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とりあえず日々思ったことなんかをつらつらと。

 

アクセル・ワールド24 -青華の剣仙-

アクセル・ワールド24 -青華の剣仙-

川原礫:著
HIMA:イラスト
電撃文庫


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あとがきに1年ぶりになってしまいましたと書いてありますが、ぎりぎり1年ではなく11ヶ月ぶり。
まぁ、ほぼほぼ1年ぶりで前の23巻でも同じような状態だったので、白のレギオン・オシラトリ・ユニバースとの戦いに入ってからずいぶん時間が経過したように思えますけれど、作中では2~3日の間の話になっています。
この巻での時間経過も1日前後なので作中時間が全然進んでないのに、現実の日々はどんどん先に流れて行ってるという状態です。
ラノベは読者層が固定化されてるっぽいところがるので、一度読み始めた人は最後まで付き合ってくれる人が多そうですけれど、アクセル・ワールドのように巻数が多い作品ではどうなんだろうって思いました。
毎巻、コンスタントな売り上げってあるんですかね?

1年のブランクって大きくて、読み始める前にちょっとまって前巻ってどんな話だったっけ?っていう思いだし時間が数分必要でした。
幸いにして僕は読書感想を書いているので、それを読むことであぁ、こんな話だったというのはするっと思い出せたんですけれど、作品によってはそういうのきつかったりするだろうし、アクセル・ワールドは割かし話は単純な典型的なラノベに分類される作品ですので、思い出しやすいです。
ですが、これもうちょっと複雑な作品だったら、思い出せないってことで読者離れるんじゃないかなぁ。
作者の川原さんが遅筆なのではなくて、作品を多く手掛けている(4本同時展開)しているので、4ヶ月くらいという一般的なラノベの刊行ペースで刊行していると、同じ作品では次が出るのが1年先ってことになっちゃうんですよね。
なるべく早く、何かしらのシリーズを終わりにしてペースを戻さないと読者が離れるんじゃないかと心配になります。読者が離れて人気がなくなるとラノベ業界は厳しいのであっさり打ち切ってくるので最後まで話を読みたい派である僕にとっては痛いのでそういう事態になることだけは避けてほしいですね。幸いにして本屋での積み方をみるに、アクセル・ワールドとSAO関係は安泰っぽいけれど。

さて今回の内容は太陽神インティ攻略…。なんだけれど、その前にハルユキの修行タイム。前回にローズ・ミレディ―と協力してオーキッド・オラクルを救ったときに、聞いた謎の声の主に会う為、ハイエスト・レベルを目指すハルユキ。
いままでは絶体絶命になったときとか極限の集中をしたときしか、自力でのハイエスト・レベルへの接触はできなかったけれど、それを試すというところから。
10時間の集中によってそれを成功させて、謎の声の主=三代目ディザスターである、セントレア・セントリーとの邂逅に成功します。
既にバーストポイント全損にて、ブレインバーストから退場しているセントリーですが、その意識というか魂のコピーがメインヴィジュアライザー内に残っているのでこうして会えるというようなことが開示されて行きます。
特殊ケースによるポイント全損の場合、こうやって意識が残るようで、その場合、再度バーストリンカーとして復帰できる可能性があるという感じの説明をされ、セントリア・セントリーの復帰に力を貸すことになるハルユキ。
また、女の子と直結することになるのですが、どれだけ女性キャラ増やせば気が済むのか。たしかに、女の子いっぱいの方が華があるのは分かるのですが、ネガネビュラスの主要メンバーで男子はハルユキとタクムだけですよ?
復活したセントリア・セントリーはネガネビュラスに参加することにはなりませんでしたが、今後どう転ぶか分からないなぁというところ。リアル割れが厳禁なブレインバーストにおいて、あっさりとリアル割れしてるし。

そして、ハルユキの修行タイム。
リアル時間では数時間しかないけれど、加速世界では数ヶ月の修行期間があるということで剣の扱いがまだ素人なハルユキが効果や使い方が心意臭いとまで言われるセントリア・セントリーのオメガ流の剣術を修行開始。
タイムリミットが迫るなか、何かのいったんを見出せるかの勝負になっていきます。
そして、やってくるインティ攻略時間。ぎりぎり間に合ったハルユキが突然湧いたエネミー相手に修行の成果を見せつけて、いざインティ攻略開始。
インティ攻略はなんかこれまで引っ張ってきたのが嘘みたいにあっさり終了しましたが、その中から出てくるもの、インティの第二形態というか終焉神テスカポリトカをテイムすることがホワイト・コスモスの目的だったようで、それにはめられたという形で今回の話は終了。
インティは居なくなったけれど、テスカポリトカが居るということで無限EKは生きてる状態という中で、各王が生還しそうになってる=また瞬時にやられるという構図が出来上がってる状態だー!って所で引きになってるんですけれど、アクセル・ワールドっていつもこういう中途半端なところで終わるよね…。
普通のシリーズものだと1冊とか2冊単位で話がいったん切りのいい感じになるようになるんですけれど、アクセル・ワールドの場合、常に話の途中で切れる感じになってるんですよね。
前のエピソードと今のエピソードの境界が非常にあいまいなのもこの作品の特徴かなとも思いますが…。
あまり、刊行ペースが早くない状態でこれやられるの結構つらいですわ…。
もう少し刊行ペースを上げてほしいなぁ。と毎回思わされるのです。
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小説 天気の子

