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とりあえず日々思ったことなんかをつらつらと。

 

86―エイティシックス―Ep.4 ―アンダー・プレッシャー―

86―エイティシックス―Ep.4 ―アンダー・プレッシャー―

安里アサト:著
しらび:イラスト
I-Ⅳ:メカニックデザイン
電撃文庫


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4巻目です。
2巻、3巻が、1巻のラストシーンへとつながる時系列が戻った話だったのですが、今回は1巻のその後のストーリーが展開されます。
面白い。
2巻、3巻も面白かったのですが、シン達スピアヘッド戦隊やレーナが死なないという予定調和があって、その分、緊迫感がそがれた分があったのですが…。
今回は先が読者には知らされていない物語、誰がどうなっていくのかというのが分からないという先が見えない面白さってのは確実にありました。
戦闘が始まったら手に汗握る展開が連続して発生するので、とてもドキドキしながら読んでました。
やっぱり予定調和ってのは無い方が読者としては楽しめるなぁというのはありますね。

ギアーデ連邦がレーナ達を救出してサンマグノリア共和国の半分程度を取り戻したところから話はスタート。共和国はグランミュールが破壊されてレギオンの進行を許してしまい崩壊しています。というは前巻でも語られた通り。
共和国の北部半分はレギオンに支配されたままで、もちろん、そこにいた人々は取り残されたままという状況です。
レギオンの支配域の縮小を目指すギアーデ連邦は、この共和国の北半分の奪還に乗り出すというストーリーになってます。
そしてそこに戦力として投入されるのが、共和国から救い出された86の部隊。指揮官はレーナ。総戦隊長はシンで、7個戦隊からなる部隊を投入しての奪還作戦が開始されます。ターゲットはレギオンの発電を担う個体と生産ラインを担う個体。それが、共和国内の駅ターミナルに居座っているという中で、開けた場所での機動戦闘ができない状況という86のというよりシン達スピアヘッド戦隊の戦法がうまく使えないという状況。
そして、助けに行く戦隊を人種差別で拒絶しようとする共和国市民。敵はどれなのさという状況での気が滅入る戦闘が予想されるというお膳立てを本の半分を使って説明。

前半部分はレーナが連邦に保護されて連邦の軍の中で指揮管制官として迎え入れられて、部隊の指揮官になる話に、レーナとシンの関係を描いていくという形になっています。それにアネットとシンの過去の話も絡んでちょっとヤキモキする感じ。
シンはアネットとの過去はすっぱりと忘れているのですが、思い出したらどうなるんだろうとか思いながら読むことに。
ただ、シンがアネットとのことを忘れた理由ってのが、戦闘で不必要なものを切り捨てて切り捨てて行ったということが原因で、86の悲しい宿命っていうのが突きつけられるというのがこの話の展開になってます。
最後に、シンはアネットの事を思い出しはするのですが、大切な記憶ほど忘れたまま。それをレーナがどうしてかというのに思い至り、悲しい思いをするという流れになっています。
良い感じにお互い惹かれあっているように見えるシンとレーナですが、その間にある共和国の「白ブタ」と86の間の溝が浮き彫りになってすごく悲しかったです。

後半は実際に奪還作戦に入るのですが、共和国の人々の蔑みの中の出撃やそれでも命を掛けて戦う86の戦隊の人達の悲しさが、シンだけではなく他の人も大事なものを削って削って生き残ってきているというのが分かってしまい切ないです。
助けに来たのに共和国からは正確な情報はもらえないし、苦労しながらの強行軍。
謎の敵の存在とかあったり、共和国の囚われた人々の末路とか、レギオンの進化とか、今までには描かれてこなかった要素が詰め込まれていてなかなかに読み応えのあるストーリーとなってました。
ただキャラクターの名前が苗字で描かれると誰だかわからないというのに困惑しましたけれど…。
なにせ今回初出の登場人物が多い上、戦隊は全部で7個戦隊出てくるので覚えないといけない名前がそれなりに。なのに登場人物紹介に主要な人物が乗ってなかったりするもので…。部隊表と照らし合わせながら読んでました。
戦闘がずっと続いていくのですが、その中にレギオンの進化について少し言及する部分があったりして、なかなかに面白かったです。
レギオンの進化、気持ち悪いんですけれどね…。

共和国の囚われた人達のたどった末路がすごく悲しかったです。
共和国、思いっきり悪役として描かれてるんですけれど、人間としての尊厳もなくして大量に虐殺されているという結果はさすがに堪えるものがありました。
そしてその分、レギオンが強化されてるってなると…。そら恐ろしいものがあります。
今後の巻でシン達が戦っていけるのかというのが不安になる展開になってましたね。
シンの能力をもってしても勝てない相手がぞろぞろ出てきそう、というよりもシン以外の人には相手することが不可能なレギオンがいっぱい出てきたらどうするの?と思いながら、そうなる可能性が高そうなのに驚愕してました。

それにしてもこれの作者さん。
これがまだ4冊目なんですよね。なかなかに面白い話を作る作者さんだなぁと感心しますね。メカものは難しいのに。
読み終えるとすぐに次が読みたくなる作品です。
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ソードアート・オンライン プログレッシブ6

