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とりあえず日々思ったことなんかをつらつらと。

 

終物語 下

終物語 下

西尾維新:著
VOFAN:イラスト
講談社BOX


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終物語下巻。上中下ときたので3冊目ですが、それぞれ伏線を回収していく話であって終物語自体に連続性はありませんでした。
それぞれの巻で独立して話が進んでいく。ただ、キーになっているのは忍野扇というキャラクター。
ただそれに尽きる感じでした。
この巻で今まで出てきた伏線はほとんど消化されているという状態になっていきます。
後は最終巻、続・終物語が出たら終了ということのようです。

しかし、すごいなと思いました。
化物語から始まって何年も経っているのに、話の関連性ってのがそれぞれの物語で失われていないというよりも、きちんと前の話で張った伏線や語られたことを下地にして次の巻が展開されていっていました。
それは最終巻一個手前であるこの巻でも変わらず、むしろそれぞれの物語の関連性を強固にしていくように話が展開されていて、化物語を書いていたときにどこまで考えていたんだろうって疑問に思いました。
だって、最初の化物語の上巻に収録されている「まよいマイマイ」に出てきた公園の名前がどう読むのかとかこの巻で開示されているんですよ?
さらに八九寺の名前とカタツムリ≒ナメクジが似ていることや、三すくみでナメクジが蛇より上位であること、撫子が蛇にとらわれた事なんかすら、伏線であったように語られているんです。
それがすごく不思議な感覚ですごいって思いました。普通は巻が進めば進むほど新しい要素を増やしていくのが普通だけれども、巻が進めば進むほど前の話の掘り下げがされていくという不思議な感覚を味わいました。
もちろんストーリーを展開するにあたって、いろいろキャラクターは増えていきましたけれども、それでもこの前の巻の掘り下げを後の巻で行うって言う作り方はこの物語シリーズ特有ですごい労力が必要な書き方だったんじゃないでしょうかね?
時系列をばらばらに書きながら、こういう組み立てをしていたのかと考えるとすごく頭が下がる思いでした。

で、この巻は決着の巻です。
忍野扇との。そして、不幸な印象を残した部分への。
結果として、八九寺、撫子のその後が描かれて、ハッピーエンドっぽくまとめられていて、特に撫子は成長がみられてすごくよかったです。
阿良々木君は自分の正当性と向き合うという大変な目にあっていましたけれど、僕は阿良々木君の選択はそれで常によかったんだと思いました。だって、彼は完璧な超人さんではなく普通の男子高校生でしかないんですもの。
できることには限りがあるし、カバーできる範囲だって限られている。それでも彼は自分を犠牲にしてやれることはやってきたんだし、それを否定するのは間違っていると思うんですよね。
良かれと思って行われたことは、結果がどうあれ少なくとも善行であって、正義ではないかもしれないけれど、悪では決してないと思うのです。
だから扇ちゃんも救われた。そういうことなんだと思うんですよ。

おおむねハッピーエンドで終わっていてすごくいい感じでした。
しかし、羽川さんすげぇ。一番の超人っぷりを疲労しているのはやっぱり羽川さんでした。(笑)
あと1冊。
そういえば、花物語で扇ちゃんが男の子になってた件だけ未解決かな?その辺が語られるのかしら?それと阿良々木君の受験の結果。(笑)
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日記は思考が結構、鬱っぽいので鬱日記になること多し。
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