小説 天気の子

新海誠:著
角川文庫


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映画「天気の子」のノベライズ。
といっても、「君の名は。」の時と同様に映画製作と同時に執筆されていたもので、ノベライズに当たるのか原作に当たるのかは微妙なところ。
発売日が映画の公開前日でしたね。
そうなってくると小説を読んでから映画を見るか、映画を見てから小説を読むかという問題も出てくるかと思うんですけれど、僕は映画を見てから小説を読みました。
で、実際感じたところとしては、映画を見てから小説を読んだ方がいいと思いました。
たぶん、映画の方がいろいろな受け止め方があって、帆高や陽菜に注視するかそれとももっと大勢の登場人物を包括的に見るかで、受け止め方が変わるような気がしました。
それに対して、小説版は絵で見せることができない分、帆高や陽菜以外の人物の内心についても触れてあって、たどり着く感想、感じ方としてはひとつに集約されてしまう感じがしたからです。
小説を読んでから映画を見てしまうと、小説で答え合わせをしたうえで映画を鑑賞することになるので、感じ方がきっと固定されてしまうなと思いました。

映画の感想をBlogに書いたときには書かなかったことなんですけれど、その後、映画を思い返して考えているうちにもやっとした感じを感じました。
結論として「天気なんか狂ったままでいい」ということで世界のありようを変えて陽菜を救いだすことを選択した帆高だったわけですが、その点についてやっぱり違う選択=陽菜救わないという選択をしないといけなかったのではないかと考えているように見れるところが最後の最後まで残っていて、陽菜を救ったことを後悔しているわけではないけれど、責任を重い責任を背負ってるんだという感じがなんとなく受け止める側として感じていました。
RADWINMPSの「大丈夫」がエンドにかかって、自分たちは大丈夫だと語られるのですけれど、それがどこまで実感を持ってるのかなぁというのが曖昧に思えたからです。重圧を背負って生きていくよという風に取れなくもないんですよね。解放されてない感じがあるともとれる。
対して、小説版でも基本流れは変わらないのですけれど、ことがすべて終わって3年後に帆高が東京へ再度出てきて陽菜に再会するまでの流れというののペース配分がちょっと違っていて、まず、神津島での卒業式の後で後輩たちに東京で何をしていたかを聞かれるシーンがあります。これで自分がやったことの振り返りをしたうえで、冨美や須賀に会ってから陽菜に会うわけですけれど、彼らの言葉が帆高がやったことなんか気にすることないという風に言っているように取れるようゆっくりページをかけて語られます。
このペースの違い?本を読んでいることで必要なことが言葉としてそこに紡がれていることと、画面の中やセリフからピックアップしないといけないのでは大違いで、冨美や須賀の言葉の重さが小説の方が重く感じられました。
特に須賀のセリフはことの顛末を知ったうえでのことになるわけで、映画だと場面の軽さから軽くとれちゃうんだけれども、小説だとその部分ってのがもうちょっと盛ってあるせいもあって世界を変えたなんて思いあがるなっていう彼のセリフがすごく重くて帆高を解放してくれるセリフになってるんじゃないかなと感じました。

それでもやっぱり最後は自分たちのしてしまったことへの責任を感じつつの「大丈夫だ」で終わるんだけれども、そこに「許されている」と感じることができているか、曖昧なまま決意としての「大丈夫だ」なのかというのが小説版ではきちっと規定されていて、「許されている」という前提がきちんとあったうえでの背負うものは背負っての「大丈夫だ」になってるように感じました。
そこが、映画を見た後でもやっとした部分との大きな違い。
小説版ではこのもやっとした部分がなかったんですよね。責任を感じてはいるけれど、冨美や須賀に励まされたものを受け取ったうえでの「大丈夫だ」になっている。
これは大きな違いだと感じました。
もやっとしなかったもの。

「天気の子」ってその内容からして、帆高を許す許さない論や、帆高のしたことを許容する大人たちをどう見るか論ってのはあると思う。
そこを許せないと思う人ってのは少なからずいるんではないだろうか?
エンターテイメントだから許す人の方が多いだろうけれど、実際の状態になったらどうかなぁと考えてしまうのはしょうがないと思う。
万人が救われた状態で終わる「君の名は。」とはちょっとその辺が違うところだなぁと思います。
でも「君の名は。」より「天気の子」の方が新海監督の作品らしいっていえばらしいと思うんだよね。
どちらも最後に主人公、ヒロインが別離しないというこれまでの作品とは違う展開なんだけれども、よりいい子ちゃんぶってる(笑)「君の名は。」より、作品に批判を受け入れる余地を残している「天気の子」の方が新海作品らしいなぁと思いました。
鬱屈してる感は欲しい的な?

というわけで、映画を堪能した後に小説版も堪能しました。
あとはBDを待ちたいですね。(笑)

 

ロードス島戦記 誓約の宝冠1

ロードス島戦記 誓約の宝冠1

水野良:著
左:イラスト
角川スニーカー文庫


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まさか出るとは思ってなかったロードス島戦記の新シリーズ。
その第1巻です。
なんでも作者も水野さんが執筆業30周年らしく、ということはロードス島も30周年ということでたぶん周囲の圧力に屈して書くことになったのではと推測しています。
幾らストーリーの案があったとしても、それを発表するかどうかは作者の気分にもよるでしょうし、ロードス島にはTRPGの背景世界であるという一面もあるため、あまり小説だけで展開をしてしまうとTRPGでプレーヤーが活躍する自由度が下がるという事になりかねません。たしかにロードス島コンパニオンやソードワールドは古いシステムになり、ロードス島を含むフォーセリア世界を使ってプレイしている人はもう少ないかもしれませんけれど、やっぱり、TRPGの背景世界にはプレーヤーの自由度を残しておいて欲しいなぁとこの作品が刊行予定に乗ったときに思いました。
まぁ、フォーセリア世界はリウイシリーズで結末としてされていた分が書かれてしまったらしい(リウイシリーズは未読)ので、TRPGの背景世界としては死んだ世界なのかもしれないですけれど…。
それにしても、水野さん自身、代表作「ロードス島戦記」ってのから抜け出したいみたいなことを言っていたと思うのにロードス島を書くってのは意外でした。