ソードアート・オンライン プログレッシブ6

川原礫:著
abec:イラスト
電撃文庫


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年1だったペースが崩れた前巻からほとんど間を開けずに刊行された6巻です。これで平均すれば年1で出てるペースに戻りました。
今回は第6層の攻略後編。
第6層でのクエスト攻略をメインに描かれています。

全体のノリとしてはいつものSAOなのですが、第6層に至っていくつかの事件があったりした関係でキリトがNPCについて考えるという話になっています。
前巻でクエスト関係の重要な登場人物である第6層の領主がPK集団によって殺されたのですが、普通のMMORPGであればクエストは万人が受ける権利を持っているので、同じNPCが何度も何度も同じ依頼を出すということになる。でも、キリトたちがクエストを進行させていた時に重要なNPCが殺されたということで、状況が変化します。
領主が死んだことが覆らなくて他の人もクエストが受けれなくなったのね。
そのことや、以前から進めている連続クエストであるエルフの関係でキズメルがあまりに自然な受け答えをするNPCであることから、SAOのAIはどうなってるんだという謎に行きついてそれにキリトが思いを巡らすというのがこの巻の話のメインになっています。

キリトはプログレッシブじゃない方の本編中にNPCであってもむやみやたらに殺害をしないというスタンスをとっているシーンがあるのですが、その理由がここにあるんだよという感じに描かれていました。SAOのAIシステムは普通のAIではない。
本編の方を読んでいる僕からすればアリシゼーションで描かれたフラクトライトの原型がそこにあって、SAOでは重要なNPCは人同じ魂を持っているのではないか?と読み取れる内容になっていました。
キリトも感覚的にその辺の意識を持ったという感じに終わってました。

今回の話は2つのクエストが絡み合って進行するというなかなか複雑な面を見せていて面白かったですね。
エルフの鍵の話と、街にかけられたパズルの呪いの話の登場人物がお互いに関係しあったりするというのはなかなか面白かったです。
あと、MMORPGにありがちな同じクエスト受けてる人の進行度が違うと、途中ですれ違ったりというのがあるというのを逆手にとってSAOでは普通には進んでないんだよというのが見れた感じでした。
少なくとも、今回登場した別パーティの受けているエルフの鍵のクエストとキリトたちが受けているエルフの鍵のクエストは同じダークエルフ側で受けているのに違った展開を見せているし、登場する人物も違うというのが語られていました。
キズメルという特殊なNPCが割り当てられたキリトたちは何がきっかけで特殊なルートに足を踏み入れたんだろう。そんなことを考えながら読んでました。

で、第6層の攻略になるんですけれど、まさかの展開でそんなのありかやと思いました。
他の層ではないでしょうけれど、これがあるのであれば、楽に攻略しようと悪事を働く人って出てくるんではないかと思ったんですよね。
NPCのボス戦参加ってありかー?
たぶんここだけの特殊な展開ってやつだとは思うのですが。

それにしても攻略のペースが速いです。
本編ではキリトがひとりでレベル上げしているシーンとかあって、間違っても死なないように安全マージンを取っているというシーンがあったのですが、第6層ではキリトたちはクエスト以外にはレベリングしてないですし、他の攻略組も慎重に進んできたという割にはほぼ移動しているだけの時間しかかかってないんですよね。
安全マージン取れてるのか?
地道にレベル上げする話とか挟まないとデスゲームであるという印象が薄れる気がするんですけど。キリトとアスナはエルフのクエストから入る経験値が膨大って考えればいいんですけれど…。
やたらと敵のカーソル色(敵が自分のレベルに対して強敵であれば黒に近い赤で表示される)が表現されてましたが、キリト、向こう見ずに戦いすぎてる感じがします。
敗北して死亡したら現実でも死亡なのですが、割と死を恐れず戦ってるですよね…。もっと慎重に行った方がリアルに感じていいのですが。
本編の内容からキリトとアスナは死なないのは確定しているわけですし、この辺で慎重になってくれないとSAOの緊迫感ってのが薄れちゃう気がしてなりません。
全体的に面白いんだけれども、SAOらしさ、デスゲームらしさってのがここへきて薄れ気味な感じなのが気になりました。

さて。できれば次あたりはかなり緊迫したものを要求したい感じがします。
今回、緊迫してたけれど、先にも書いた通りキリトがかなり向こう見ずでそれについてあまり言及がなかったものですから…。
SAOらしさってのがもっと出たらいいなぁって思いながら次を待ちましょう。

 

