FIL:Blog

とりあえず日々思ったことなんかをつらつらと。

 

ソードアート・オンライン8 アーリー・アンド・レイト


ソードアート・オンライン8
アーリー・アンド・レイト


川原礫:著
abec:イラスト
電撃文庫


このアイテムの詳細をみる

3つのエピソードが収録されている1冊。
扱っている時系列はアインクラッド攻略中、最も新しいエピソード、最も古いアインクラッドの初日という過去と未来という時間となっています。
1編の長さはアインクラッド初日を描いた「はじまりの日」が短編レベルで、新しいエピソードである「キャリバー」が中編。攻略中の事件をあつかった「圏内事件」は電撃では中編扱いですが他のラノベブランドなら1冊で出る分量がある長編です。

「圏内事件」はPKができないエリアで起こったPK事件の真相をキリトとアスナが調査する話で、内容的にはミステリー。
ゲームでありながら実際に命をかけているSAOでも、モラルの低下ってのは本編でもさんざん描かれた通りあって現実世界では無いことからか、リアルに生活している時以上に死というものの臭いを嗅ぐ事になると言う話。
あまり後味が良くなく、裏切りや不実がそこにある話です。
日本に暮らしているとモラルの低下ってのはあんまり見られない事で、実際問題あの震災の極限状態でも日本人はかなりモラルを保っていたのが世界的にも報道されました。
それを見ていながらも、この作品で描かれる少しリアルから乖離した世界ではモラルなんて簡単に崩れるんだろうなってのは想像に難くなく。読んでいて嫌な感じになった。
ただ、それと対比するかのように、キリトやアスナの存在があって救われる感じでもあった。

「キャリバー」はMMORPGらしいことをしていると言う話で、キリトがアスナをALO内から救う課程で見かけた聖剣を探索するイベントをこなすと言う話。
参加しているメンバーが女性主体ってのがキリトのハーレム度合いを示しているようですけど、ちゃんとキリトはパートナー扱いしているのはアスナだけで、他は友達という線引きをしています。彼の潔癖さが見え隠れしてて良い感じ。
キリト一行だけ正解ルートでのイベント攻略をしているのは主人公補正と言う事でしょうかね。キリト、イベント失敗すること無いのかしらという感じ。
みんなでわいわい言いながらゲームを楽しんでるのを横から見てる感じでした。

「はじまりの日」は本当にSOLが始まったその日、クラインと別れた直後にキリトがした事を描いている話。
モラルの低下がすでに始まっている嫌な感じのストーリーでいきなりキリトが裏切られて死の危険を体験するという話です。
これがなかったらもっとキリトはソロよりパーティプレイを選んでいたかも知れない、クラインとは一度分かれたけれど、長丁場になるのは分かっているのだし、もっと協力していく道があったかも知れないと言う話。
この話自体は後から書かれたものだと思うのですが、キリトの行動指針を決めた裏話としてはすごく完成度が高い気がします。

総じて命のやりとりと、非現実的な空間に置かれたときのモラルの低下を描いている作品ですからキリトとその一行的な扱いされているメンバー以外は、本当にモラル低下が著しい感じ。
重いテーマだと思うんですがゲームを舞台にしていることで、やはり少し軽めに描かれてる。でもこういったシリアスさとコミカルさが適度に織り交ぜてある作品は総じて面白いと思うんですよね。最近のラノベはコミカルに比重が寄っているものが多いので。
この巻の後、アクセル・ワールドとの交互刊行がずれました。アクセル・ワールドが9巻10巻と続いたので。
僕的にはこちらのが好きなのでちょっと残念かな。
スポンサーサイト

 