物語は邪神戦争から100年後。100年の平和な時間を過ごした後のロードス島が舞台になっています。
100年平和だった理由は、邪神戦争のあと、大賢者ウォートから各国の王にある宝物が贈られたため。それが誓約の宝冠で、これを戴冠した王様(一度戴冠すれば効果は王を退位するまで続く)の国同士では攻め込むことができず、どこかが攻められたら防衛に協力しないといけないというもの。領土不可侵条約と安全保障条約が一緒になったような宝冠です。
それを、ロードスの六王がかぶり、その後100年、それが代々維持されてきたというのが話の前提条件。
で、この宝冠、携帯電話の契約みたいに継続するかしないかを選べる時期ってのがあるのね。それは前の王様が退位して次の王様が即位するタイミング。
そのタイミングで新しい王様が誓約の宝冠をかぶればOKなんですけれど、今回、フレイムの王様が代替わりするときに、誓約の宝冠を拒否って、ロードス統一へ乗り出すという話になっています。
もともと邪神戦争の終結時にもフレイムは強大な国になってましたが、大地が潤ったことでさらに強化されていて、話の段階では他の国を足した軍事力を上回る軍事力を持っているという状態。それに対して主人公ライルの国であるマーモがどう動いてくかというのが話の大筋になってます。

主人公はマーモ王家の末弟ライル。
ライルを含めて、マーモは人材が実に豊富。
これ邪神戦争の時の影響も残ってるんだろうけれど、まず、エルフ族は邪神戦争経験者が生きてる。事実リーフが今も生きてマーモに残っていて協力している。
また、マーモ王国を作り上げるために英雄たちが残した足跡が至るところに残ってて、かつての英雄の影響をそこら中で感じることのできる国になってます。スレインとかレイリアとかニースとか、そしてパーンやディードリットね。
他の国が残す英雄譚が一人二人なのに対して、これがアドバンテージになってる感じ。
なんとなくだけれども、英雄達の行動をまねていれば外れはないです的なところを感じました。特にロードスの騎士パーンはもう死んでいるわけですが、その伝説を生き生きと伝えてるのがマーモ王族って感じなんですよね。ライル自身がパーンにあこがれる若者ですし。
ライルは今回の事件に対して、永遠の乙女と呼ばれるディードリットの力を借りようと行動を起こしていくキャラになってます。
また、マーモって闇の力が強くて子供が死にやすいという設定があるので、王族が多産。ライルも7人兄弟。今回の事件によっていろいろな選択肢は取れると思うのですが、それらを兄弟たちがそれぞれ考えて、マーモ生き残りのために動いていくという感じになります。

主人公ライルはその行動指針がロードスの騎士の伝承なので、結果的に戦争をそもそも止める派として動きます。そして、たどり着いたのがロードスの騎士を名乗ること。
それによって、ディードリットの心を動かし、人の心を動かし、対フレイム戦に備えつつあるという流れになっています。
ロードスの騎士をパーン以外の人が名乗ったら割と反感を食らうんじゃないかなぁと思ったんですけれど、当のディードリットからは感謝される(パーンの伝承を受け継いでくれる人がいてこそ、パーンの伝承が死なないで済むという理由)し、他の人々も割と怒ったり呆れたりせずに、そうかパーンの伝説を伝承するのね?的に動いてくれるんですけれど、ちょっと拍子抜け。反発する人とかいそうじゃない?それこそ、パーン、伝承で美化されてるわけだしさ…。
でも、すんなり受け入れる人が多かったですね。これは好意的に解釈すればパーンの伝説を受け継いでくれる人を望んでたってことなんですかねぇ。

それにしてもマーモの人材の豊富さのせいで、話がいくつかのパートに分かれて進行するのでライルの影が結構薄いです。
あと、妙に性的な描写を入れたがるのは新・ロードス島戦記のころからの癖でしょうかね?別段そういうの入れなくてもいいと思うんですけれど。
とりあえず、マーモが主人公格で今回の敵はフレイム。
今までとは逆のパターンですね。今までは何かと問題が起こるマーモに対して、パーンの要請を受けたカシューが助力してフレイムが動くって感じでしたから。
今のところ、フレイムの王となったディアスにはあまりいい感じを受けませんし、マーモの人材は割と皆、魅力的に描かれていますのでそのままディアス王の野望をくじくところまでが今回の話になっていくのかなぁと予想。
ディアス王のパヤートはそんなに好戦的な人じゃないっぽいし、この人がキーになっていきそうな感じ。

そうそう。
ロードス島の邪神戦争の100年後ってクリスタニアに向けて、統一戦争に負けた国の民が1000人脱出する時期なんだよね。それに合わせてフレイムがということになってるわけだけれど、これ、クリスタニアにつながるように終わるのかな?
というのも気になるところではあります。
クリスタニアの小説も今じゃ入手困難なんだよね。これに合わせて再販されないかなぁ。新装版とかでさ。水野さんの30周年だし。

 

悲球伝

悲球伝

西尾維新:著
講談社ノベルズ


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伝説シリーズ9巻目です。最終巻1歩手前。
前巻では宇宙にでた空々が地球を除く惑星とであって話をするという会話劇。そして最後には地球が乗り込んできて太陽を含め小さき悲鳴で殺害されるという事態に。
って書くとなんかよくわからない感じですが、太陽、地球を含め星々は擬人化した姿で出てきてましたね。
で、星々が皆殺しになったところで幕になったのですが、この9巻では、空々たちが消息をたった音信不通!というところから物語が始まります。