ヘヴィーオブジェクト 最も賢明な思考放棄 #予測不能の結末

ヘヴィーオブジェクト 最も賢明な思考放棄 #予測不能の結末

鎌池和也:著
凪良:イラスト
電撃文庫


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15巻目です。
1冊1冊が独立した話になっていて1巻を最初に読んだ以降は順不同に読めるというのがヘヴィーオブジェクトの特徴でしたが、この巻は14巻を上巻とした連続した話になっていますので、14巻と対で読む必要があります。
14巻から始まったエピソードの下巻に相当します。
また、内容的にも登場する人物名や施設等から考えると、これまでの巻を読んでいることが前提となっているので、今までのようなどこから読んでもというわけにはいかなくなっています。
とりわけ重要になるのは情報同盟のおほほが出てくる話は重要で、これまでの積み重ねがないとおほほの心情的なものが全く唐突に見えたり、ラッシュの機能についての説明が1巻で説明された分では足りないことまで既知となっているので、注意が必要です。
あと、本編に収録されている分だけではなく、アニメのDVD/BDの初回特典でついてくるエピソードも知っておくとより楽しいという形になりますが、僕はDVD/BDは購入していなかったので、そのエピソードは知らないまま読んでいました。
信心組織がかなり重要なポジションで絡んでくるのですが、これに関する登場人物がこのDVD/BDのおまけ小説で出てきた人物となっています。
この巻で出てきた新しい人物だと思ったらヘイヴィアが顔見知りのように接していたのでびっくりしました。
読み終わってあとがきにDVD/BDを買ってくれた人へのサービス的に書いたように書かれていましたが、サービスどころか超重要なキーキャラクターだったですよ。
Wikipediaで調べたら、文庫本未収録の話、割とあるみたいなので、すぐにとは言いませんが1冊(じゃすまないかもしれませんが)の短編集みたいな感じで刊行してほしいと思いました。特に今回みたいにそれらで出てきた登場人物がキーキャラクターになるのだったら特に。

話の冒頭でクゥエンサーが退場してしまうため、ほぼ全編にわたって主役として動くのはヘイヴィアになります。作中、馬鹿二人と表現されて二人とも主人公扱いですけれど、実質今までの巻ではクゥエンサーが主役。ヘイヴィアはそのサポート役というポジションで描かれていることが多かったので、作品の雰囲気がガラッと違っています。
クゥエンサーがいないと、ヘイヴィアってすごく現実的で確実な路線を進もうとするキャラクターなので、話の進行でバカな会話はあるんですけれど、突拍子もないことをやらかすとかそういった場面はありませんでした。至って至極まともに軍人らしくことに当たっている印象でした。
作中でヘイヴィアが目指すべき到達点がころころと変化していく(状況が動いていく)ので、今何を目標にして動いているというのを把握するのが割と大変でした。
マンハッタンに上陸してからが特にそうで、マンハッタンの様子が居たって平時のニューヨークのままだったというのが、ヘイヴィアたちが直面している危機を読者が忘れちゃいそうなるのを増長していたように思えます。話的には危機に直面してばかりなので、忘れようはないのですけれど、今、なんでこんな風になってるんだっけ?というのはよくある感じでした。

前巻は壊れたマティーニ・シリーズの話だったのに、この巻に入ってからはほぼほぼマンハッタンをどうするかにまつわる話になっているのですが、上陸前の前準備、上陸してから状況を把握しようとしたら泥沼になったとか、泥沼の状況をどのようにして収拾つけるかという話に移行してしまって、マティーニ・シリーズの話は登場人物で出ているけれどという程度になってました。壊れて暴走したマティーニとはなんだったのか。
信心組織が裏で糸を引いてましたという話になるのですが、結果的にすごく回りくどい。なんでそんなことをしたというのが正直な感想でしたね。
もちろんマンハッタンみたいなものがあったらと仮定すれば放ってはおけないから、自分らの目的に合った形で利用しようとなるのはわかるのですけれど。
そこへ読者の視点がたどり着くまでが長かった。

最後のオチは劇的に。
とてもドラマチックでした。内容を書くとネタバレが過ぎるのでなるべく書きませんが、ドラマチックに終了する感じ。
でも、これで信心組織って世界を敵に回した形になるような気がするけれど、正統王国や情報同盟が現状維持のために黙ってれば、大きな問題にはならないのかな?
でも、ちょっとしたことで世界のパワーバランスは壊れてしまうのだという危うさを示したラストになっていました。
あれだけヘイヴィアたちがマンハッタンでどったんばったんしたのに、最後は人対人だった。それも小さな島の上でたった二人での決着。

それにしてもこれでへヴィーオブジェクトが抱えていた順不同で読めるというのは完全に崩れてしまいました。
今後はどうなっていくのかなぁ。第二部マンハッタン事件後としてまた16巻以降が順不同に読めるようになるのかなぁ。
そんなギミック入れずに普通に終局にむかって物語が進んでいく方が話の盛り上がりとしてはよさそうな気がするけれど。
どうなるんでしょうね。
すくなくともこれで終わりではなさそうでした。終わるかと思ったけれど。(笑)

 

悲衛伝

悲衛伝

西尾維新:著
講談社ノベルズ


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伝説シリーズ8巻目。
僕がこの8巻目を読み始めた時点で最終巻である悲終伝が刊行済みで、シリーズは完結を迎えています。2巻遅れで読んでる感じですが、ウェイトのある本なので読み始めると時間がかかるんですよね。分厚いし。上下段組みだし。
とはいえ、読み始めたシリーズですし、最後が見えていますからマイペースに消化していきたいと思います。
で8巻。