ADVANCE OF Z 刻に抗いし者③


ADVANCE OF Z 刻に抗いし者③

神野淳一:著
矢立肇・富野由悠季:原案
中島利洋・KOMA:イラスト
電撃ホビーブックス


このアイテムの詳細をみる

話が泥沼方向へ進んでいく第3巻。
2巻ではヴァンがアーネストに銃を突きつけると言う事をしてしまいましたが、今度はアーネストがヴァンをと言う展開になっています。
そのおかげでこの巻ではヴァンは活躍らしい活躍はしないのですが、結果的にまだ双方生きていますけれど、殺し合う関係になってしまったのが明確になってしまった感じです。
しかも、読者の神の視点からするとヴァン達の主張のがほぼ正しく、アーネストの方はティターンズの理想、思想の良い面しか見ていなくて実態が掴んでいないのがもどかしく、早く気づいてほしいと言う気になってしまう。
前作のようにティターンズにも理想を持った人も居ますという展開になる可能性は、ヴァンが得たティターンズの悪行の情報というのが全面に有りますから低いように思えます。今回出てきた新キャラもティターンズの悪徳を明確に描いたような人物ですし。
状況がどんどん悪い方向に向かって行ってる。特にアーネストの方が。
アーネストは上官や仲間に恵まれては居るけれど、彼らは展開によって殺されちゃいそうな感じがしないでも無いです。
特にライネス大尉…。

良い感じにヴァンもアーネストも彼女とできてますが、戦場でそれは死亡フラグな感じに見えてしまって怖い。
ダニカとロスヴァイセだと、戦闘力に差がありますけれど…。
ダニカはなんであんなに達観してるんだろう。彼女だけなんか浮いた感じに思えるんですよね…。
ヴァンやアーネストがあれだけ悩んでるのに彼女だけほとんど悩んだ描写が無いですし。もちろん兄と戦うことになるのですからそれなりに悩んでいるんでしょうけど。

模型誌の展開ですからMSは毎回アップデートされていくんですけど、こう毎回アップデートされてても良いのかしら?
もともとパーツ寄せ集めなMSばかりなのでそれはそれでありなんでしょうけど。
MS展開は見てて楽しいんですけどね。
未だにガンダムが出てきませんね。
次の巻あたりで出てくるみたいですけど。ガンダムだからって「ガンダム」が必ず出てこないといけないなんて言うルールは無いんですけどねぇ。ワグテイルをそのままアップデートでもいい気がするんですけどね。

 

這いよれ!ニャル子さん7


這いよれ!ニャル子さん7

逢空万太:著
狐印:イラスト
GA文庫


このアイテムの詳細を見る

結局、8巻が出てから読んだ7巻です。
常に1巻遅れですが、ペース的には良いのかも知れないと言う気がしてきた。
この7巻は短編集で雑誌掲載されたものに書き下ろしを追加したラノベで良くありがちな短編集となっています。
各短編の間に幕間がもうけてあり、6巻のエピソードの直後にニャル子が報告書を書くために1巻からの出来事を回想しつつ報告書に記載されていないエピソードを披露という体裁になっています。
報告書=今までの長編というスタイルがなかなか面白いと感じました。
この作品はかなりいろいろ小ネタが仕込んである作品ですが、こういった末端におもしろさを含めてくるあたりが良い感じです。
小ネタに飽きられたら終わっちゃいそうですけど。

短編の方が話しがまとまってて面白いなぁとか思いましたが、それはそれと言う事でしょうか。
結局はスケールダウンはしているものの、やっていることはいつものドタバタです。
宇宙人=クトルゥの神々がやってる来るエピソード自体は今回は控えめですが、それなりに展開もされてて基本は押さえている感じですか。
今回はミ=ゴでした。

毎回毎回読んでて思うのですが、どう考えてもこの作品で一番魅力的なヒロインはニャル子ですよね。
実際にちょっとオタで曲がったところがあるものの、おおよそ悪ふざけのレベルで済む悪事以外はしないですし、よくよく考えてみると常識人だったりもする。
そしてなにより一番、主人公である真尋の事を考えて居るのはニャル子であることは間違いなくて。
あまりにも報われないのですが…まぁニャル子だから良いか。と言う感じになるのがこの作品の良いところでもあるのかも知れません。
しかし、風邪引いたニャル子のエピソードがあるあると頷いてしまう事ばかりですごく楽しかった。
やってることが小学生レベルなんですけど、またそれが良いのかも知れないですね。
純粋な楽しさってのを思い出させてくれてるかも。