音信不通になった空々たちを救助するべく、地上居残り組が動きますよという話で、メインは鋼矢が「リーダーシップ」に天才の振りをして乗り込んで花屋の人格で行動している悲恋と合流、どう空々たちを救うかとすったもんだする話になっています。
なお、同じく居残り組の手袋は「人間王国」へ退避させられるのですが、その先でよりやばい状況に陥るというね…。運がないなぁ手袋ちゃん。

宇宙で消息をたった空々たちを救助するには宇宙船が必要だろうということで、宇宙船を手に入れるべく奔走する鋼矢と花屋という展開なんですけれど、現存する宇宙船を手に入れてどうこうするという発想がないのか、「リーダーシップ」内で取れる行動ということでそういう風になってるのかは分からないんですけれど、「リーダーシップ」内の天才たちの中でも群をぬいている天才である奇人と変人を捕まえて、宇宙船を作ってもらおうという計画で動き始めます。
話のほとんどはこの天才探しに費やされています。
途中、シージャックするかとか、もうすでに「リーダーシップ」内に宇宙船があるんじゃないか疑惑とかありましたけれど、いろいろすったもんだした挙句にやっとこ、この奇人変人の二人にコンタクトが取れて、「リーダーシップ」の実態と恐ろしい計画を知ることになるという感じでした。
で、この2人のパートはどうしようかと迷っている最中で、とりあえず安全じゃないと思われるところだった「人間王国」へ送り込んでしまった手袋をピックアップしようというところで幕となってます。

手袋の方は「人間王」と謁見して2点という素晴らしい点数(100点満点です)を付けられた上、元魔法少女ということで、実は生きていた火星である「人間王」メランダ(手袋命名)と取引というか、メランダが空々たちからの連絡を受信してたという事実を知らされます。
で、眷属(魔法少女=魔女の廉価版=火星の眷属という話)としてメランダと取引して、空々たちと連絡するために新たな魔法のステッキを用意するという話になってます。
それが火山の噴火でできる火柱ということで、死ぬ!というか手袋死んだ!という感じのところで幕になってます。
手袋本当に死んじゃったのかなぁ…。

宇宙では廉価版である「リビングデッド2」をつかって地濃が死にかけた惑星たちを組成しまくってるという状況下。
割と落ち着いた状態で空々が次の状況を待っているというかんじでした。

読んでいるととても冗長なのですが、まぁ、四国ゲームの時よりは状況が刻刻と動くので面白いと言えば面白かったです。
主人公である空々が出てこないのも珍しいというか新鮮でした。
しかし、状況が最終巻手前でずいぶん動いてるな。
しかも、奇人変人がやろうとしてた地球の複製をつくるという行為も、本当に人の為になるか分からないというね。
考え方のひとつとしての、退避用地としての地球をもうひとつ用意するというのはいい案だと思うんですけれど、これ、たぶん、大いなる悲鳴を人間が使えるようになって全滅するって話のがありそうで怖いですね。
空々は英雄なので彼がなんとかけりをつけるんだとは思いますが…。

次が最終巻です。
既に刊行済みで結構時間がたってますが、ゆっくり自分のペースで消化する予定です。

 

ロード・エルメロイⅡ世の事件簿10「case.冠位決議(下)」

ロード・エルメロイⅡ世の事件簿10「case.冠位決議(下)」

三田誠:著
坂本みねぢ:イラスト
TYPE-MOON BOOKS


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全10巻に及ぶロード・エルメロイⅡ世=ウィイバーの旅の物語もこれで終了です。
とはいえ、終わったのはハートレスの引き起こした事件にまつわる部分だけで、彼自身の旅、人生はまだまだ続きますし、グレイという魅力的なキャラクターの今後についてもこの話では語られきっていません。
あくまで、ハートレスの起こした事件、それを解決し解明し謎を解いてきたロード・エルメロイⅡ世の行動が、これで完結する。ハートレスとの因縁に決着がつくだけとなっています。
それはそれで正しい終わり方であるとは思いますが、同時にFateという世界観の中でまだ生き続けていく彼らを持って見ていたいと思うのは贅沢なんだろうか。
出来れば、続編というかこの後の物語をやってほしいですね。
特にグレイ関係。

という訳で冠位決議も3冊目に入り、冠位決議の会議自体に参加するライネス側とハートレスとフェイカーを追ったロード・エルメロイⅡ世側の2本立てでストーリーが展開していきます。
ライネス側は現代魔術科というかエルメロイ派が取り潰されるのを避ける為に、元もとの議題から話をそらしてハートレスという問題があるよと嗾け、その謎解きと事件の糾明に話を持って行きます。
ロード・エルメロイⅡ世側は時間制限がある中、ハートレスの行動を阻止するために霊墓アルビオンの奥深くへ潜っていくという危険な冒険に旅立つという感じになっています。
いままで、この作品で探偵役を務めていたロード・エルメロイⅡ世がほとんどしゃべらず、ライネスを通じて考えを伝えていくという形になっていました。
ただ、ロード・エルメロイⅡ世も作中の段階ではライネスに完全な情報を伝えきっておらず、推理も憶測をたぶんに含んだものとなっている状況。
ライネスはかなり苦しい展開を強いられて、貴族同士の駆け引きをしていくという感じに。読んでいて、味方がかなり心強いロード・エルメロイⅡ世の冒険よりもライネスの推理展開の方が手に汗握る展開になっていたのは致し方ないところですかね。
ストーリーの都合か中立派が出てこなかったのはライネスにはよかったかもしれません。
まぁ、中立派が出てきて、時計塔の12の派閥が全員揃っちゃうと、登場人物がわちゃわちゃになってしまいますし、これまで陰謀に加担してきた人達だけでというのは良い思い切りだったかもと思いながら、ライネスの孤軍奮闘(一応、ロード・エルメロイⅡ世の助言は得られるがいざとなると戦闘中とかで結局助言が得られない)を楽しみました。
さすが、エルメロイ派の姫様ですね。陰謀にも長けていらっしゃる。