冒頭からいきなり空々君たち宇宙に居ます。
なにやら右左危博士や酸ヶ湯博士の実験が宇宙じゃないとできないという理由で宇宙に出てきたという流れらしいですが、一部の登場人物は地球に居残りで、空挺部隊のメンバーの大半が随伴しているという感じです。
読み進めているとチーム白夜の魔法少女たちが実験に協力しているというかモルモットにされているという話のようでしたが、それは本筋ではなくて、宇宙ならではというか、この話、どういう展開してるのさーっていう感じの唐突さで太陽系の星々と外交するという話になってます。

長らくそこに触れられてないというか、直接その描写が無かったのですが、この話って地球と人類の戦争の話なんですよね。地球は意思を持った存在として存在していますし、他の天体も例外じゃないというのは必然なのですが、こういきなり他の天体と交渉事に入る、それを延々と見せられるというのは意外でした。
四国ゲームの最後の方で酒々井かんずめという、火星陣の生き残りが出てきたし、火星が地球と戦って負けて死んでいるというのも話にはあったのですが、まさか、太陽系全部の惑星(冥王星含む)が出てくるとは思いませんでした。
という訳で、ひとつひとつの星と、地球との戦争の間にはいって停戦を促してもらえるようにと交渉する話となっています。

ずーっと交渉が続いていくのですが、読んでいて冗長さを感じないでもありませんでした。これ、他の作者さんだったらもっと短く収めることを要求されてるんじゃないかなぁ…。この話をまるまる1冊使ってやるというのは、西尾維新だから許されてるのではないかなと思いながら読んでました。
というかですね。
空々君たち空挺部隊の面々はともかく、なんの思い入れもないぱっと出のキャラクターである各惑星(+太陽)との対話を延々見せられるというのはちょっと僕としてはきつかった。
最後の最後でこれのためにずっとやってたんだなという展開はあるんですけれど、それでもさ、読んでいてあまり面白くはないぞこれ…と思いながら読んでました。
というか、西尾維新の作品は人を選ぶなぁと思うんですが、物語シリーズに比べてこの伝説シリーズは僕にはあまりあってない感じですね。
本屋での扱いからして評判は高いみたいですけれど、僕はあんまり楽しめてないですね…。

あと2冊最後まで付き合うつもりですが(残りの2冊も購入してある)、最後は楽しませてくれるかなぁ。これから地球とのガチの戦闘になりそうだけれど、どういう展開になっていくのかな?
そもそも、地球陣と戦うのならいざ知らず、星本体と戦うというのがイメージわかないのだけれども、どうなっていくのかしら。

 

ソードアート・オンライン プログレッシブ5

ソードアート・オンライン プログレッシブ5

川原礫:著
abec:イラスト
電撃文庫


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2年ぶりの新刊です。
プログレッシブは年1で出てたのですが、他のシリーズの刊行が優先されてたせいか、2年開いてしまいましたね。ですが、これが出て2ヶ月後に6巻目が出ることが予告されていますので、辻褄は合う計算ではあります。ただ、1冊でアインクラッドの1層攻略という形式は崩れて、今回は6層目のエピソードの上巻という形になっています。
プログレッシブどうなっちゃうの。この先もこういう風に2巻構成とかになると、終わりが見えなくなるぞ?(笑)
プログレッシブのシリーズは最終的に本編につながることがあとがきでも予告されていましたので、たぶん、本編につながったところ、もしくはキリトとアスナが別の道を歩み始めたところで終了になるんだと思うんですけれども、展開的にもキリトとアスナが急接近してたり、お互いをパートナーと認め合っている描写があって、この先、何があったらコンビ解消になるんだよとか、このまま結婚の流れにつながるんでしたっけ?あれ?とか思っちゃいました。
ソードアート・オンラインとしてはこの後にサチのエピソードがあるわけで、それに繋げないといけないとか、結構、きついような感じになってる印象があります。
僕はなかば、別の作品として読んじゃってます。

今回は6層の話となるのですが、大半は6層のクエストをこなしている話になるのですが、それにPK集団のエピソードが絡んでくるということで、物語がガラッと雰囲気を変えるポイントになっている話でした。
しかし、PK集団、後のラフィン・コフィンになる集団なのだと思うのですが、こんな低層の攻略中から出てきていたのかと思うと怖い話だなぁと思うんですよね。
ソードアート・オンラインという物語の中の話なのですけれど、常識というタガが外れたときに人間がどうなるかどういう行動をとるかというのを考えてみると、ソードアート・オンラインの状況下に置かれたら、人がこんな行動はとらないというのを否定できなくて一定以上の人間がラフィン・コフィンのような行動をとるだろうと、想像できてしまってちょっと怖くなってしまいました。

極限状態であるといえるソードアート・オンラインの世界ですが、割と人々が取っている行動は普通だったりします。
でも攻略組はそんな中でもいがみ合いがあったり、駆け引きがあったりするわけですけれども、これは逆に極限状態できちんと攻略を目指しているからこそ、死と向き合いながらも戦っているからこそ、そういうものなのかなぁって思いました。
これは真剣だからこそ、ぶつかり合うっていう良い面だと思うんですけれど、ちょっとやり方えげつなかったりするのが気になりますね。
でも、その生々しさがソードアート・オンラインなのかもしれないなぁと思いました。