 

レンズと悪魔Ⅸ 魔神劫罰


レンズと悪魔Ⅸ 魔神劫罰

六塚光:著
カズアキ:イラスト
角川スニーカー文庫


このアイテムの詳細をみる

前の巻で状況の再構成がされましたが、さらに再構成が続いている感じを受けました。
シロー、ヤミ組を敵として9~12巻まで展開していくのはずいぶんと長丁場だなぁと思っていたのですが、結果的にはさらなる「転」が待っていたと言う感じです。

読んでいて感じたのは行き場の無い感情はどうしてこうも負の方向へ昇華されてしまう事が多いのだろうと言う事。
悩んでも良いのですが、板挟みになった結果最悪の選択をしてしまう物語というのは往々にして存在しますがこの話もその類いの展開を見せています。
兄であるシローと、友人であるエルバ達との板挟みになってしまったサクラの苦悩がずっと描かれている感じ。
そして訪れるのは悲劇的な結末という。

シローというキャラクターにすごい違和感を感じました。
彼はサクラが慕う兄であり、サクラやカエデといった過去を知る人物の描写から温厚な人物であったことが語られています。
確かにオーラン大虐殺という悲劇があり、彼は壊れてしまった、復讐に駆られる人物になったのは分かるのですが、そのやりようと言うのに違和感が否めませんでした。
矛先の向き方が一定じゃ無いと言うか全方向に向いていると言う感じがしたのです。
その矛先はサクラにも向いていたのは作中で描写されている通りで、本当に見境が無いのです。
そして、あまりそれを隠している様子がありません。
変わったのでは無く元からなのでは?と思ってしまう。そんな違和感が否めませんでした。

そういった変わってしまった彼を見て、サクラがどう思ったにしろ、ちょっと無理がある行動ではないかと思うのですが、サクラの行動原理は兄であるシローを探すですから、そこは致し方ない事なのかも知れません。
そしてエルバやテッキから見ればシローは明らかに倒すべき敵であり、普通に考えてもエルバ達の方に大義がありそうな描写です。
仮にサクラと同じ状況に自分が置かれたら、殺すのだけは避けてくれとエルバやテッキを説得するなともう。少なくともシローの方にお願いに行くとか無いと思った。
どこまで嫌な方向へ持って行くのだよと思いつつ読んでいたら最悪の結果に。

重くなりすぎるストーリーの印象を病床のテッキが見る夢の描写が緩和しているのですが、これが面白かった。
ちょっとした清涼剤的に効果していた。うまい。
なまこなまこー。

完結済みの作品なのでゆっくり読むことにしているのですが、こっから先どんなどんより展開かと思うとちょっとへこむ。

 

魔術士オーフェンはぐれ旅 原大陸開戦


魔術士オーフェンはぐれ旅 原大陸開戦

秋田禎信:著
草河遊也:イラスト
TOブックス


このアイテムの詳細をみる

オーフェン新シリーズ3巻。
ここからが実際に新シリーズとして書き下ろされた分になります。
単行本形式ですから若干高価なのですがオーフェンなら文庫形式でもそれなりに売れると思うんですけどね。採算が取りやすいと言う事で単行本形式らしいです。いろいろホームページとかで見ている感じでは。

約束の地でから3年後、再び原大陸をマヨール・マクレディが訪れるところから話が展開されていきます。
約束の地でで蒔かれた伏線が動き出して悪い方向へ動き出したと言う序章的なストーリーです。このストーリーが序章であってこれだけ読んでもなんら解決もしないし、あくまでシリーズの1巻的なところなので仕方ない事では有るのですが、オーフェンの第1部のように1巻1巻完結するようなストーリーを期待しないでも無かったので少し残念です。
最近は1巻1巻完結しつつ大きな話の流れになっていくと言うのが少なくて寂しい限り。それが流行なので仕方ない事ではあるかも知れないですが。