ロード・エルメロイⅡ世の方は冠位決議が前倒しで開始されてしまったので、開始前にハートレスとの決着をつけるのには失敗。
ハートレスを追いながら、パスでつながったライネスに助言しつつ、相手を追うという展開です。
ハートレスのやることに魔術師はどういう反応を示すのだろうと前巻で思ったのですが、それを代弁したのがロード・エルメロイⅡ世に同行したルヴィアでした。
2千年つみかさねてきた現代魔術師の歴史、プライドを踏みにじる行為など許せるはずがないというのは面白かったです。
魔術師って目的の為なら手段を択ばない印象はあるんですけれど、自らの行為を否定されるのは頑として拒むというのが確かにTYPE MOON作品で描かれてきた魔術師の姿だなぁと思いました。
実際、冠位決議の方でもハートレスの目的を明かしたとたんに、ライネスの話を聞く体制が整いましたし、やっぱり重要なんだなぁと思いました。
逆に、前巻でイスカンダルに会えるならとハートレスと自分の目的の板挟みになったロード・エルメロイⅡ世の方が魔術師らしくないということなんでしょうね。
ハートレスとの決着はいささか拍子抜けするほど、あっさりと終わってしまいましたが、どちらが余力を残していたかという面で、ロード・エルメロイⅡ世の勝ちという感じですかね。
不完全ながらもロンゴミニアドがあったというのも大きなところ。
アッドが犠牲になることを承知でグレイが使ったというのがちょっと悲しいところでした。

イスカンダルとウィイバーの邂逅はなんとなく暖かく、イスカンダルがウェイバーの言葉を聞いていたという感じでした。
英霊の座に戻る度に聖杯戦争での記憶はクリア、リセットされてしまうというような話がありましたけれど、あれ、登場人物みんながそう思ってるだけな気がするんですよね。
特殊なケースではありましたけれど、セイバーは5次聖杯戦争の時に4次の事を覚えていましたし、僕はイスカンダルは何かしらのウェイバーの記憶を持っていると思っていました。
実際に描かれた内容はその通りでしたし、その方が展開として熱くていいよね。
イスカンダルが待っててくれるんですよ?ウェイバー君は人生を頑張っていきるでしょう?

結果的にアッドも救われたし、大団円にふさわしい終わり方で終わりました。
ただ前述したとおり、彼らの物語がすべて語られたわけじゃない。
この後にもいろいろな事件があるでしょうし、物語があるのだと思います。
この巻を読んで思ったのは、続きが読みたい。
この先にある物語を読みたいという事でした。
Fateシリーズは今後も展開していくでしょうし、そう思わせたら勝ちでしょうね。
すごく面白いシリーズでしたし、今後の事も他作品との連携も非常によく考えられていて素晴らしい作品だったと思います。
これが終わってしまったのは残念ですけれど。
また新しい話がきっとあると信じて、次を待ちたいと思います。

 

東京×異世界戦争 自衛隊、異界生物を迎撃せよ

東京×異世界戦争 自衛隊、異界生物を迎撃せよ

鷲宮だいじん:著
daito:イラスト
電撃文庫


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自衛隊が異世界(ファンタジー世界)の生物と戦う作品。
同じようなジャンルとしては「GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」があると思うんですが、あちらが異世界との異文化交流なのに対して、本作は未知の生物群と戦うということだけに主眼が置かれており、異世界とつながった穴の向こう側に行くとかいうアプローチはされない作品となっています。
なるべくリアルに自衛隊の現状を描くというのが主眼に置かれている印象があり、作品としては「シン・ゴジラ」が似ているんじゃないかな?と思いました。
自衛隊が動くために必要な手続きや、アメリカとの関係、官僚達の動きなどがかなり詳しく、リアルっぽく描かれていて、とても「シン・ゴジラ」の影響を印象として受けました。

ストーリーは有明に大きな穴があいて、そこから未知の生物が表れて人々を襲い始める。はじめは警察が対応していたのだけれど、対応しきれないので自衛隊を出動させるんだけれども、災害派遣なのか防衛派遣なのかとか、法律の問題でどこまで武器が使用できるのかもめるという感じ。
実際に出動した時は防衛派遣で出動となったんだけれども、やっぱり法律の問題で使える武器に制限がありますよという状態で、苦慮に立たされるという話です。
また、基本的に国民の命が優先されるので、退避し損ねた人がいる状況では威力のある武器が使えないという感じに。
その辺をいろいろ根回ししていって使えるようにしたり、命令無視の現場判断で強力な火器を使ったりという感じに進んでいきます。
敵になる異世界生物については基本ファンタジーにいそうな敵がボロボロ出てくる感じであんまり説明はなかったです。ファンタジー好きの登場人物が勝手に命名して呼び名を決めてる感じでした。
最後にアパッチヘリでも倒せないベヒモスをどうやって倒し、穴を塞ぐかがクライマックスになります。
読んでいて思ったのは、今現在、政府与党が目指している憲法改正は何のためかというのを物語を通して説明された感じ。
自衛隊がその能力をきちんと発揮するためには憲法やその他法律が邪魔になるという感じでした。逆に憲法改正に反対している人の主張的には自衛隊が暴走した時のブレーキとしての法律があるみたいな説明だったけれど、日本の自衛隊がそう動くとは思えないので、机上の空論できちんと自衛隊が動けるようにしておいた方がいいよなぁという感想を持つような流れになってました。
僕的にはこの問題は改正はそれなりに必要なんじゃないかと思っているので、素直に読むことができますが、改正反対の人が読んだら、どういう感想を持つんだろうなぁと思いながら読んでました。
僕はまぁ楽しんで読めたと思いますけれど、改正反対の人は楽しめないんじゃない?
これ。