物語がものすごく中途半端なところで終わっているので早く6巻目を読みたいですね。

 

空の境界 未来福音 the Garden of sinners / recalled out summer 終末録音 / the Garden of oblivion 20周年記念版 通常版

空の境界 未来福音 the Garden of sinners / recalled out summer 終末録音 / the Garden of oblivion 20周年記念版 通常版

奈須きのこ:著
武内崇、森井しづき:イラスト
星海社


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20周年記念本。3冊目でラスト。
1冊目、2冊目が空の境界の本編を収録していたのに対して、こちらは本編刊行後に発表された続編/おまけが収録されています。
未来福音は同人誌で発表されたのち、文庫版が出版されていたもの。終末録音は未来福音の劇場アニメが公開されたときに劇場で配布された小冊子に掲載されたもので今回が商業誌では初収録になります。
未来福音に関しては奈須さんの小説だけが収録されていて、武内さんの漫画は収録されていません。これは商業販売された未来福音の文庫版と同様となります。
一部キャラクターが初出になるのが、この漫画になるので収録されていないのはちょっと残念だなぁと思いました。終末録音で登場するキャラクターは基本的に本編と未来福音で登場したキャラクターになるのですが、漫画収録されてないので唐突に出てくるキャラクターになっちゃってるのはちょっと微妙かな。
本編に絡まないキャラクターなので気にしなければそれまでではあるのだけれど。

本の表紙は、上巻の赤、下巻の青につづいて、今度は黒となっています。
鉄がむき出しになった床とかによくあるモールドのパターンの写真を黒で処理した感じの表紙で、闇の黒という感じよりも鉄の黒といった印象を受けました。
実際に作中では色についての描写はありませんが、式の使うナイフや日本刀など黒い鉄をイメージさせるアイテムは本編に出てきているのでこの色のチョイスは自然だったかなと思いました。
ただ、内容的に未来福音や終末録音には黒という色は似合わないので、下巻にこの黒を持って行って、青をこの未来福音/終末録音にあてた方が自然だったような感じもします。
たぶん下巻の色は赤の反対色として青が選択されていたのだとは思いますが…。そうなると黒はこの巻でつかうしかないか…。未来福音や終末録音のイメージを僕が表すとしたらもっと明るい色を選択したいと思うんですが…。
ちょっとミスマッチかな。

本の感想ですが未来福音は同人誌版を持っていたので再読。終末録音は持っていなかったので初読みとなります。
未来福音は内容を知っているとすごく安心して読めるんですよね。
ドキドキしない。
未来福音の序盤で式が死亡したという文章があるのですけれど、それにまつわる表現手法なんかを知っていて読むのと知らないで読むのではやっぱり感想というか感じかたは変わってきちゃうなという印象。あと、同人誌版では語り部になる人物がある登場人物に変わっているところでフォントが太字になるという表現が使われていたのですが、この本ではそれはありませんでした。フラットに全部同じフォントで本編は記述されています。
それがなければ、語り部を勘違いするというほどではありませんが、元の同人誌版で意図して表現されていた部分なのでそれをそぎ落としてしまったのは少し残念かなぁ。
まぁ、未来福音は結果として式と黒桐の行きつく未来に関する話であるので、(未来福音自体は本編とそう変わらない時系列で続きである未来福音・序が本格的に本編よりかなり先の時系列の話になります。未来福音・序もちゃんと本書に収録されています。序も併せて1つの未来福音なので)
それにしても、直死の魔眼が式の危機を回避するシーンの表現はすごく面白いし、かっこいい。本でこういう表現もありなのかと初めて読んだときに思ったのですが、今回もそれは思いました。
初読みだったらすごくドキドキするところ。

終末録音は本当におまけという感じの作品になっていました。
それも未来福音のアニメ公開時に配布されたということから未来福音の主な登場人物がキーキャラクターになっていて、わちゃわちゃする話。ゾンビに襲われたり、密室殺人で全滅したり、同人誌の発行で落ちそうなったりとおおよそ、これまでに出てきた登場人物にそぐわない行動をしている。しかも礼園女学園に関するキャストがほぼオールキャストで出てくるという話になっています。
あまりにイメージが本編とかけ離れているうえ、冒頭のゾンビに襲われる話で未来がないという風に言っていることから、未来福音で描かれていたことと矛盾するので何か仕掛けがあるんだろうなぁと思っていたら、そういうことなのねと思わせる結末で、なかなか面白かったです。
未来福音のキャラクターである静音が、式をはじめとするいろいろなキャラクターを割と穏便につなげているのは興味深かったです。
よく読んでいると本編で黒桐や鮮花が静音に言及しているらしいのですが、未来福音になるまでは意識するようなキャラクターじゃないんですけどね。
しかし礼園は特殊能力者を集める癖でもあるんですかね。鮮花や藤乃がいるだけで恐ろしい学校なのに、未来視ができる人物までいるとは…。