マヨールはある意味、まじめなところがある世の中の荒波に揉まれる前のオーフェン、すなわちキリランシェロに似た感じが有ります。
マヨールには理不尽な行いをする妹ベイジットがおり、キリランシェロにはアザリーが居た。ベイジットは神人やヴァンパイアにあこがれて出奔してしまい、アザリーは魔術の実験を通してどこかへ行ってしまう。
明らかにマヨールとオーフェンは同じ経歴、同じ道を歩んでいます。違うのはキリランシェロには参考にするべき人も相談に乗ってくれる人も居なかったけれど、マヨールにはオーフェンという先達がおり、後押ししてくれる人が居るのが大きな違いですね。
オーフェンはそのことをちゃんと分かって居るのが良い感じです。
このマヨールとオーフェンが二人で主役になっている感じです。

しかし、分かっていたけれど前途多難ですな。
ご近所で世界一決定戦ができる原大陸で、そのご近所の人達が全力で掛かってもうまく裁けないものごとが多すぎるし、来る者達はみな何か不穏な事柄を持ち込んでくるし、読んでる限り絶望しか思い浮かべられない。
どう考えてもオーフェン達に勝ちが舞い込んでくるように思えないんだよなあ…。
もう少しかつてのチャイルドマン教室の縁の者達以外の実力者がほしいところですね。何人かは出ているのですがちょっと足りない気がしますね。
何かが発生した時に対処できるのが、オーフェン、コルゴン、マジクとオーフェンの娘では人が足りない感じばっちり。
一般人がクリーオウレベルに強ければ良いのですが。クリーオウの強さはちょっとびびりましたが。オーフェンと結婚してやたらと強くなってるよ。

しかし、若い子は暗黒面に墜ちるのが定めなんですかね。
スターウォーズのニュージェネレーションも暗黒面に墜ちますしね。
次がどうなるか楽しみです。やっぱりオーフェンは性に合っている。

 

鬼物語


鬼物語

西尾維新:著
VOFAN:イラスト
講談社BOX


このアイテムの詳細をみる

物語シリーズ第2シーズンも終盤です。
鬼物語の表紙は忍で一応忍がヒロインということになる…かと思いきや話の主となるのは八九寺というちょうど傾物語と逆のパターンになっています。
物語シリーズの第2シーズンは語り部がヒロインズが多かったですが、これも唯一の例外である傾物語と同様に阿良々木君が担当しています。
八九寺曰く怪異自身は語り部は担当できないルールだそうです。

物語シリーズは他の西尾維新作品に比べサスペンス要素が少ないのですが、文章的な遊びというか読者をミスリードするような技法というものは取り入れられていて、その辺の言葉遊び的なところがこのシリーズの人気要素だと思うのですが、この鬼物語でもそのミスリードが重要な要素になっています。
そも忍の話と見せかけている時点からミスリードなんですが。

この巻は物語シリーズの最終巻の1つ前ということでテーマ的に書かれていることは「終わり」と言うことだと思います。
何事にも終わりがあるし、別れがくることもある。阿良々木君とヒロインズはそれぞれ強い絆でつながっていますが、いつかは別れがくることもあるでしょう。忍というおそらくは最後まで阿良々木君と居るであろうヒロインの回にこのテーマを持ってきたのは作者のそれなりの意図があったんだと思います。
悲しいことかもしれないけれど、生きていく上で必要なことがこの巻で語られている感じがしました。
思えば、化物語ではかけがえの無い人を得ていき、傷物語では不条理を知り、偽物語、猫物語では家族のつながりを自分、他人で確認し、傾物語では人それぞれの考えが異なること学び、花物語では嫉妬心の行く末を見て、囮物語では愛情の行き過ぎた状態を見ることになるわけです。そしてこの鬼物語では別れと喪失を。
阿良々木君が生きていく上で必要なことを凝縮して学んで言っている感じですかね。
いくつか直接阿良々木君は関わっていないのもありますけれど。
読者がそれを追体験できるようになっていると思います。