主要登場人物は主人公となる薮木環樹と娘、花音の父娘、防衛省の若手官僚の由見明葉とその父である由見医師がメインの登場人物。薮木環樹はどうしてもGATEの伊丹さんを連想しちゃう感じがしました。イラストのキャラが似てるんだよ。環樹と伊丹。
すれ違う父娘がこの戦いを経てわかりあうというのがもう1つのテーマとして描かれていましたが、ちょっと展開としては薄め…。
自衛隊をどう動かすかというくだりと戦いの方に紙面が割かれているのでちょっとキャラの心情描写とかは薄くて、感情移入するのが割と難しいとまでは言いませんが、伝わってくる感情が戦いのときに理不尽に犠牲になった部下に対するものとかそういった方なのね。家族の感情とかの描写で感情移入するのがちょっと難ありだったかも。

しかし、首相とか架空の人物に置き換えてあるんですけれど、明らかに安倍総理がモデルだし、由見医師が務めてる病院も明らかにサリン事件の時に野戦病院として活躍した聖路加病院がモデルです。いちいちモデルになった現実の人物や組織がわかっちゃうのね。
悪いこととは言わないけれど、先も述べたように憲法改正の必要性を語ってるような面があるので、それが強調されていて物語として読むには事件はフィクションだけれど、抱えてる問題点はノンフィクションだよみたいな印象を受けました。
こういう感じの政治に関する作者の考えを推してくる感じの作品ってのは初めて読んだのでちょっと面食らった感じでした。

とりあえず穴は塞いだけれど、続きありそうな感じ。
完全にふさげてませんとか、そういう感じで何かしらあるのかしらね?

 

仮面病棟

仮面病棟

知念実希人:著
実業之日本社文庫


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知念先生の作品を読むのはこれで2作目。
前はデビュー作であるレゾンデートルを読みましたが、今回は何作か書かれた後に発表された作品です。
他のシリーズものを読んだりしてもよかったのですが、あまり後ろが決まってないシリーズものを増やしたくないという気持ちがあって、では単体で読めるものをと思って手に取ったのがこれでした。
手に取った理由。TSUTAYAさんとのコラボで表紙が全面帯っていう表紙全部を覆う形の帯がまかれてるのが出てて、表紙の色が通常の薄緑のものではなく赤に変更されてるのが入手できたから。単純な理由です。
なお、当初はTSUTAYAさんでしかこのバージョンは手に入らなかったらしいですが、現在は通常の他の本屋さんでも入れてるとこはある模様。

大病院に勤務する外科医である速水がバイト先である個人病院で巻き込まれる、籠城立てこもり事件の真相を探っていくという話です。
お医者さんがバイトするというの違和感はあるんですけれど、現実的にはよくある話らしく、深夜の夜勤なんかをバイトで受け持つということがあるらしいですね。
先輩医師の都合が悪くなったため、急遽ピンチヒッターでバイト先に行ったら、コンビニ強盗が入ってきて籠城するという事件に巻き込まれます。
ただ、この病院がちょっとおかしいところがそこかしこにあって、疑問に思っていたところに発生する殺人事件。
密室。
だれが殺したのかわからない。普通なら立てこもり犯がと疑うところですが、犯人であるピエロのお面をかぶった人物も殺しをする動機がない、タイミングが合わないということで謎が謎を呼びというストーリー展開になっています。
サスペンス要素よりもミステリ要素が強い作品になっていました。
前に読んだレゾンデートルがサスペンス要素の方が大きかったのですが、逆になったような印象。
ミステリとしては医療現場がリアルに描かれているので、読者がなぞ解きをする上ですごくありがたい感じになっていました。

物語半ばで、このバイト先の病院の裏稼業が明るみに出るのですが、それが最初の謎になっているのですが、これがあるおかげで、登場人物のほぼ全員がうさんくさい。(笑)
あからさまに何かを隠している院長と看護師、行動が一貫しないピエロ、妙にアグレッシブなヒロインと、主人公の速水医師以外の人物がどの人も信用できないなぁという感じで進んでいきます。
裏稼業が明るみに出た時点で、院長と看護師の態度は理解できるんですけれど、その先がある。
その先が面白い。
感のいい人なら裏稼業についてはすぐに看破しちゃうようなネタですけれど、その先にあった真相っていうのが衝撃的で、とても悲しくて。そして怖い。
人の心の闇を見た感じになりました。

ミステリを読むときは誰も信じちゃいけないってのはあると思いますが、ここまで徹底してたのは久しぶりな感じでした。(ミステリ自体あんまり読まないので久しぶりでしたが)
とても面白かった。
この作品は病棟シリーズとして、もう1作、時限病棟ってのが出てるんですけれど、そちらと登場人物は共通してるのかなぁ?
共通させられるような人物が主人公の速水医師くらいしかいないけれど。
そちらも購入ずみなので、楽しみです。

 