この巻は純粋に楽しむという感じでよめるので、サクッと読めました。
下巻にかかったひと月という時間は何だったんだろう。まぁ、この巻は上巻や下巻に比べるとかなり薄いんですが…。(それでもそれなりの厚みはある)
しかし20周年版。厚さが3冊ともバラバラなんですけれど、お値段一緒ってちょっと微妙じゃなかろうか…。下巻はお得感あるけれど、未来福音とかちょっと損してる感じする。
価格設定が手抜き感が出てるんですが…。
本の価格ってどうやって決めてるんだろうと、本編以外のところで気になった本でもありました。

 

空の境界 the Garden of sinners 下 20周年記念版 通常版

空の境界 the Garden of sinners 下 20周年記念版 通常版

奈須きのこ:著
武内崇:イラスト
星海社


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上巻を読み終えてから、すぐに読み始めたのですが…。
まとまった読書時間がうまく取れなかったのと、割と分量のある本であることが重なって、ひと月も読むのにかかってしまいました。
空の境界、20周年記念版の下巻です。
上巻の血のような赤から、下巻は目が覚めるような青に表紙の色合いは変わりました。空の境界のイメージの中にあまりこの青に当てはまる印象の色は出てこないのですけれど、とてもきれいな青い本となっています。
水の青という感じでもないし、空の青という感じでもない。もっと深くて落ち着いた感じの青となっています。深い水をイメージしたらこんな色になるかしら?

さて本編。
上巻のラストで荒耶に式が捕らわれれたという展開で迎えた矛盾螺旋の続きから、忘却録音、殺人考察(後)と続き、終章である空の境界までが収録されています。
上巻のときにも書いたのですが、この本は僕にとって再読です。加筆、修正等がされているというはなしではあるのですが、そんなに大きく変わるわけではないですから、話は当然覚えていてしかるべきと思っていたのです…。自分でも覚えていると思ってましたからね。なのですが、忘却録音に関してだけ、ほとんど話を覚えてなくて自分でもびっくりしました。概要として鮮花の学校で式が事件を解決する話というのは覚えてたのですけれど、話の顛末やテーマとして書かれていた記憶にまつわる話であることなんかはすっぽりと抜け落ちていました。
あれー?という感じ。
でも、そのおかげもあって、忘却録音に関してはすごく新鮮な感じで読み直すことができました。

上巻は事件が起きると式が活躍して決着をつけるという展開が多かったのですが、下巻は印象が少し違うように感じました。冒頭の矛盾螺旋でほとんど式の活躍がないからというのもあるのかもしれないですけれど、どちらかというとキーマンではあるものの、式以外のところで話が展開して最後に式がしめるという感じ展開していたように思えました。式の出番はあくまで最後のしめであって、途中は他の人物が動いているのが下巻。全部式が片を付けてるのが上巻という感じでしょうか。
それに加えて下巻は式の物語であるという面よりも、奈須さんが世界はこうなっているんだよということを考えたのを延々語っているような、そんな印象を受けました。
空の境界の世界観はTYPE-MOON作品の共通世界観に含まれている世界観ですが、オカルトを現実のものとして説明しようとしたとき、あるいはこうであればオカルトが説明できると突き詰めて考えた結果、この物語の世界が誕生したのではないかなと感じられました。
魔術や根源の話にかなりウェイトがさかれていて、あぁ、これを説明するためにこの話が書かれたんだなぁという印象を受けました。
引き込まれれていく世界観なんですよね。この作品の世界観って。

最後に式は「人が生涯に一度だけ、人を殺せる」=「自分の死を迎え入れることができる」権利を敵に対して使ってしまいましたが、彼女の死は黒桐が背負うって言ってるし、実際そうする(そのために結婚する)未来がこの後の未来福音とかで描かれてるのですが、黒桐自身はどうするんだろうと思わないでもない。でも、黒桐なら、式と自分と二人分を背負って生きていけるのではないかなと思えるんですよね。この話を通して読んだ後なら。
彼はそれだけのことをしてきたし、式に隠れて普通の人に見えるんですけれど、彼自身も普通の人ではないですからねぇ。
ずっと隠れていた「両儀式」に偶然でも出会える人物であるという時点で、彼の特異性が分かる感じがしました。
この辺のこの二人は未来をどう生きていくのだろうと考えさせてくれる、作品でもあるかんじでした。
物語の先を考えさせてくれるって、それだけその作品世界に引き込んでくれるってことですからね。
やはり、面白いです。空の境界。

忘却録音の件もあったし、読み直しができて良かった。
またしばらくたったら読もう。

 

空の境界 the Garden of sinners 上 20周年記念版 通常版

空の境界 the Garden of sinners 上 20周年記念版 通常版
奈須きのこ:著
武内崇:イラスト
星海社


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空の境界が2001年に同人誌で発表されてから20周年を祝う特別記念本です。通常版とあるのはシリアルナンバーが振られ作者の奈須きのこさんのメッセージカードが付いた特別装丁の限定版があったからで、そちらはこの記念版が出るのを知ったときには予約が限定数に達していたので買えませんでした。
通常版は普通のハードカバーの装丁です。限定版はハードカバーの本がハードケースに入っているようですが、通常版はハードカバーの上に通常のビニール掛けされた紙のカバーがされているだけになります。
限定版の装丁の状態は口絵部分に差し込まれたカラーページで見ることができます。カードケースがまた綺麗な装飾がされているようでうらやましい。限定版綺麗、この通常版のものでも十分綺麗なんですけれど。
今年は2018年なので20周年にはまだもうちょっとあるんですけれど、このタイミングでの発売となったようです。なんで、今年だったんだ?