この巻は時系列的に猫物語白の時と同時と言うことになるんですが…。
猫物語で言及された事件ではありません。その直前の話となります。
で、次の恋物語は囮物語の続きになりますから、猫物語と同時に発生している話が入らないことに。
どうするんですかね?
実はもう一冊追加されるんじゃ無いかと思っているんですけれど。
とりあえずは今のところ、後一冊で終わりという予定です。

 

魔術士オーフェンはぐれ旅 約束の地で


魔術士オーフェンはぐれ旅 約束の地で

秋田禎信:著
草河遊也:イラスト
TOブックス


このアイテムの詳細をみる

新シリーズ第2巻にあたる作品となります。
僕が読んだのは新しく刊行されたものでは無く、前のキエサルヒマの終端と一緒で秋田禎信BOXに収録されたものででした。
表題作である約束の地でと魔王の娘の師匠が収録されています。(BOXはキエサルヒマ終端も含めて1冊にまとめられている)
巻数表記がないのでわかりにくいのは旧オーフェンからの伝統でしょうか。

約束の地ではいわばネクストジェネレーションといった感じでしょうか。
オーフェンと名を打っていますがオーフェンは主役では無く登場人物の一人となっています。かつて英雄もしくは魔王として名を馳せたオーフェンをティッシの息子の視点から見ると言う作品になっていて、主人公はこのティッシの息子であるマヨール。そのことからも分かる通りに前作から20年近い年月が流れた後の時代が描かれます。

オーフェンはキエサルヒマ大陸を去り、新大陸を開拓する開拓団を率いて行く訳ですが20年経ってもそれは完全にうまくはいったわけでは無く、いろいろ問題はある訳で、その問題に立ち向かう覚悟があるオーフェンをはじめとする新大陸の人と、過去の栄光やしがらみにがんじがらめになっていて閉塞されたキエサルヒマの人たちを対比するようなエピソードになっています。
もちろんオーフェンが立ち向かった神々がごろごろ居るのが確定している外の世界な訳ですから困難は承知の上だと思うのですが、その困難を見せつけると言う感じのストーリーですね。かつてオーフェンの娘であるラッツベインが無謀編の最終巻で語ってたようにご近所で世界最強が決められると言うのは伊達じゃ無い感じです。
そりゃ、オーフェンやらコルゴンが普通にご近所なんですからそれも当然ですが。
ネクストジェネレーションに当たるオーフェンとクリーオウの娘3人、主人公であるマヨールとその妹であるベイジット、ドロシーの息子であるヴィクトールなどの紹介と、これから始まるであろう物語のきっかけがそこら辺にちりばめてあるのですが、これがBOXで刊行された時にはまだ続編決まってないと思うのですが伏線張りすぎです。
特にプルートーとカーロッタという前シリーズでは敵に当たるような人物が内緒話しているのが気になりますね。あとベイジットが敵になりそう。スターウォーズで言えばダークサイドに落ちそうな感じ。

魔王の娘の師匠はラッツベインとマジクの話。
キエサルヒマ終端と約束の地でではマジクはほとんど出てこないのですが、この短編では主役として描かれています。視点はラッツベインなんですが。
ラッツベイン、面白いキャラだなぁと思います。なんだか和むんですよね彼女。
妹であるエッジのようにカツカツしたところが無く、それでいて実力者である雰囲気を持ちつつも周りの状況などに振り回される、オーフェンの登場人物らしい登場人物な感じです。
この話はオーフェンが前シリーズで得た力の紹介と開拓される新大陸(原大陸と作中では呼ばれています)での驚異となる存在について解説したような短編です。
続きが刊行される予定は無いにしても、構想としてはあったようでそれを思わせる作品となっています。