デスペラード ブルースⅡ

デスペラード ブルースⅡ

江波光則:著
霜月えいと:イラスト
ガガガ文庫


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2巻目。
1巻を購入した時にはシリーズ化するとは思ってなかった作品だったんだけどなぁ。
この巻でもシリーズ終了という訳ではなく、この巻はもろ中間巻となっています。
というか、この巻では何も動かない感じですかね。
1巻でばらまかれた種が、どのように芽吹いたかの確認と、白夜を取り巻く状況が変わるのでその状況の確認を淡々としてやっていたという感じでした。
物語としては前述の通り動いていない感じがしました。
実際には少しだけ前に進んではいるのですけれど。

今回の巻の特徴的なのは、前の巻では白夜の過去ってのにはあまり触れられていなかったんですよね。無明拳を習っていたという事は開示されていて、その練習シーンなどは書かれていました。
その他には過去に彼女がいて分かれていること、歌織の前に付き合ったのはその1人だけという事、そして、妹と両親を惨殺されていること。これが主人公白夜の過去として1巻で開示されていたことのすべてでした。
今回は過去のシーンと現在のシーンが交互にリンクしながら描写されていて、白夜の高校時代=家族が惨殺されるまでの生活が描写されます。
無明拳を習っているという事から名が売れているというか、喧嘩に明け暮れていた高校時代が描写されます。
その時の因縁が現代まで引きずられて、白夜を取り巻きつつあるのが描写されていきます。

前巻の結果、黒曜はフリドスキャルブの社長に収まり、白夜についても業務を変えて建築の1作業員から、黒曜の私的なエージェントの様な感じになって、南雲蓮が残したマネーロンダリングが必要な資金を集めるという仕事をしている感じになります。
そこで、神座に関係する人物がいろいろ登場してきて、それがわりと過去の白夜に関係していたライバル的な人だったりする中、神座講というマネーロンダリングの仕組みがあったことが六花から明かされます。
黒曜と六花、そして神座で最強の座に座った庵との関係の中で揺れ動きながらも、みんなからそれなりに誘いを受けて、どこにつくかという選択肢が白夜の前に示されている状態で幕。
ただ、この巻、ずっと喧嘩している印象があって、過去の神座での白夜たち高校生のやり取りや、現在の東京で庵や奉先などの神座で最強の座にいた人物たちとのやり取りが描かれてるのが、多かったように思えます。
重要なのは人間関係と六花や黒曜が語るところなんですけれど、この巻で印象に残るのが1巻では割と無敵に見えた(負けてはいるけれど)無明拳を使う白夜が本当に不意打ちしないと割と弱かったりする事実が描写されました。
でも、直接的な戦闘で弱くても、無明拳には殺人拳であるというゆるぎないポジションがあって、そこで白夜はどこからも一目置かれているという状態になってるというところでしょうか。

そんな感じで話が動いたようで動いてないこの巻。
鍵になってる事件は白夜の家族の惨殺事件なのは変わらないのですが、その件で進んだのは父親が神座講をやっていた会社に勤めていたという事が分かったことくらいですかね。それを知った白夜が今後どう動いて行くかが気になるところです。
続きをじっくりと待てというところですね。
ところで、鳴海さんがカッコイイです。

 

絶対ナル孤独者5 ―液化者 The Liquidizer―

絶対ナル孤独者5 ―液化者 The Liquidizer―

川原礫:著
シメジ:イラスト
電撃文庫


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2年ぶりの第5巻です。
川原さんは遅筆ではないと思うのですが、SAO関係を2シリーズにアクセル・ワールドとほかのメインになってる作品があるので、そちら関係で忙しかったのでしょうか、かなり時間が開いてしまいましたね。SAO関係ではアニメ化やGGOの監修などもせねばならず、忙しい身だと思うので仕方ないかなぁと思います。
まぁ、ラノベだとざらに次がなかなかでないってのはあるので、辛抱強く待つのが吉かなと思います。
焦るのはその作者さんの本が本屋の棚から全滅してから。
というわけで、待ってたらでました新刊。

前の巻で凝固者を捕まえることに成功したけれど、謎の敵、刺撃者がでてきたり、仲間が大けがを負ったところだったので、次が気になっていたのですがなかなか出ないなぁと思っていたら早2年ですか…。
月日がたつのやべぇって感じです。
というか、ラノベ作品ってやたら巻数が多いのありますけれど、10年やってる作品とか普通にあるよね。
15歳くらいで読み始めたら今、25歳だよとかいう作品はざらにあるわけで。
というか今年、電撃文庫が25周年だって言ってて、電撃文庫の初期作品でまだ続いてるのが平気で家の本棚にあるんですけれど。ブギーポップとかキノとか、ちょっとラノベ出版社の時間感覚おかしいんじゃね?ってこの作品が出るのに2年かかったことからちょっと考えちゃいました。