この記念版は今まで同人誌→ノベルズ版→文庫版と出版されてきたものに加筆・修正したものとなっています。全部で3分冊。
本編の上下巻と未来福音/終末録音を収録したものになり、劇場アニメ公開時に劇場で配布された終末録音は今回商用本では初収録になります。
で、今回読んだのはそのうちの1巻目にあたる本編の上巻。樹の壁をイメージしたのであろう表紙写真(絵かな?)が深紅の色合いですごく目に鮮やかな本となっています。
この作品とは切っても切れない血に濡れたイメージとも重なって、綺麗な本ですね。

さて、本編ですが、僕にとっては空の境界は再読になります。終末録音は読んだことないのですが、今回は本編なので。
まずは加筆・訂正された箇所が如実にわかるかですが、とりあえず、何回か空の境界は読んでいるのですけれど、どこが修正されているかはわかりませんでした。
収録されているのは俯瞰風景から矛盾螺旋の途中まで。ノベルズ版と同じ位置で切られています。

感想としては面白いという最初に読んだときの感想がそのまま引き継がれている感じです。何度読んでも面白いです。
まぁ、内容的にホラーとか伝奇ものに当たるので面白いと言っていいのかというのはあるのですが、僕の好みにすごく合っていて今回も間違いない面白さだった感じ。
印象は最初に読んだ時とあまり変わりませんね。
良く練られている感じがして、物語の順番が時系列通りじゃないのもしっかり考えられた上で、この順番に配置されているんだなぁという感じがしました。
最初に俯瞰風景をやるのは式や黒桐、橙子といった主要人物を説明するためで、その後は矛盾螺旋という荒耶宗蓮との戦いまで世界観を説明しながらひとつの終末へ向かっていくという流れになっている感じですね。
TYPE-MOON作品の共通世界観の作品ではあるのですが、Fateや月姫であったような余計な要素はとっぱらい、純粋にこの世界はこう成り立っているだという、奈須さんの考え(構築した世界観)が読み手であるこちらを引き込んでいくという感じになってすごく興味深いんですよね。この作品。それだけでも引き込まれるのに、殺人を嗜好すると言っている式という魅力的なキャラクターに惹かれていく。式と黒桐の行く先がすごく気になっていくんですよね。
これがこの空の境界の魅力だと思います。

さて、続けて下巻にとりかかろうと思います。

 

ブギーポップ・ウィズイン さびまみれのバビロン

ブギーポップ・ウィズイン さびまみれのバビロン

上遠野浩平:著
緒方剛志:イラスト
電撃文庫


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ブギーポップの積み本消化月間。(笑)
この巻の刊行前に同じ上遠野さんの作品であり、ブギーポップのスピンオフとも言える「ヴァルプルギスの後悔」が刊行済みだったので、そちらを優先した方がよかったかもしれませんが、とりあえず、ブギーポップの消化月間だということで、ブギーポップの続巻を読むことを優先してみました。
これが吉と出たかはわかりません。とりあえず、「ヴァルプルギスの後悔」で主人公となる霧間凪はこの巻では出てきませんでした。

読み始めてちょっとびっくりしました。
直ぐに種明かしがあり、それは解消されるのですが、この話の冒頭はブギーポップの衣装を持った人物が記憶喪失になって困惑しているというスタートとなります。
藤花が記憶を失った?ブギーポップどうなっちゃうの?とびっくりして始まるのですが、すぐに、藤花が別に出てきてこの人物が藤花ではないことが語られます。
じゃあ、これは誰なんだということになるのですが、やがて不破明日那という少女だということが分かっていきますが、当初はスポルディングのバッグを持っていたり、その中にブギーポップの衣装が入っていたりで、藤花が!と思わせてくれました。すごくびっくりしました。

この不破明日那には不思議な力があって、襲ってきたカラスを手を触れずにバラバラにするという芸当をやってのけます。まるでブギーポップが鋼線で敵を切るみたいに。
それがミスリードになってるのですが、藤花は別にちゃんといるのにブギーポップが別の人物に涌き出てるように思えちゃうんですよね。
中々に面白いつくりでした。これを見た、ブギーポップの噂を追いかけている狭間由紀子が明日那を強引に巻き込んでブギーポップ探しをするという話になっています。
また、ひょんなことから統和機構の合成人間である成城沙依子も巻き込まれて、三人でブギーポップを探してブギーポップの恰好してうろちょろするという話の流れ。
最初のブギーポップ、どうなっちゃうの?という緊迫感から、中間は割とクスクス笑いが漏れてしまうような展開でした。