キエサルヒマ終端よりは前シリーズのファン向けという印象が薄れ、新シリーズの予感というかそういった感じのストーリーが期待できる感じですかね。
でもこれどちらかと言うと、この後刊行される話より後の話っぽいんですよね。
実際のところこれから刊行される原大陸開戦がどのあたりのエピソードなのかが気になりますね。

 

魔術士オーフェンはぐれ旅 キエサルヒマの終端


魔術士オーフェンはぐれ旅
キエサルヒマの終端


秋田禎信:著
草河遊也:イラスト
TOブックス


このアイテムの詳細をみる

富士見ファンタジア文庫で刊行されていた魔術士オーフェンはぐれ旅の後日談です。
僕が読んだのは新しく刊行されたものでは無く秋田禎信BOXに収録されていたものです。BOXではこの後に続く約束の日の分と併せて1冊になってました。
新しく刊行されたものでは表紙とイラストが描き下ろされていて草河さんのイラストが好きな人は新しいものを買うのも良いかもしれません。
というかBOXが出た時には続きが出るとは思わなかったんですよね。BOXには他の作品も含まれていたのでどちらにしても買っていますが。

オーフェンは今後このエピソードの後の話が新シリーズとして刊行されるのが発表されているのですが、これは富士見ファンタジア文庫で展開されたエピソードの直後という感じのストーリーです。
と言ってもあの話の後、半年から1年後の話なんですが、オーフェンがキエサルヒマ大陸から脱出して新大陸へ向かう準備をしているところと、それを追いかけるクリーオウの話となっています。
あの事件の後の話なんですがオーフェンのエピソードはどちらかと言うと淡々としていて不思議な感じがしました。それはあの事件である意味達観してしまったオーフェンの姿と言う事なんだと思いますが。少し残念な感じがしました。あのオーフェンの暴走した感じというのは無くなってしまった感じです。
対してクリーオウはあの事件で心に少なからぬ傷を負ったはずですが、オーフェンの事を改めて追う覚悟を決めて動き始めると言う感じになっています。
このクリーオウもオーフェンとはまた違った感じではあるのですが、以前のクリーオウでは無いです。もちろんそれは1つのシリーズを経てきたキャラクターの成長や経験を表しているのですから当然と言えば当然ですが、この少し達観してしまった感のあるキャラクター達で新シリーズ大丈夫かと言う気になった。

それでも、かつて大好きだったシリーズの後日談を読むのは楽しくて、かつてのキャラクターが出てくるたびにおー!と言う気分になります。
ただ、この作品はあくまで後日談ですので、これ単体で楽しむと言う感じのものではありません。状況説明などは全くありませんし、あくまでシリーズのファン向けに書かれたものだということが分かります。
終わり方もこれからも彼らの旅は続くのね。人生という旅が見たいな終わりになっています。
登場人物ではボギーが出てこなかったのはなぜだろう?と気になりました。
コンスタンスはもとよりミースなんてキャラクターまで出ているのに、無謀編の主要登場キャラでボギーだけが出てませんでした。キースは出てるのに。

それはそうと今後展開される新シリーズが楽しみです。

 

セイクリッドセブン

持って生まれた謎の力によって他人を傷つけてしまう過去、それ故に他人と距離を取り孤立していた主人公アルマがヒロインであり、謎の答えを知っている少女であるルリと出会って守るべきもの、力の使い方、自分の居る場所などを知っていくストーリー。
サンライズがロボットもの以外で得意としている分野の作品だと思います。
アルマはいわゆる変身ヒーローですし。

デザイン画と放送前のイントロダクションなどで面白そうと思って見始めた作品です。
面白かったかと言われれば一応「はい」と答えますが、どこかすっきりしない感じを受けました。展開される物語がどれも中途半端な気がしてならない。