さて本編。
ミノルの周囲の日常を描くのかなぁという序盤の展開で、とうとう周囲にルビーアイの魔の手が迫るのかと思ったら、まさかの年齢不詳お姉さんであるリキタイザーからの取引の申し出。
トランサーを救いたいという話で、代わりにオリヴィエの妹であるルビーアイに捕らわれたスターゲイザーの情報をくれるという話が持ち上がってきます。
リキタイザーは本当に年齢不詳ですけれど、なんとなくやっぱり高校生が素なのかなぁ…とか思いながら読んでました。
トランサーにこだわるところも師弟という関係以外にもなんかありそう。
結果的に、ミノル、ユミコ、オリヴィエで独断で交渉に乗ることに。
これいいのかなぁとか思ってみてました。トランサーは結果的に犯罪者なわけでそれを逃がしちゃうのを持ち掛けられてというのはなんとも。
もう少し、天秤の上で揺らぐところの描写が欲しかった感じです。
オリヴィエはともかくとして、あまりミノルやユミコも迷った風がなかったのが残念といえば残念。
そこへルブリケーターという新たなルビーアイの襲撃があり、ルビー側の組織も一枚岩じゃない感じが見受けられました。
結果的に、ことはうまく運んでトランサーの身柄を受け渡した変わりにスターゲイザーの情報を得たというところで幕になるのかなぁと思っていたら、ミノルの周囲で起きていた貧血騒ぎが実は未知のジェットアイの仕業なのでは?というところで幕。
なんとなく、この先、ジェットアイ=元のメンタルを保ってる、ルビーアイ=元のメンタル保ってないというのが崩れそう。
明らかにリキタイザーとか元のメンタル保ってそうだもん。で、今回出てきた未知のジェットアイは元のメンタルから逸脱してそうだったので。

ちょっと気になるところはあったもののサクサクと読んでいけて、面白い展開になってきつつあるなぁというところです。
これから先が楽しみですけれど、あんまり盛り込みすぎちゃって複雑怪奇になったり、どこぞのラノベみたいに気が付けば主人公のハーレムが形成されているとかは避けてほしいなぁというところ。
今のところ、やや女性比率が高いものの登場人物の男女比はいい感じの作品なのでこのままいってほしいなぁと思いました。

 

マッド・バレット・アンダーグラウンド

マッド・バレット・アンダーグラウンド

野宮有:著
マシマサキ:イラスト
電撃文庫


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第25回電撃小説大賞、選考委員会奨励賞受賞作。
帯に書かれた謳い文句では最狂クライムアクション開幕!とあります。
なんとなくガンアクションものを最近読んでないなと思いながら本屋をぷらっとしていた僕の目に飛び込んできたのは、少々いっちゃった感のある表情の少女と儚げな少女と銃を構えた青年の描かれた表紙の本作でした。
クライムアクションってのはあれだよな?悪党対悪党みたいな作品だよなと思いながら、表紙絵に銃が描かれていることからガンアクションはあるだろうという読みで、本作をレジに持って行きました。
もともと、新人賞の何等かの受賞作を読むのは好きなので、好みには合っているなと思ってあまり深い考えはなしで購入でーす。

現代ものの様な感じがしますが、舞台設定は架空世界のようです。
実際に存在する土地の名前や現実に根差した単位表記などはありませんでした。ただ文明レベルとかは基本、現代と考えてよさそう。
主人公は銀使いと呼ばれる特殊能力者のコンビ。ラルフ(表紙絵の銃を持った青年)とリザ(表紙絵のいっちゃった表情の少女)。とりわけラルフの心情描写が話のメインになっていくという感じですね。
丁度、ラルフが頭脳担当、リザが接近戦担当という振り分けで、頭脳担当が語り部になっている、現代風の異世界、主人公を含めて善人とは言えない人達で固められた登場人物たちということで、雰囲気は明らかに違うのですが、罪人は竜と踊るを連想しました。舞台設定面では割と酷似したところがあるかな。雰囲気はブラックラグーンが近いかも。
銀使いというのは、悪魔が封印された銀の弾丸を心臓部に外科的手術で埋め込んで、その悪魔の能力を引き出して戦う人達の事。悪魔の能力は人それぞれ違っていて、使える能力はその人によって違うということになります。特殊能力の他には基本的に肉体的なブースト(筋力増強、反射神経増強、回復力増大)があるという感じ。これが基本設定になります。
で、銀使いは埋め込まれた悪魔の影響で精神面で少しおかしくなるという設定があります。犯罪にたいして忌避感が減るなどの精神異常が出てくるという感じです。リザはこの影響で戦闘狂な設定になっており、趣味等が暴力的な感じ。対してラルフにはこういった症状が出ておらず、これが話のテーマに絡んでいくという話になっていました。

運転手と一緒に逃げた高級娼婦であるシエナ(表紙の儚げな少女)を確保しろという依頼を受けたラルフとリザがいざシエナを確保してみると、こんどは依頼主であったフェリエールファミリーの幹部から追っ手を差し向けられて追われる身に。
ほとんど不死な銀使いが追ってくる中、シエナをかばいながら自分らをはめた幹部を追っていくことになるというストーリー。
その中で少し明らかになる銀使いと悪魔の謎というのがこの話の肝になります。
その間で悪魔に魅入られた異常者たちとやり合いながら、ラルフが正常を維持したまま生き残れるか、シエナを守り切れるかというのが盛り上がり処。
結果的にぎりぎりのところまで追いつめられた結果、ラルフは壊れることを選ぶのではなく、これからも正常で居続けることを選ぶという話になってました。

読み終わってみて、あぁ面白かったなと思ったんですが。
読んでる間はちょっとテンポの悪さとか、描写のあいまいさ(ラルフの年齢設定がいまいち掴みにくい。描写がないので地の文を見てるとイラストの年齢よりもっと行っているように思える)などがあって、読みにくいなーと思ってました。
その辺は、奨励賞だからと言うのはあるでしょうね。
奨励賞ってもうちょっと頑張りましょうですからねー。
大賞や銀賞には及ばないけれど、落選には惜しいという位置づけになった作品ならではというところでしょうか。
2巻がすでに刊行予定に入っており、夏に2巻が発売されるそうです。
むぅ。
1冊で終わりだと思って買ったんだけれどなぁ…。
これから長い付き合いになるかどうかは2巻が出たときに考えましょうか。
とりあえず、この話はこの話できちんと完結していますしね。

 

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日記は思考が結構、鬱っぽいので鬱日記になること多し。
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