行動に出ていたか。それが全ての鍵になっていて、バラバラのピースの塊だった物語を繋いで1つの大きな物語にしたという印象を受けました。

「エディター」が欲していた彼(女)自身の物語。と書いてしまうと少しネタバレになりますが、「エディター」は女性でした。「僕」という人称を使っていたのでミスリードになっているのですが、最後、彼女の正体が明らかになった時にはびっくりしました。
こういう驚きは読んでいて心地良いですね。
それで、彼女が欲していた彼女自身の物語を紡ぐというのが、彼女の目的でした。
そのために色々無理をして、「エディター」としての能力を乱用し、ワーストエンド・シリーズを利用して物語を紡いでいっていた。だけれども、彼女がその物語を語って聞かせたい相手はもう居なくて。そしてなによりも、その聞き手が求めていた彼女自身の物語というのは、そう言う事じゃなくて彼女なりの人生を、考えをというモノだったのだと思います。無理に楽しい事、褒められそうな事をするのではなく、ありのままの彼女の物語でよかった。
そこを不幸によって勘違いしてしまったのが、彼女の悲劇の始まりであり、この憂鬱なヴィランズのテーマだったような気がします。
悪役を利用して無理に楽しませなくても、人はありのままの人生を生きれば良い。そう言う話だったんだと思いました。
物語の展開はヴィランズの力を利用して、目的をやり遂げるという話でしたけれど。

今までの主要な登場人物達にはそれなりに見せ場がありましたが、なによりも主人公である兼亮君が頑張っていたのが心に残りましたね。
彼が諦めなかったから、ハッピーエンドに持って行けた。憂鬱なヴィランズ達に終了を宣言して物語を返還して収まる所に収まった感じです。
盛り上がりは今一歩だったけれど、楽しめた作品でした。
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日記は思考が結構、鬱っぽいので鬱日記になること多し。
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