後半になるにつれて人間関係や今回の敵がはっきりしてきて、実はということになるのですが、今回は誰もが自分というものに自信がなくあやふやだったというのが鍵になってました。
それに気が付くかというところですが、明確に記憶喪失であるとされていた明日那以外にもいろんな登場人物の記憶が欠落しているという話になっていました。
それをもたらしたMPLS能力の出どころというか、今回の事件の大本に「VSイマジネーター」で出てきた水乃星透子が関係していて、彼女の影響力の大きさ、ブギーポップの世界観の再確認ができる作品になってたかなぁと思いました。

テーマが忘却になっているのですが、この忘却の使い方がいろいろな段階があって面白かった。
パラダイム・ラストという能力がこの忘却をもたらしているんだけれど、それによって、いろいろな人が欺かれてたり、立場を意図していたところじゃないところに追いやられてしまったりでなかなか面白い使い方だなぁと思いました。
前の「壊れかけのムーンライト」もブギーポップらしい話だなぁと思いましたけれど、これもブギーポップらしいなと思いました。
もやもやしたすっきりしない部分が残るのもまたこの作品ぽいところだなと感じました。
上遠野さんの作品群は別シリーズであっても互いにリンクしているのが特徴だけど、イマジネーターである水乃星透子がらみの話ということで、結構重要な位置にあるのかな。この巻。
水乃星透子の影響力の大きさが分かった感じでした。死してなお影響するというのがらしいのかもしれません。ブギーポップですら止めきれない影響力、そういう感じのものを描いた作品だったのかもね。

次もブギーポップを読むか、「ヴァルプルギスの後悔」を読むかは悩みどころ。

 

ブギーポップ・アンノウン 壊れかけのムーンライト

ブギーポップ・アンノウン 壊れかけのムーンライト

上遠野浩平:著
緒方剛志:イラスト
電撃文庫


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ブギーポップの積み本消化月間。(笑)
前巻となるブギーポップ・ダークリーに次いで次巻となるこれを読みました。
前の巻ではフォルテッシモが前面的に活躍していて、少し今までのブギーポップとは違ったイメージをもったのですが、この巻は、「あぁ、ブギーポップだ」って思える展開と内容で少し安心したようなそんな感想を抱きました。
逆に言えば、ブギーポップらしいもやもやした感じが残る感じで終わるということでもあるんですけれど、それはそれで良いんじゃないかな?

ある噂話から集まった登場人物たちが、その噂話にかかわると同時にそれが、世界の敵にかかわることとなってきて、ブギーポップが自動的に浮き上がってくるという展開は、まさにブギーポップだって思いました。
日常の風景から異常な展開に移行していくのが、あまりに自然な感じでした。そして、今回登場人物の中に藤花がいるのですが、藤花の周り不自然な人物多すぎ!とか突っ込みたくなりましたね。
前々からそうなんですけれど、藤花=ブギーポップではあるのですが、それが原因なのか、世界の敵が彼女の周りには多く存在するよなぁと思いました。今回も世界の敵は彼女の交友関係の中に現れることになりますし、巻が進んだことで、藤花=ブギーポップの行動範囲に限界があるからなぁとちょっと思いましたね。
藤花は女子高生であるので、その行動範囲ってのは限界があって、それの範囲外には当然ブギーポップは出てこないっていうね。
この物語の足かせではあるなと少し感じました。

今回は6人の登場人物が互いに関係しながら、それが世界の敵を招いてしまっていたり、今回の世界の敵であるバット・ダンスを倒さないといけないと強迫観念に支配されていたり、この世界の敵にどう行動していいか迷う統和機構のエージェントがいたり、統和機構のエージェントがさらにもう一人いたりと、なかなかに複雑なんですけれど、それが登場人物である中条深月を中心として集まってくるという展開になっています。
また、世界の敵はバット・ダンスという敵なんですけれど、最初に噂になるのはレモン・クラッシュとプーム・プームという呪文。これにかかわる深月が世界の敵だとおもわせておいて、実は違うというミスリードがあったりで、なかなか読んでて面白かったです。

しかし、ブギーポップ、藤花の友達の前でも躊躇なく湧き出てくるのね。
基本、ブギーポップが藤花であるということは気づかれないという鉄則があるにせよ、今回はなんか気づかれるんじゃないかとハラハラしていました。
なんか、気づいた風な登場人物もいましたしね。
最終的にはブギーポップの記憶が明確には残らないという性質によって、事なきを得てるかんじですけれど…。
今回の登場人物の6人はこれから関係をどう発展させていくんですかね?
まぁブギーポップの作品上、彼らの出番ってのが今後あるかは分からないですけれど。
藤花、危うい橋を渡ってるなぁ。自覚がないから仕方ないけれど。
あいまいに終わるけれど、藤花を含めた今回の6人の関係は、すこし暖かくて、良い感じがしました。
こういう関係が続けばいいのになぁと思ったのですが、その後はやはりぼやかされてるのですよね。
藤花がブギーポップであるかぎり、そして、統和機構のエージェントが混ざっている限り、平穏に続いていくとはならないでしょうけれど。
できるだけ、長い間この暖かい関係が続けばいいなと、そう思いました。
せっかく手に入れたのですからね。

 

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