セイクリッドについては公式ページやWikipediaを見ると説明があるので分かると言えば分かるのですが、画面上、キャラクターの台詞などから明確な説明があったわけではなく視聴者的にはそのまま流されるように見ている感じ。
そしてアルマの過去や掘り下げがあまりなされないまま、アルマが周りから怖がられていると言う状況を展開させるやり方、そして割と簡単に(それこそセイクリッドの力なんて必要なしに)打破される状況、簡単に恋してしまうハリ、ぶっちゃけ蛇足に見えるメイド隊などなんか、良いパーツがそろってるのにどこも語り切れて無くて残念な感じ。
敵役なんかにもちゃんと言い分があったり、味方にも謎があったりで舞台装置は良かったのにうまくそれを生かせなかった感じですかね。
最近の1クールものの作品にありがちな感想なんですが、語られる内容が浅くてすっきりしないと言うのをこのセイクリッドセブンにも感じました。

同じ内容をもっと丁寧に描いて2クールにしたらもっと面白かったろうになぁ。
残念な感じがぬぐえません。

 

青の祓魔師

同名の漫画を原作としているアニメ。
原作がまだまだ連載中で終わりが見えない状態でアニメ化されています。
原作通りに始まって途中から原作から乖離してとりあえず一通りのエンディングを迎えるタイプの作品にまとまってました。

世界設定が特殊で一応現代の日本(と世界)を舞台にしているのですが、かなり悪魔とか宗教的魔法的な要素が融合された社会になっているようです。
一般の人でもエクソシストの活動を知っていたり、教会が経営するでかい支部、学校があったりして一種異様な雰囲気がありました。
うまく現代の雰囲気にマッチはさせていましたが、現実感は少し乏しいかなという感じです。舞台背景がアップの状態だと現代日本、引いた状態だとジブリやなんかの古い都市のような景観があったりしてその辺がちょっとギャップがあって現実感を損ねた理由かもしれません。

悪魔の王の息子として生まれたことを知らずに育った主人公燐とその弟雪男の物語で、燐がサタンの子であることを知り、育ての親をサタンによって失うところからスタートしています。
基本、燐が得ていくかけがえの無い仲間や雪男や育ての親である獅郎との絆を描いています。何度も何度も揺るぎかかけるのですが、燐が基本良いやつであることから事なきを得て、少しずつ受け入れられていくと言う話。
最後は生まれがどうであれ、何をして、どう考えているのかが重要という感じでまとめられていました。
テーマ的なところは原作ともぶれがありませんし、良いアニメ化だったと思います。
確実におもしろかったですし。

ちょっと残念だったのがサタンの言い分や行いを燐、雪男の母であるユリが認めている感じにとれること。
サタンの思いはあぁ、なるほどねと思わなくも無いのですがユリが居なくなったことから暴挙に出てしまっていてユリしか見えてない感じなんですよね。
ユリの性格や考えは明確に表現されていたのですが、それからするとそのサタンの行動はユリによって窘められるであろうことなのですが、最後の最後にいつかわかってくれるよ的に認めて終わってしまっている。そこがちょっと僕的には納得がいかなかった。
これのせいでユリが実に身勝手なだけの人物に見えてしまったから。
たぶん、行動ではなく思いの部分だけに当てた台詞なんだと言うことはわかっているのですが、サタンの行動はちょっとそれを否定しかねないところまでエスカレートしてましたので、できれば諫めた台詞がほしかったと思いました。

原作もおもしろいんですが、アニメの方が評価高いんだよなぁ。
これ。
アニメの方は若干各キャラの心情が駆け足で変化します。尺の問題からだと思いますが。僕はどちらかというと原作の展開の方が好みでした。

 

花咲くいろは

平凡な都会の女子高生がとある事情から温泉旅館の仲居になって奮闘しながら自分を見つめ直していくストーリー。
主人公の緒花がとにかく前向きで周りを巻き込みながら経営的に傾きかけた旅館を再建しつつ人々との交流の中で成長し、周りも成長させていくと言う話なのですが、描き方がすごく丁寧で出てくるキャラクターそれぞれの見せ場があり、それぞれの立場でものを考えて発言をして緒花と絡んでいくと言うのがおもしろかった。
ヒロイン的な立場にいる緒花ともう二人の高校生従業員(民子、菜子)が話のメインなのですが、それこそ旅館の女将である緒花の祖母や、料理長や若旦那なんて人も影響を受けていく。良い意味での活性剤になっていく話。
それぞれが自分の大切なことを見いだしていくのですが、そのきっかけになるのが緒花の空気読め無いながらも一生懸命な行動で、それが見ていて気持ちよかったです。
ちょっと見ていて恥ずかしくなることもありましたが。

2クールで展開されたせいか最後の方まですっかり忘れていたのですが、緒花って途中で抱く印象(前向き、空気読めない、ひたむき、一生懸命)とは真逆なキャラクターなんですよね。
それが最初の1話2話あたりで女将とのやり合いでなりを潜めて良い方向の性格が出てくる。それが皆を引っ張っていく原動力になり、緒花自身に大切なもの、ことを気づかせることにつながっていくと言う流れがすごく収まりがよく、見ていて飽きなかった。
緒花が実は周りの空気を読んで、いろいろごまかして、あきらめてと言うキャラクターだったことを途中忘れちゃうのが問題と言えば問題ですけれど。
たぶん、そのことを緒花自身も忘れていたのではないかと思います。(最終話近くにそれを語るシーンがある)
完璧なハッピーエンドではないストーリーだけれども、それが故にまだ前が、まだ先があると思わせる良いエンディングだったと思います。

OP映像で走り回って仕事している緒花たちがすごく疾走感があって良かった。でも本当にあんな感じで仕事してるとしたら喜翆荘は従業員が足りなすぎです。
実際、途中何度も思った。従業員がすくねぇって。
そこからして経営失敗してるよ。(笑)

 

バカとテストと召喚獣にっ!

第2期。
1期に較べて試召戦争のネタが無くなった気がします。
召喚獣を利用して云々がこの作品の核になる設定だったような気もするんですが第2期は普通にラブコメしている部分のが多かった。
もともとラブコメですし、試召戦争や召喚獣は味付け程度なのでまぁそれで良いのかも知れません。
やっている事は基本的に同じ事の繰り返しで、明久が瑞希と美波の恋心に気が付かないとか、雄二が翔子にどつかれる追い回されるというネタの繰り返し。
それでいて明久と雄二は普通に女の子に手をだそうと(ナンパとかしてみたりする)して失敗したりと言うネタが多い。
繰り返し要素が多いので基本だんだん飽きてくるのであるが、割とその辺は制作者側も分かっているのか、1話完結な感じで過去エピソードとかで泣けるのを持ってくると言う荒技により中だるみを避けてるようでした。
過去エピソードが結構有った感じがしますね。
美波と雄二については結構、過去の事が開示されていて泣ける良いエピソードだった。
それでもやっぱりラブコメ部分は飽きるんだけど。

今回、美波=胸がぺったんこ=ぬりかべというネタが延々続いてたけど、女の子相手にそんな対応してればそれは切れられるだろう。
でもその繰り返しってキャラの印象付けにはもってこいでどちらかというと正ヒロインである瑞希の影が薄くなった感じ。
最後の最後で盛り上げてたけれど。
これ3期あるのかしら?

 

« »

12 2011
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
アクセスランキング

ぽちっと押されよ。
プロフィール

はがね

Author:はがね
日記は思考が結構、鬱っぽいので鬱日記になること多し。
購入して読んだ活字媒体と購入したCDのレビューやってます。
オタなので、ジャンルはオタ方向に傾倒。

チベタン・スパニエルという珍しい犬種の愛犬記事もありまする。

月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム
アフィリエイト